がちゃS・ぷち
[1]前
[2]次
[3]最新リスト
[4]入口へ戻る
ページ下部へ
No.3880
作者:ヘススナバス
[MAIL][HOME]
2018-05-11 18:48:35
萌えた:1
笑った:11
感動だ:1
『嫉妬の炎、祥子』
【No:3878】の続き
マリみてと城下町のダンデライオンのクロス的な何か。
祥子様がお馬鹿になっちゃった。
「そういえば新聞部が令と由乃ちゃんのインタビューしたいらしいけど」
反省会も終わった所で紅薔薇様がそう切り出した。
「今は無理ね。」
黄薔薇様はそうおっしゃった。
「そもそもなんで令と由乃ちゃんなの?」
「どうやらベストスールに選ばれたらしいわ。」
いまだに落ち込んでいる令様と怒りながら励ましている由乃さんを見ながら白薔薇様がそう聞き、紅薔薇様が答えた。
「まあ由乃ちゃんの宣言前よりはいい関係ね。」
黄薔薇様はそう言ってほほ笑んだ。
「それで代わりはどうするの?他にもなにかミス何とかやらあるんだっけ?」
そう言って白薔薇様は紅薔薇様が持っていた紙をとった。
「なになに、おー志摩子はミス・小町だって。」
「ミス小町ですか…」
ミス小町ってなんだ。志摩子さん美人だけど趣味が和風ってところからかな。
志摩子さんはどことなく複雑そうだ。
「それは聖とスールになった時の影響ね。インタビューで日舞の名取って言ったから。」
「まあそうだろうね。あ、祐巳ちゃんも選ばれてるじゃん。ミス・メイドだって。祐巳ちゃんご感想は?」
白薔薇様笑いながらそう言った。
「なんかミス・メイドってドジしそうですね。」
私は思ったことをそのまま口に出してしまった。
「確かに二重の意味でミス・メイドになりそうね。しっかりしているところと抜けているところを持っているし。」
紅薔薇様がちょっと笑いながらそうおっしゃった。
「祐巳。あなた・・・」
お姉様はそう言って頭を抱えた。
「うんうん。祐巳ちゃんのメイドいいじゃない。ただ…」
白薔薇様は立ち上がった。
そして
「胸はもっとあった方がいいかな。」
そう言って私の胸をもんだ。
「ぎゃ、ぎゃああ!!!」
私は叫び声をあげた。
「ちょ、ロ、白薔薇様!なにしてるんですか!?」
「いや、なんとなく。」
なんとなくでこんなことされたらたまったものではない。
「しかしいい反応をありがとう。」
「どういたしましてってなるわけないでしょう!」
私はツッコんだ。
「確かに恐竜みたいな叫び声は意外ね。」
「聖、あなたねぇ…って祥子あなた静かだけどどうし!?」
黄薔薇様がのんきにそう言って紅薔薇様はお姉様を見たが変な反応だったので
私もつられてお姉様を見た。
そこには赤鬼がいた。
「白薔薇様はなにしくさってるのかしら?私だって揉んだことないのに。」
「ちょっと祥子何言ってるの!?」
珍しく紅薔薇様が動揺している。
「ふむ。祥子もとうとうこの道にたどり着いたか。」
白薔薇様はわけのわからないことを言っている。
「そんなに揉みたいならご自分の妹のを揉んだらいかがですか?祐巳より大きいのですから。」
「志摩子の?」
そうお姉様が言うのでつい志摩子さんの胸を凝視してしまった。
「祐巳さん。そんなに見られると恥ずかしいわ。」
「あ、ごめん。」
志摩子さんは顔を赤らめてそう言った。
「祥子には悪いけど私は揉みたい時に揉みたい胸を揉む主義なんだ。」
「そんな主義に私の妹を巻き込まないでくださるかしら?祐巳の胸は私の物ですわ。」
聖様とお姉様が言い合ってる。なんかお姉様もボケボケになってきている気がするなぁ…
私のせいだろうか?
「あそこのお馬鹿さん達は置いておくとしてどうせだから志摩子と祐巳ちゃんでインタビュー受けない?
同じクラスだし。本当は祥子と祐巳ちゃんで提案しようと思ったんだけど祥子はお馬鹿になっちゃったし。」
紅薔薇様がため息をつきながらそう言った。
「私はいいですけど、祐巳さんは?」
「志摩子さんとなら喜んで!」
そうして私と志摩子さんのインタビューが決まった。
「ところでなんで私がメイドなんだろ?」
いろいろ大変だった反省会が終わり薔薇の館を出て教室に戻っている途中で志摩子さんに聞いた。
「茜さんに世話を焼いていることが多いからじゃないかしら?それと祥子様と一緒にいることも多かったでしょ?」
「なるほど。」
確かにお嬢様とメイドはセットであることが多い気がする。
「そういえばお姉様が祐巳さんに迷惑かけてごめんなさいね?」
「いや、全然。むしろ白薔薇姉妹には劇の時に助けてもらってばっかりで。」
「祐巳さんに絡んでいるお姉様は楽しそうだし祐巳さんさえよかったらこれからもお姉様のことよろしく頼むわね。私じゃできないことだから。」
「ただ揉まれるのは勘弁かな。」
私は苦笑いで答えた。
由乃さんの衝撃的宣言から数日経ち、やっと平和な日常になった。
当日に私から由乃さんの宣言を聞き同じさっちゃんファンである茜ちゃんと由乃さんが意気投合していた。
ステレオでさっちゃんについての魅力を語られて大変だったよ。
新聞部はどこからかこの宣言の情報を聞きつけ黄薔薇宣言と銘打って報道した。
その影響で妹が姉に何か決意を宣言するのが流行っているらしいと蔦子さんが言っていた。
そうして休日になったので宣言の翌日から入院している由乃さんのお見舞いに行くことにした。
茜ちゃんも一緒に行くと言ってたので一緒に向かうことにした。
「ごきげんよう、由乃さん。」
私たちはそう言って病室に入った。
「あら、祐巳さんに茜さん。来てくれたの?」
「結構元気そうだね。」
「まあ前も元気な時は普通に生活できていたわけだしね。
元気なのはいいんだけど暇で暇で。」
「そんな由乃さんのためにいいものを持ってきたよ。」
そう言って茜ちゃんはカバンから何か取り出した。
「ジャーン!ポータブルDVDプレイヤーとさっちゃんのライブDVDだよ!」
「え!?ありがとう!うちに持って行けるDVDプレイヤー無いから断念したんだよね!」
DVDは持っているのか。
ふたりは一緒にライブDVDを見てはしゃいでいる。どことなく疎外感があるが二人とも楽しそうだからいいか。
その後看護士さんに思いっきり怒られた。
「そう言えば令ちゃんどうしてる?」
「さっちゃんとつぶやきながら歩いてたのは改善したみたい。今は大会近いから「部活に専念してるよ。」
私はそう答えた。
「あの時はついでの理由って言ったけど本当は前から考えてはいたの。
令ちゃんは私のためにっていろいろしてくれるけど私がいなくなったらなんにもないみたいな人になっちゃうのは嫌なのよ。
令ちゃんは一人で立って歩けるはずなのに私がついていちゃそれができない
。私はね、令ちゃんの横に立って並んで歩きたいの。お互いに縋り付く関係じゃなくてね。」
「由乃さん…」
暴走していたように見えてしっかりとした考えがあったんだ。
茜ちゃんもちょっと涙ぐんでいる。
「でもそれなら令様にそう言った方がよかったんじゃない?」
「あなたのために手術を受けますって面と向かって言うのなんか恥ずかしいじゃない。」
そういって由乃さんは笑った。
病院からの帰り道二人で話していた。
「由乃さんしっかりした人だね。」
「うん。私も同じ蕾の妹として頑張らなきゃ。」
「私も王族としてしっかり!?」
そう言いかけた所通行人に挨拶されて私に隠れながら小さな声であいさつを返している茜ちゃんである。
「茜ちゃんはもう少し時間がかかりそうだね。」
私は苦笑いしながら言った。
そうして家の前まで話しながら歩いていると茜ちゃんの家の前にタクシーが止まっていた。
「あれ?お客さんかな?」
近づいてみると大人の男の人と見覚えのある女の子と男の子がいた。
「光に遥!?何してるんだろ?しかも光は自分を成長させた姿で。」
「あ、茜ちゃんに祐巳ちゃん!」
「光、これはいったい何?」
「えーと、めんどくさいからハルくん説明して。」
「はぁ…光が今後の選挙に向けてアイドルになって支持率アップを目指してたから手伝ったんだ。
オーディションは体を中学生にしたけど身分証が小学生のままだったからNGくらって途方に暮れてたら光が勝手にスカウトされてた。」
「ああ、この前葵お姉ちゃんが言ってたのってこのことなんだね。」
「光がこそこそ何かやってるのは知ってたけどアイドルとはねぇ。」
しかし由乃さんといい光ちゃんといい最近アイドルブームでも来ているのかな?
そこで男の人が前に出てきて頭を下げた。
「光様とは気づかずにスカウトしてすみません!私はプロデューサーの松岡です。
しかし光様にはアイドルの素質があり陛下にお許しをいただきたく参った所存でございます。」
「あ、え、はぁ。」
茜ちゃんがパンクした。
「あ、松岡さん入って入って。」
光ちゃんはマイペースに松岡さんを招き入れている。
「まったく光のやつ…祐巳さんも茜姉さん連れて入ってくれる?」
「あ、うん。」
私は茜ちゃんを引っ張って櫻田家に入った。
「どうか!光様のアイドル活動にご賛同願いませんか!?」
松岡さんがいわゆる土下座スタイルで現王様の総一郎さんに懇願している。
「うん、いいよ!」
その軽い一言で光ちゃんのアイドル活動が始まることとなった。
光ちゃんの話だと小学生のままだと客層がとか言われたらしく桜庭ライトという名前かつ中学生の姿でデビューするらしい。
「ところで光ちゃん?」
「なに祐巳ちゃん?」
「支持率アップのために始めたんなら正体隠してたら意味ないんじゃない?」
「あ。」
光ちゃんの支持率アップはまだ遠いようだ。
(コメント)
[6]前
[7]次
[8]最新リスト
[0]入口へ戻る
ページ上部へ