【3743】 残念な踊りとらちゃんとのりこ山の近く  (千早 2013-06-28 14:19:13)


〜乙女はマリア様に恋してる〜
乙女はお姉さまに恋してるとマリア様がみてるの合同作品です
四話は宮小路 瑞穂の視点から書かれたものです
【No:3736】→【No:3737】→【No:3738】→【No:3739】→現在
〜第四話〜
事の発展は一週間前におじい様の顧問護士の久石さんとまりやが僕の家に来た
ところから始まる
まりやが家に来たところから嫌な気しかしなかった
久石さんは一枚のパンフレットを出してきた
「これは私立リリアン聖應女学院のパンフレットじゃないですか
これがどうかしたのですか?」
「光久様の遺言で瑞穂様にはこの高校に通ってもらいます」
「ちょっと待ってください!
この学校は女子高ではないですか
おかしいですよね
だって僕は!」
「それは存じております
でもどんな手段を使っても瑞穂様をこの学校に転校させろとのことです」
「僕に拒否権は無いのですね…
わかりました、転校します」
「よし、それじゃあ
私が転校するまでの一週間みっちりと化粧とかを手ほどきしてあげる」
「まりやに手ほどきされたら嫌な気しかしないんだけれども…」
それからまりやに手ほどきという名目で僕はまりやにおもちゃにされた
そして今は僕の部屋で奏ちゃんと僕とまりやで紅茶を飲んでいる
「紅茶美味しかったわ、ありがとう、奏ちゃん」
「はいなのです
それでは奏は失礼しますなのですよ」
奏ちゃんが紅茶セットを持って出ていくのを見送るとまりやはにやにやしていた
「瑞穂ちゃん、あんたここに来るまで何人手を出しているのよ」
「それどういうこと?」
「だってそうでしょう、瞳子ちゃんに祐巳ちゃんそして奏ちゃんと普通その日のうちに
三人も仲良くなるかな」
「奏ちゃんは部屋に戻る前に出会っただけだし祐巳ちゃんと瞳子ちゃんは不良に
絡まれていたのを助けただけだよ」
「不良に?あそこは治安が悪いと言っていたがそこまでとはね…
後輩を助けてくれてありがとう」
「何もたいしたことはしていないよ、たまたま通りかかっただけだから」
「でも紅薔薇の蕾に何かあったらおおごとだったからね」
「紅薔薇って?」
「そういえばまだ説明していなかったね
この学校は生徒会のかわりに山百合会があるのよ
山百合会は紅薔薇様、黄薔薇様、白薔薇様、紫薔薇様の四人の薔薇様で構成されていて
それぞれが生徒会長並みの権限があるわけよ
紅薔薇は小笠原 祥子、黄薔薇は支倉 令、白薔薇は藤堂 志摩子ちゃん
紫薔薇は厳島 貴子が勤めているわけよ
それぞれの薔薇の妹の事を蕾と呼んでいるわけ
瑞穂ちゃんはスール制度は知っている?」
「ごめん、わからない」
「スールはフランス語で姉妹のことで
この学校で気に入った下級生にロザリオを渡すことにより姉妹になることができるのよ
姉妹になったら姉は妹を導く役目がつくけれどね
今いる蕾は紅薔薇の蕾の福沢祐巳ちゃんと黄薔薇の蕾の島津 由乃ちゃんと
白薔薇の蕾の二条 乃梨子ちゃんと紫薔薇の蕾の菅原 君枝になるかな
理解できた?」
「だいたいわかったよ、それでまりやにもスールはいるの?」
「いるよ、いがい?」
「ごめん…少しいがいかも…」
「まあ、私の性格からしてそう思われてもしかたがないか…
今度瑞穂ちゃんにも紹介するよ」
「楽しみにしているね」
「私はもう行くね、その妹が寮に帰ってくる頃だし
それに相談事を頼まれていたからね」
「へ〜〜まりやもお姉さんしているんだね」
「まあ、できの悪いお姉さんだけれどね」
そう答えるとまりやは部屋を出て行った
紅茶を飲んだせいで体が少し熱くなり外の風にあたりたくなったので
学園を散歩しにでかけると前方から黒髪で長くて少し髪がふんわりしていて
背は180のたとえるなら江戸時代のお姫様見たいに綺麗な女性が歩いてきた
女性もこちらに気が付いたらしくこちらを見て微笑んできたのでこちらも
微笑み返したすると相手が話しかけてきた
「ごきげんよ」
だから自分も挨拶をした
「ごきげんよ」
そのまますれ違うと校舎に向かった途中で髪が長くて日本人形の髪みたいに
まっすぐ伸びていて藍色髪で背は178で明治時代のお嬢様みたいに綺麗な
女性と目があってすれちがいざまに軽くお辞儀した
それからしばらくして寮に戻った
散歩で出会った二人の女性がなぜか気になった
その時はこの二人の女性が自分の学園生活にいがいなかたちで深く
かかわりになるとは思ってもなかった
〜つづく〜


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