〜乙女はマリア様に恋してる〜
乙女はお姉さまに恋してるとマリア様がみてるの合同作品です
5話は上岡 由佳里の視点から書かれたものです
【No:3736】→【No:3737】→【No:3738】→【No:3739】→【No:3743】→現在
〜第5話〜
私には二人のお姉さまがいる
一人は血のつながったお姉ちゃんでこの学園に入ったのもお姉ちゃんがこの学園に
通っていたのが大きくかかわっている
それに亡くなったお姉ちゃんに近づき感じていたかったかったから…
だからお姉ちゃんが入っていた陸上部に入り種目はお姉ちゃんと同じ長距離を選択した
もう一人のお姉さまとはこの学校のスール制度で私とまりや様は姉妹になった
陸上部の先輩と寮ではまりや様の世話係でもあったまりや様からロザリオを渡された時は
凄く嬉しくてすぐにまりや様の妹にさせてくださいて返事を返した
でもお姉さまはよく私をからかってきたりエッチの悪戯をしてくるのでたまにまりや様を
お姉さまにしたのを後悔しそうになる
そういえば今日はお姉さまが新しい寮の先輩が来るっていたんだよね
どんな先輩が来るか楽しみだな、優しくて綺麗な先輩だったらいいのに
でもお姉さまの幼馴染だといっていたからお姉さまみたいに意地悪だと困るかも…
授業が終わり部活に行く準備をしていると後ろから話しかけられた
「由佳里、今から部活?」
「うん、乃梨子ちゃんも今から薔薇の館に行くんでしょう?」
「そうだよ、志摩子お姉様の手伝いをしないといけないから」
「良いな…乃梨子ちゃんのお姉さまって上品で有名な白薔薇だもんね
私のお姉さまなんてガサツが取り柄のまりやお姉さまだもん
乃梨子ちゃんが羨ましいよ…」
「そんなことないって、まりや様も色々と良い所があるじゃない
たとえば後輩の面倒見がいいとかさ」
「確かにそれは否定しないけれども…」
「ごめん、私そろそろ行くね、志摩子お姉さまより早く薔薇の館に行ってお茶の用意を
しないといけないから」
「仕事頑張ってね」
「うん、ありがとう」
私は乃梨子ちゃんと別れるとすぐに部活に向かった
部活中に走っていると知らない凄く美人のお姉ちゃんとまりや様と一緒に歩いている姿が
目に入った
さすがに部活中の事もあり話しかける事は出来なかった
でもあの美人のお姉ちゃんは誰だったのだろう…
部活が終わるとお姉さまの部屋に向かい部屋のドアを叩くとまりやお姉さまの
「入ってきていいよ」て声を聞いてドアを開けて「失礼します」て言って部屋に入った
「由佳里、待っていたよ、で相談したい事ってなに?」
「その部活の事で…」
「部活の事?」
「はい、その…最近記録タイムが伸びなくて、努力はしているんですけれども…」
「由佳里は元々短距離体質だからね
でも由佳里は短距離ではなくて長距離がいいのよね」
「はい、すいません…」
「由佳里はなんでそこまで長距離に固執するのよ」
「それはその…亡くなったお姉ちゃんがこの部活の長距離だったから…」
「亡くなったお姉ちゃんがね、由香里はそれでいいの?」
「それはどういう意味ですか?」
「まあ、こればっかりは由香里が自分で答えを見つけないといけないからね」
「意地悪言わないで教えてください」
「それは駄目よ、人から教えてもらっても本当の意味で自分の為にならないからね」
「そういわれても…」
「自分で答えを見つけたら必ず今よりも速くなるはずだよ」
まりやお姉さまは乱暴に私の頭を撫でてくれた
「わかりました、では自分で考えてみます」
「それでこそ私の妹だ」
「ところで今日放課後にまりやお姉さまと一緒に歩いていた綺麗な人は
誰だったのですか?」
「そうね…完璧なお嬢様ってところかな、近いうちに由香里にも紹介するから」
「意外とまりやお姉さまは学園以外にも沢山知り合いがいるのですね」
「まあ、人徳てやつだね」
「あんまりまりやお姉さまの部屋に長くお邪魔するわけにはいきませんから
私はそろそろ失礼します、今日は相談に乗っていただいてありがとうございました」
「気にすることは無いよ、由香里は私の大切な妹だからね
また私に相談する事があったらいつでも相談にのるよ」
「ありがとうございます、まりやお姉さま」
「そうだ、食事の時は少し早くリビングに来て、紹介したい子がいるからさ」
「わかりました、では失礼します」
私はまりやお姉さまに軽くお辞儀すると部屋を出た
それからまりやお姉さまに言われた通りに食事の時間よりも早くリビングに向かうと
奏ちゃんが先に来ていた
「あっ由佳里ちゃん、お疲れ様なのですよ」
「お疲れ様、奏ちゃん
ねえ、奏ちゃんはまりやお姉さまが紹介したい人ってどんな人かわかる?」
「凄く綺麗で上品で素敵なお姉さまなのですよ
きっと由香里ちゃんも好きになるはずなのですよ」
「奏ちゃんがそこまでいうのだったらきっと素敵な方なんだね
今から会うのが楽しみだな」
「おっ二人とも揃っているみたいね」
声をした方を向くとまりやお姉さまがドアの前に立っていた
「それじゃあ、お披露目って言っても奏ちゃんはもう会っているけれども
今日から寮で新しく暮らす仲間を紹介しよう
うちどころのない完璧無敵超人のお嬢様その名は宮小路瑞穂ちゃん
括目せよ、瑞穂ちゃんの美貌を!」
「もうまりやったらどういう紹介をしているのよ…」
苦笑いをしながら瑞穂様がリビングに入ってきた
入ってきたお姉さんは放課後にまりやお姉さまと一緒に歩いていたお姉さんだった
改めて瑞穂様をみつめるとまつ毛が長くて背も高く顔はそばかすもなく綺麗に整った顔と
モデル体型でまるで美人の言葉は瑞穂様にあるようだった
瑞穂様は私の視線に気が付き薄く微笑んだ
「どうしたのかしら?」
「す、すいません、なんでもないです」
「ゆかりんはもう瑞穂ちゃんの虜になったのかな?」
「誰がゆかりんですか!私の名前は由佳里です、人に変なあだ名をつけないでください」
「ほ〜〜瑞穂ちゃんの虜になった事は否定しないんだな」
「うぅ…まりやお姉さまの意地悪…」
「ほら、あんまり由佳里ちゃんをいじめすぎたらかわいそうよ」
「わかってないな、瑞穂ちゃん、これは由佳里への愛情表現なんだからさ」
「そんな愛情表現なんかいりません!」
「まあ、それは置いといて」
「置いとかないでください!」
「瑞穂ちゃんの世話係は奏ちゃんだから
良かったね、奏ちゃん、待ちに待った世話係だよ」
「奏、瑞穂お姉様の世話ができてすごく嬉しいのですよ〜〜
誠心誠意をこめてお世話するのですよ」
「これからよろしくお願いするわね、奏ちゃん」
「こちらこそよろしくお願しますのですよ、瑞穂お姉様」
「良かったね、奏ちゃん」
「ありがとうなのですよ、由佳里ちゃん」
でも新しく寮に来た瑞穂お姉様が凄く綺麗で胸の鼓動が早くなった
変だな、まるで瑞穂お姉様に恋してるみたいだよ
瑞穂お姉様は女性なのに…
私ってもしかしてその筋があったのかな?
私は男性が好きな普通の女の子のはずなのに…
その時はいくら考えてもこの気持ちの答えは出なかった
〜つづく〜