がちゃＳ・ぷち

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No.140
作者：素晴
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2005-07-02 03:02:54
萌えた：1
笑った：9
感動だ：3

『いつでもカメラ目線アクシデント』

「あれ？　志摩子さん、どうしたの？　さっきから窓の外を見て……」
「いいえ、ただ小鳥たちが可愛くさえずっているなぁ、って思っただけよ」
だが、祐巳が外に向けた目には、一匹の小鳥も映ることはなかった。

そういえば、この間も……
お祈りを終えた志摩子さんが、マリア様の像をじっと、いやその視線はもっと
遠くに注がれていた。
「志摩子さん、マリア様の向こうになにかあるの？」
「いえ、ちょっと、ちょうちょがね……」
しかしやはり祐巳の目には青々とした茂みが映るばかり。
思い返せば、幾度となくそういうことはあった。これは……。
やがて祐巳は一つの結論に達したのだった。

「志摩子さん、実は視える人？」
志摩子さんは少しの間怪訝な顔をしていたが、すぐにああ、とうなずいた。
「見える、というわけではないのだけれどね、なんとなくわかってしまうのよ。
　どうしてかしら？」
ああ、やっぱり志摩子さんはそうなのね。それにしても、そんな力があるのなら、
怖い目にもずいぶんあったに違いないのに。祐巳は自分の推測が正しかったことを
確認しながらも、そうやって淡々と話す志摩子さんの微笑みが少し怖かった。

（コメント）
天晴　＞128, 108, 105のなんとなく続き？(No.441　2005-07-02 03:06:46)
篠原　＞
こうして志摩子さんにまたヘンな属性が…
(No.448　2005-07-02 20:15:19)
ケテル・ウィスパー　＞乃梨子にそれやらせています。　書きづらくて苦戦してますが。(No.451　2005-07-03 00:47:31)
天晴　＞わかりづらくてすみません。一応祐巳の勘違い、ってつもりで書いています。もちろん展開はご自由に。(No.458　2005-07-03 02:34:49)
篠原　＞いや、祐巳の勘違いなのはわかってたんですが。属性じゃなくて異名とかいうべきだったか。『視えるヒト』(No.484　2005-07-04 18:55:29)

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