始めに気づいたのは瞳子ちゃんだった。
唐突に立ち止まった瞳子ちゃんをに気づいて、乃梨子ちゃんと可南子ちゃんが。
「どうしたの?」
止まった三人をいぶかしんで私は声をかける。
驚いた顔で手で口をふさいでいる瞳子ちゃんは可愛いな、と思いつつ。
そうっと、瞳子ちゃんの肩に手をかける。
・・・何時もならここで大慌てで反応してくれるんだけどなぁ・・・
その声で気がついた前を歩いている志摩子さんと由乃さんが振り返り、驚いた顔で立ち止まる。
由乃さんが口をパクパクさせて私を指差したり、その指を車道を挟んだ反対側の歩道を指差したりしてる。
如何でもいいけど、人指差しちゃいけないって言われなかった?
なんて思いつつ。
私もその指の先を見てみる。
「・・・ええええぇぇぇぇええっ?」
「祐巳様、声大きすぎですわ!」
瞳子ちゃんが注意してくるけど、そんな事にかまっていられない。
「え? え? え?」
対岸に居る人物を指差して。
自分を指差して。
周りの人が何事かと振り返る事も気にならないほど驚いて。
「な、なんでぇ!?」
対岸には、色素が薄めで、光加減によっては茶色に見える髪をツインテールに縛っている子狸顔の少女が・・・つまりは。
鏡かと見紛うほど、私とそっくりの娘が歩いていた。
その数秒後。
騒ぎに気づいてこっちを見、ほんの少し驚いた顔でこっちに手を振ってきてくれたのは・・・
まぁ、別の話。
後書き
でたタイトルが悪いんです・・・
って言うか、短いなぁ