夜も更けたころリリアンに通う二人の薔薇様はとある計画を立てていた…
「うん♪これはいい考えだわ」
「ふふふ。これで一歩出し抜けれるわ」
「ん?なんだか寒気が…」
「どうしたの?」
「いや、なんでもないよ」
明くる日、白薔薇と黄薔薇の二人からこんな議題を出された。
「リリアンと花寺の関係をもっと良くするための方法」である
具体的には三薔薇が花寺で一週間過ごすというものである。
この案に関して両校の教師から中止の意見は出なかった。
初日
朝から祐麒の席の周りは賑やかだった。
両側を志摩子と由乃が、真後ろを祐巳が座っていた。これは護衛も兼ねたものであるが志摩子と由乃のお願い攻撃に元の生徒が撃沈した結果である。
さて授業は恙無く進みお昼とあいなった。
祐麒は三人を連れて生徒会室へと行こうかと考えていた矢先である。
「祐麒さん、実はお弁当を作ってきたので食べて頂けないでしょうか?」「祐麒くん、バターケーキを作ったの。食べて?」
二人の攻撃にたじろぐ祐麒。周りは二人の視線で見てみぬふり。
そこに祐巳が助け船を出した。
「どうであれ、一旦移動しよ?」と。
四人は生徒会室に向かった。