がちゃS・ぷち
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No.3532
作者:イチ
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2011-07-18 23:08:50
萌えた:3
笑った:16
感動だ:0
『清楚可憐な突撃少女由乃どつきまわす』
〜放課後の薔薇の館〜
「菜々〜!!菜々は何処〜!!!」
部屋の中に居ても、由乃さんの声が聞こえてきた。
またか。
由乃さんには悪いけど、姉妹喧嘩にはノータッチが基本だ。
特に黄薔薇姉妹の場合は。
今までの経験から祐巳は学びましたとさ。
それにしても、これで何度目だろう。
瞳子も呆れ顔だ。
けど、白薔薇姉妹は何やら思案顔だった。
私が由乃さんの声はよく通るなぁと思っていると、ガチャガチャとドアをいじくる音がした。
「ちょっと、ドアの鍵を閉めたの誰よ?ちょっと、開けて‥開けなさいよ〜!!」
由乃さんは相当ご立腹らしい。
使い慣れた引きドアを、押して開けようとしているのだから。
ノータッチが基本だが、見かねた乃梨子ちゃんがドアを開けてあげた。
ホントいい子だ。
「っと」
「ごきげんよう。ロサ・フェティダお怪我はありませんか?。ちなみに、このドアは入るときは引きドアですよ」
「ごきげんよう。あっ、そっか。ありがとね、乃梨子ちゃん。って、そんな事より菜々よ。祐巳さん志摩子さん、菜々を見なかった?」
「ごきげんよう、由乃さん。見てないよ。薔薇の館にもまだだし」
「ごきげんよう。私も見てないわ」
「そう‥。瞳子ちゃん乃梨子ちゃんは?」
「ごきげんよう、ロサ・フェティダ。私達も見てないです。そうよね?乃梨子」
「えっ、ああ、はい。見てないです」
乃梨子ちゃんが明らかに動揺してる。
私が分かるくらいに。
私が分かるくらいだから由乃さんにはバレバレだった。
「ん?乃梨子ちゃん何か知ってるのね?‥吐かぬのなら、そちを市中引き回しの上、打ち首獄門の刑に処す!!」
「いや、知っているというか‥」
乃梨子ちゃんは由乃さんのボケを華麗にスルーし、一瞬チラッと志摩子さんの方を見た。
由乃さんは、興奮しているせいか気付いていなかったみたいだ。
志摩子さんは、乃梨子ちゃんの視線を受けてゆっくりと頷いた。
「えっと、先ほど見掛けました」
「えっ、どこで?どこなの??」
由乃さんはぐいっと乃梨子ちゃんに詰め寄った。
「あ、あの、近いです」
「ああ、ごめん。つい。それで?」
「えっと‥それが‥」
由乃さんと乃梨子ちゃんが押し問答をしていると、
突然、志摩子さんが立ち上がった。
「どうしたの?志摩子さん」
「落ち着いて聞いてほしいの」
「えっ?どういう事?」
「菜々ちゃんを見かけのは事実よ。だけど、落ち着いて聞いてね、由乃さん。
菜々ちゃん、江利子様とご一緒だったの」
「なっ‥なんですってぇ〜!!!」
何か雲行きが怪しい‥。
(コメント)
愛読者v >これは継続なるか!!?(No.20118 2011-07-21 00:19:11)
イチ >多くの方に読んでいただき、そして、多くの投票をいただき嬉しく思います。継続しますが、初めて書いているのでクオリティは・・(No.20121 2011-07-23 14:24:45)
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