【3793】 お代官様勝車投票権ありえない話  (千早 2013-10-21 18:26:56)


小学生の百合(GL)シリーズです
登場伽羅はみんな小学生5年生です
登場伽羅は白川みずきと青野るりです
〜幼馴染〜
「えへへ〜〜〜みずちゃんがだいすき〜〜〜」
「みずきもるりちゃんの事がだいすきらお」
「大人になったらるりと結婚しようね」
「うん、約束らお」
それはあたしこと白川みずきが三歳の時に親友の青野るりと交わした約束だった
その当時のあたしは女同士で日本では結婚できないとは知らないで無邪気だったと思う
あたし達が小学5年生になってもるりちゃんとは親友として仲良くやっている
あたしの恋心を心の奥に隠して…
「聞いたよ、みずちゃんたらまた男の子に告白されたんでしょう
今度は六年生の先輩だってね」
「誰から聞いたの?」
「誰からってクラスではその話がもちきりよ
また哀れな男の子がぎゃくさいしたってね」
「もうからかわないでよ
告白されるたびに断るこっちの身にもなってほしいよ、本当に…」
「それは学園のマドンナであるみずちゃんの有名税だと思って諦めてもらわないとね
いつも告白を断ってばかりだけれどもみずちゃんは好きな人とかいないの?」
「それは…そんな人いないよ」
「その様子ではいるみたいね、で相手は誰、私の知っている人なの?」
「本当にいないって!」
「もう強情ね、ではそういう事にしておいてあげる」
言えるわけないよ、るりちゃんが好きなんて…
しばらくしてその日は授業が終わりるりちゃんと一緒に帰ろうとしたら教室にるりちゃん
の姿が見当たらなかったからるりちゃんを探して校内をうろうろしたすると体育館裏で
るりちゃんとクラスの男子の充君が話していただからるりちゃんに話しかけようとした
「好きです、るりちゃん、僕と付き合ってください」
えっるりちゃんの事が好き?
あたしは歩む足を止めて木の陰に隠れた
「ごめんなさいね、充君とは付き合えないの、あたしは好きな人がいるから」
そうか…るりちゃんは好きな人がいたんだ…
あたしの胸がしみつける痛みがした
「そうなんだ…るりちゃんには好きな人って誰なんですか?」
「ごめんね、言えないの」
「わかりました、るりちゃんの事を諦めます
るりちゃんの恋が上手くいくように応援しています」
「ありがとうね、充君」
充君とるりちゃんが握手をすると充君は去って行った
「さてと、みずちゃん、いつまで隠れているの?」
「ごめん、立ち聞きするつもりはなかったんだけれども…」
「そんなの怒ってないよ、別に聞かれて恥ずかしい事でもなかったしね」
「それにしてもるりちゃんに好きな人がいたんだね
好きな相手を聞いてもいい?」
「その前にちょっとある場所に付き合ってくれない
そしたら答えてあげる」
「いいけれどもどこなの?」
「それはついてからお楽しみよ」
あたし達は一度教室に鞄を取りに戻るとそれからるりちゃんの後をついて行き
ある場所に向うと見覚えの大きな木のあるある丘についた
「あれ、この場所ってもしかして」
「うん、幼稚園の時によくあたしとみずちゃんが遊んだ場所よ」
「でもどうしてこの場所に連れて来たの?」
「その答えの前にここでした約束を覚えている?」
「うん、覚えているけれども…」
「あたしの気持ちはその時から変わらないよ」
「で、でも日本では女性同士では結婚できないんだよ
諦めるしかないじゃない!」
「それは日本の話でしょう
なら女性同士で結婚できる国に移住して結婚したらいい話じゃない」
「るりちゃん、それは本気なの?」
「本気よ、だから今英語を勉強してるいるしそれにお金もためているのよ
みずちゃんはあたしと結婚したくないの?」
「したいに決まってるでしょう昔からるりちゃんの事が好きだったんだから!」
「ならやる事は決まってるでしょう」
「そうだね…わかった、ならあたしも覚悟を決める」
「それなら、はい」
るりちゃんはあたしに小さな箱を渡してくれた
「あたしに?」
「うん」
「ありがとう、るりちゃん、開けてもいい?」
「いいよ」
小さな箱を開けるとそこには飾りがないシンプルな指輪が入っていた
「あたし指輪が欲しかったんだよね、ありがとう、るりちゃん
でもこれってもしかして」
「あたしからみずちゃんに送る婚約指輪よ
受け取ってくれる?」
「うん、るりちゃんが返してといっても返してあげないから」
「そんなこと言わないよ
実はその指輪には秘密があるのよ
指輪の内側に外国語で猫と掘られていて猫は外国では親愛の象徴でその横に
あたしとみずちゃんのイニシャルの最初の頭文字が掘られていて
ずっとそばにいられますようにと願いも込められているのよ」
「そんな秘密があったんだね、指輪を指にはめてもいい?」
「駄目よ、あたしがみずちゃんの指にはめてあげるからね」
るりちゃんがあたしの薬指に指輪をはめてくれた、あたしはそれを嬉しそうに見つめた
「えへへ〜〜」
すると後ろからるりちゃんが抱きしめてくれた
あたしは後ろに向くとしばらく見つめてどちらともなくキスをした
あたしはるりちゃんと結婚するためにどんなことも二人で頑張りぬくと改めて心に誓った
二人の夢が必ず叶うと信じて
〜終わり〜


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