【3749】 こころをこめて悪意を感じます  (イチ 2013-08-02 23:13:12)


連投で申し訳ありません。


〜リリアン女学園・教室・早朝〜

朝、私は家を早く出ていた。
その理由は、昨日の夜に江利子様から心配な知らせを聞き、少しでも早く事の真相を確認したかったからだ。

「ごきげんよう。由乃さん、令様の怪我の具合は大丈夫なの?」
「祐巳さん、ごきげんよう……えっ?」
「えっ?って、令様が飼い猫に噛まれて怪我したって、江利子様に聞いたよ?」
「怪我?まぁ…私のせいでちょっと転んじゃって擦り傷を負ったのは事実だけど?それに、令ちゃんの家では猫飼ってないわよ」
「あれ、おかしいなぁ…」
「祐巳さん、江利子様に担がれたんじゃないの?」
「そうかも。はぁ…。でもね、話は具体的だったんだよね。さすが、江利子様だね」
「祐巳さん、褒めちゃダメでしょ。でも、話が具体的って?」
「えっとね、猫の特徴を聞いたの。目が大きくてつり上がっているんだって。でも、これはどの猫にも当てはまる事だよね。
それと、とても可愛い猫なんだけど、江利子様には全く懐かなくて、令様には凄い甘えるんだけど、その一方で凄い気難しいんだって。だから、扱いが難しいらしいよ」
「へ、へぇ…」
「ああ、あと、噛まれた直接の原因は、その猫の横で他の猫を可愛がったからって聞いたよ」
「そ、そう」
「でもさ、その猫まるで由乃さ……」

そこで私はようやく気付いた。
猫の特徴や性格が誰かさんに似ていることを。
もちろん、由乃さんは私よりも早く気付いており、体をピクつかせていた。

「えっと、も、もう授業始まるから机に戻るね」
「全然まだでしょ!!さぁ、行くわよ!!」
「あー!!誰か〜!!お助け〜〜!!!」

その後、江利子様に抗議に行ったものの、由乃さんが軽くあしらわれたのは言うまでもない。


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