がちゃS・ぷち

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No.1262
作者:OZ
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2006-03-16 01:03:16
萌えた:21
笑った:15
感動だ:1

『くちびる猛チャージ』

私はお茶や、お菓子などで、あまり甘いのを好まない。


「あ、あの、祥子お姉様に召し上がって欲しくて、その、作ったんですけど、分量を間違えてしまって、その、余っても勿体ないので、ゆ、祐巳様もどうです。」祐巳から背けた頬が赤く染まる。

そんな訳で、私と祐巳と瞳子ちゃんの3人で少し、いや、少しではない、かなり甘さが強めなケーキを頂いている。
手作りケーキを持ってきたのは瞳子ちゃん。
生地の分量と砂糖の分量を間違えたのは誰の為かしら?
「う〜〜ん!! 甘〜〜い!! おいし〜〜!!」
かなりの甘党な祐巳は、満面の笑みをしつつ瞳子ちゃんのケーキを食べている。
その顔をチラチラ見つつ、なんとも嬉しそうな、恥ずかしそうな顔をしている瞳子ちゃん。
誰のために作ってきたのかはバレバレね。
 

「祐巳。」
「ふあ? なんですか?」もぐもぐ
「あのね、貴女は紅薔薇の蕾なんだから、もう少しお淑やかに食べれないの?」
「ご、ごめんなさい、お姉様、あんまり美味しくって、つい・・・」
「まったく、そんなに唇にクリームを付けて、子供じゃないんだから。」
「あわわ。」あわてて祐巳はティシュを探した。
「もう、いいから。」私は祐巳の顔に手を伸ばした。
「そ、そんな、お姉様に拭いてもらうなんて・・・」
「いいのよ、だから動かないの。」
「で、でも・・・」
「祐巳。」
「すみません、それでは、お願いします。」
「じゃ、目を閉じなさい。」
「は、はい・・?」
目を閉じた祐巳に顔を近づける


   ぺろん      祐巳の唇に柔らかく、暖かく、甘い感触が走った。


「はい、きれいになったわよ。」

「!! おおおお姉様、その!!??」
「どうかしたの? 唇のクリームを取っただけでしょ?」
「で!! でも!! 」
「でも? なに、嫌だった?」

「 嫌じゃないです ・・・ う、嬉しかった、です ・・・ 」祐巳はそのまま俯いてしまった。

瞳子ちゃんは、ぽかーんと口を開け、石のように固まっている。

瞳子ちゃん、まだまだ青いわね。
祐巳はケーキなんかの甘さより、こんな甘さのほうが好きなのよ。


(コメント)
にゃ >祥子さまの逆襲……某サ○ビーに乗っている祥子さまが鮮烈に思い浮かぶのですが……(No.8075 2006-03-16 01:07:48)
mim >瞳子は反撃した。「祐巳さま、お口を開けていただけますか?……やっぱり、虫歯がありますわ。瞳子が直して差し上げます。」うぃぃぃぃーん ぎゅるるるるるぅー(No.8078 2006-03-16 01:41:04)
さんたろう >祥「瞳子…恐ろしい子」(No.8093 2006-03-16 09:43:37)
砂森 月 >コメントに大爆笑(No.8098 2006-03-16 12:56:57)
良 >祐巳「うう・・・瞳子ちゃん・・・ひどいよぉ・・・関係のない歯までボロボロだよ・・・(涙)」(No.8102 2006-03-16 13:36:21)
投 >甘〜い。さあ、次は瞳子ちゃんの番です(笑(No.8117 2006-03-16 21:27:28)

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