がちゃS・ぷち

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No.2574
作者:ニュクス
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2008-03-21 07:42:04
萌えた:1
笑った:11
感動だ:0

『口より先に手が出る普通じゃない様子に容赦なく』

【No:2573】の小話です。


「ねえデコポン」
「何よ、メリケン」
「ついに娘も付かなくなったか」
「長いし、面倒くさいもの。で、何よ」
「いやね、前に蓉子がさ、マジギレしたことあったじゃん?」
「ああ、あんたの20股が発覚したのと、私が山百合の仕事を放棄して逃げた時のこと?」
「あんときの蓉子の形相は忘れられ無いよ」
「そうね。私、トゲの付いた鉄球見たのあの時が初めてよ」
「でさ、考えてみたら、逃げなくても良いんじゃないかと思ってさ。結果的には妹と孫の仲を取り持ったことになるんだし」
「うん」
「かわら板の事については、泣きながら謝れば、許してくれるんじゃないか?」
「うん」
「どうかな?」
「うん、それ無理」
「なんで?」
「大学で100斬り達成したんだって?おめでと」
「!?何でばれたの!?」
「カトーさんって人が蓉子に『あの色ボケ何とかして』と言いに行ったらしいわ」
「なんですと〜!加藤さんったら、毎晩布団に潜り込んだり講義中にお尻触ったりした位で、そんなに怒らなくても良いじゃないか!」
「見事に自業自得ね」
「そういうデコポンは何で逃げてるのさ?」
「………蓉子のゴスロリ趣味、写真付きでリリアンの掲示板に貼り出しちゃった」
「……それこそ自業自得じゃん」
「不思議よね、楽しいことしてる時って、その後の事なんて考えもしないものなのよ」
「OK、取り敢えず捕まったら、苦痛に満ちた死が待っているのは確実だな」
「かなり遠くまで来たし、大丈夫だと思うけど」
「いや、相手は蓉子だよ?警戒するに越したことはない」
「そうね。じゃあ、もうちょっと移動しましょうか」



「うまい具合にタクシーがつかまったわね」
「そだね。おじさん、一番近い駅までお願いね」
「………」
「?無口なおじさんだなぁ」
「そんなことよりメリケン。次は何処に行くのよ」
「どうしようかねデコポン」

彼女達は気付いていなかった。タクシーの運転手が、今まさに自分達を追っている相手だということに。
その顔には、背筋が凍るほど美しい笑顔が浮かんでいた。


二人のバカチンに、一片の慈悲があらんことを…………………………………BAD END


(コメント)
しろくま >その後が知りたいような、知りたくないような。 知りたいかな〜〜。(No.16366 2008-03-22 00:13:07)
紅い稲妻 >この二馬鹿様は一体何を考えて生きてるのか? 蓉子でなくとも切れるわなあ。 でも、蓉子、髪形変えたのかな? 令バリのベリーショート? 高校時代からそのままなら、後ろからでも解るはずだが…?(No.16368 2008-03-22 00:51:33)
ニュクス >タクシーの運ちゃんは、帽子かぶってますから。髪をまとめて帽子で隠した、と言うことにしといてください。(No.16369 2008-03-22 20:44:56)

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