がちゃS・ぷち
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No.3248
作者:福沢家の人々
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2010-08-11 21:02:34
萌えた:9
笑った:2
感動だ:0
『君のためにできること』
「ねこ耳祐巳の冒険(仮)」
第4話「祐巳登校す。A」
前回までのあらすじ?
リリアンへ登校した祐巳、マリア像の前でいろいろなパターンの挨拶を交わすも
「今日は、みんな鼻声ね〜風邪が流行っているのかしら?」っと、天然全快
一時山百合会の面々に拉致されるが大乱闘の結果無事生還・・・っておい!
大丈夫か山百合会。
「ごきげんにゃう」
「ごきげんにゃう」
さわやかにゃ挨拶が、澄みきった青空にこだまするにゃ。
マリア様のお庭に集うねこ耳少女たちが、今日も子猫のようにゃ愛らしい笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていくにゃ。
汚れを知らにゃい心身を包むのは、ねこのしっぽが可愛く揺れる制服にゃ。
スカートをしっぽで持ち上げて乱さないように、白いセーラーカラーは翻らせにゃいように、ゆっくりと2足歩行で歩くのがここでのたしにゃみにゃ。
もちろん、遅刻ギリギリだからと4本足で走り去るにゃどといった、はしたにゃい生徒にゃど存在していようはずもにゃいにゃ。
そして、
職員室の前に立つ紅薔薇のつぼみこと、福沢祐巳
祐巳は、ふ〜、っと息を吐くと扉をノックしようと・・・。
祐巳がノックする前に、カチャ・・・。職員室の扉が開いて教師たちが職員室を出て来ようと。
「わあ!ビックリした、あなた、なんて格好をしているの・・・?」
祐巳が慌てて頭を下げながら
「ごきげんにゃう」
「あなた、なにをふざけているの・・・あなた、たしか?福沢さんよね、そう、福沢祐巳さん、小笠原さんの姉妹(スール)の・・・。」
すぐ後から出てきた、鹿取真紀(かとりまき)が、祐巳と由乃のクラスの担任。
「どうしました?渥美先生」
真紀先生が渥美先生の視線の先を見る
「あ!ごきげんよう・・・福沢さん?福沢さんよね?福沢祐巳さん?」
「ご、ごきげんにゃう」
「・・・え〜と、・・・福沢祐巳さん?どうしたの?」
「真紀先生、ごきげんにゃう・・・あの、お話がありますにゃ」
「くすくす、いやだ、なに、どうしたの?福沢さん、とにかく中にお入りなさい」
「ま、真紀先生・・・。」
鹿取真紀は、驚愕していた、明らかに昨日よりも一回り小さくなり、ぶかぶか制服、頭に猫耳を着けた福沢祐巳に
悪ふざけでこのような格好で職員室をたずねて来る様な生徒ではない、なにが彼女の身に起きたのか図りかねている
鹿取真紀は渥美先生に鹿取クラスのHRは、自習するように伝えてくれるように告げると
祐巳を連れて職員室の中へ
祐巳は、今朝からの出来事を自分を取り囲む教職員に説明する。
「かくかくしかじかうしうしうまうまってことですにゃ」
鹿取をはじめ女性教員が祐巳の体をチェックするように触れるなか、山村先生が
「あら、尻尾もあるのね・・・ふむ、とりあえず鹿取先生、福沢さん、保健室へ行きましょうか」
「そうね。うん、そうしましょう。」
祐巳は、養護教諭、保科栄子(ほしな えいこ)に預けられた。
保健室では、栄子先生の身体検査を受けて・・・
HR終了後2年生の各クラスは自習になり祐巳を取り囲んでの職員会議となった。
会議の際、祐巳と祐巳の母、福沢みきの話と、保科栄子の報告ではじまった。
「祐巳さんは、今年の前期、身体測定時と比べると約一回りほど体か小さくなっていますし猫耳と尻尾は、耳であり尻尾である事は、私から見ても間違いないと思います。ただ、原因については設備の整った医療機関に任せるしかないと、思います。」
リリアン女学園の学園長シスター上村(上村 佐織(うえむら さおり))は、
「祐巳さんと祐巳さんのお母、保科先生のお話は分かりました。原因については保科先生と医療機関に任せるとして、私たち教職員はこれからの対応について考えなければなりません、よろしいですね。」
「まず、祐巳さんは、このままいつもどうりにリリアンでの生活を望んでいる、っと言う事でよろしいですか?」
祐巳と、みきが、同時に
「はい・にゃい」
「分かりました、私たち教職員は祐巳さんが今までどうりに学園生活が送れる様に対応すると言う事でよろしいですね?」
職員会議出席した教職員一同が
「分かりました、そのように対応いたしますが、生徒たちの動揺が心配です」
「大丈夫ですよ、子供たちを信じなさい・・・マリア様も見守って下さいます。以上で職員会議は終了です。」
「はい、」
「それでは、祐巳さん医療機関と連携が取れるまで教室に行きますか?」
「にゃい」
「そう、なら、元気にいってらしゃい。」
「にゃい、失礼いたします。」
ペコリと頭を下げて祐巳と担任の鹿取先生が職員室を出て行く。
「お母様は、良いお嬢さんをお持ちですね、医療機関と連携が取れるまでこちらでお待ちください。」
「はい、良い娘です。」
教室の前、
鹿取先生が呼ぶまで待っていなさいっと言って先に教室に入る
祐巳は、ふ〜っと息を吐くと
「にゃい」
パンパンパンと手を叩きながら教室の中に入って行く鹿取先生。
「は〜い!静かに、このクラスの福沢祐巳さんの事でお話と協力のお願いがあります」
黄薔薇のつぼみこと、島津由乃を取り囲んでいた生徒達が慌てて自席に戻る
「本日、福沢祐巳さんの身にある事が起きました、大体の事は皆さん噂等で耳の入っていると思いますが、これから簡単に現時点で分かっている正確な情報をお話します。」
鹿取先生が簡単に朝からの職員室、保健室での話をして、皆が祐巳の話を聞ける状態までしてから祐巳を教室に招きいれた。
「は〜い、じゃあ!祐巳さん入っていらしゃい。」
祐巳がぽりぽりと頭をかきながら教室に入っていくと、歓声とどよめきが・・・。
「ご、ごきげんにゃう」
「キャー!ごきげんにゃうですって〜」
席を立ち上がりくねくねする者、頬を染め悶絶する者、さまざまなクラスメイトたち・・・。
ひと騒ぎして、落ち着きを取り戻した生徒たちに祐巳が朝からの出来事を話した。
「今までどうりよろしくおにゃがいしますにゃ。」
祐巳が「にゃ」と言うたびに歓喜の声を上げる生徒たちに、パンパンパンと手を叩き鹿取先生
「さっき協力とお願いって、言ったよね、1つは、祐巳さんが今までどうりに学園生活が出来る様に協力をお願い、2つ目は、リリアンの生徒としてまた、クラスメイトとして節度ある対応で接してほしい事です。お願いできる?」
クラス中から、
「はい!分かりました。鹿取先生、祐巳さん」
鹿取先生は、満足げにうんうんとうなずく
「それと、準備が整い次第先生と祐巳さんは、病院へ行きます。先生の授業は戻るまで自習にします。ほかのクラスや先生方の迷惑にならない様に。」
「はい!分かりました。鹿取先生」
「うん、いいお返事です。それじゃ、祐巳さん席に付いて」
「にゃい」
「キャー!にゃいですって〜かわいい〜」
やれ!かわいいだのおもちかえりだの騒ぐ生徒たちに向かって鹿取先生が少し大げさに
「こほん!」
「・・・。」
祐巳が席について数分後教室の扉がノックされ、祐巳と鹿取先生が職員室に呼ばれ教室を出て行った。
教室からワ〜だのきゃだの聞こえた・・・鹿取先生が渋い顔をしていた。
「祐巳さん、大丈夫?」
「にゃい」
そして、祐巳、みき(祐巳の母)、鹿取先生、栄子先生の四人で病院へ向かった・・・。
病院での検査が一通り終わり、詳細な結果は後日と言う事になり鹿取先生、栄子先生は、学園に、福沢親子は自宅にっと帰路に着いた。
祐巳達が教室を出た後目配せをする数人の生徒がいた、
お昼休みミルクホールの一角でこそこそと密談をする生徒たち
翌日、祐巳が登校すると祐巳を囲む生徒たちで一騒ぎあったり、休み時間のたびに教室前の廊下に人だかりが出来たりと慌ただしく放課後
薔薇の館に何とか到着する、祐巳をはじめとする山百合会の面々・・・。
黄薔薇さまこと、支倉令が、物憂げに
「ふ〜!大変だ・・・。」
紅薔薇さまこと、小笠原祥子が
「令、祐巳はもっと、大変なのよ」
「あはは、ごめんごめん、そうだね、祐巳ちゃん大丈夫?」
祐巳がすまなそうにぺこぺこ頭をさげる
「ごめんにゃさい、ご迷惑おかけしますにゃ」
由乃が
「れ、お姉さまが変なこと言うから祐巳が恐縮してるじゃない」
「よしの〜ぐすん」
白薔薇さまこと、藤堂志摩子が
「祐巳さんは、悪くないは、だから恐縮する執拗ないわ」
白薔薇のつぼみこと、二条乃梨子が
「そうです、祐巳さまは、悪くないです。悪いのは馬鹿騒ぎしている、一部の生徒です。」
コンコンっと、ビスッケとの扉がノックと同時に元気に扉が開く
「ごきげんよう、明日の放課後、体育館の使用許可頂けますか?」
乃梨子が
「あ!はい、少々おまちください・・・はい、明日の放課後ですね・・・え〜と、使用目的と代表者は、どなたになりますか?」
「あ!・・・。」
使用許可を取りに来た生徒を、押しのけるように
「ごきぜんよ〜」
勢いよく、報道コンビが入ってくる・・・ご存知、新聞部山口真美、写真部武嶋蔦子である
「薔薇さま方、祐巳さんにインタビューお願いしま〜す」
令が苦笑いしながら
「お、早速お出ましですか?祥子、祐巳ちゃんどうする?」
「にゃい、かまわにゃいにゃ」
「祐巳が、いいのなら、私はかまわないわ」
「あ!あの?・・・明日の・・・」
令が乃梨子ちゃんの方を見て
「乃梨子ちゃん?明日の放課後は、体育館空いてるよね?」
「あ!はい」
「では、・・・。」
「じゃあ、そちらの話しは終ね、それじゃ、早速インタビューお願い」
体育館の使用許可を取りに来た生徒がペコリと頭を下げて執務室を出て行く
「それじゃあ、明日の放課後体育館お借りします、失礼します。」
乃梨子は執務室を出て行く生徒の背中を追うように手を伸ばしながら
「あ!あの〜」
ガチャン、ビスッケとの扉が閉まる
志摩子が乃梨子をどうしたのっと見つめると
「使用目的と代表者のお名前を・・・。」
志摩子がなるほど!って顔で
「乃梨子、今のは、私のクラスメイト・・・で?・・・テニス部?・・・の・・・?・・・え〜と・・・・・・。か・・・桂?さん・・・よ、そう!桂さん」
乃梨子が使用許可証に書き込みながら
「あ・・・、はい、明日の放課後でテニス部で、桂さま?っで苗字は?」
「・・・。え!・・・。」
なぜか?志摩子、由乃、祐巳の2年生トリオ&報道コンビが、劇画ホラー系驚愕の表情で固まる・・・。
「あ!・・・じゃ・・・、じゃあ、テニス部部長さま&桂さまで・・・。」な、なにかこれ以上聞いてはいけない気が・・・。いやな汗が出た。
なぜか?報道コンビが目配せをしてにんまり
「え〜と、インタビューよろしいですか?」
報道コンビが散々インタビュー&写真撮影・・・。
何か考え込んでいた祥子が
「真美ちゃんに蔦子ちゃん、ちょっとよろしいかしら、インタビューをリリアン瓦版の記事にするのと写真の公開すこし、まってちょうだい。」
報道コンビが、え!っと言う顔で
「紅薔薇さま、先ほどは祐巳さんがOKならって」
「そうなのだけれど、すこし考えてみて頂戴、たとえば祐巳の写真やリリアン瓦版の記事が一般の人の目に触れたりしたら、どうなるのかしら?」
「きっと、大騒ぎのなると思います、紅薔薇さま」
「でしょうね、きっと祐巳は、世間のさらし者になるは・・・。」
「ですね、たとへ学園外の持ち出し禁止にしたとしても、持ち出す人はいますからね・・・。分かりました記事は出しません」
「わたしも、写真の公開は控えます」
「真美ちゃんに蔦子ちゃん、よろしくね。」
報道コンビが執務室から出ていくとやっと静けさが戻ってきた・・・。
乃梨子が
「控えます・・・?」
志摩子が乃梨子をどうしたのっと見つめる
「あ!いいえ」
各自、自席につくと・・・。可南子が祐巳を抱いて膝の上に乗せ、祐巳が今まで座っていた席に・・・。
がばっと、瞳子が立ち上がり可南子を睨んで。
「な・・・。か、可南子さん、なんで、あなたがここに・・・。」
などと、先日とおなじやり取りをひとしきりおこなって・・・。
そして、翌日の放課後体育館でなぞの集団が集会を開いていた・・・。
(コメント)
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