がちゃS・ぷち
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No.1369
作者:つりは・と
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2006-04-22 01:24:33
萌えた:7
笑った:1
感動だ:15
『ずっとこのまま』
【1353】に続いて、今度は紅薔薇姉妹を書いてみました。
ちょっとだけ未来のお話。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ふわ〜」
ホテルの部屋に入ったとたん、また変な声を出してしまった。
確かに祥子さまのお父様がホテルを取ってくださった。お母様が2人にプレゼントするっておっしゃってくださったけれども。
でも、でも、遊園地側に面したスイートルームなんて!
「どうしたの?」
「い、いえ、いままでこんなお部屋、泊まったことはおろか入った事もないです」
「うふふ。これだけじゃないのよ。
荷物を置いてこっちにいらっしゃい」
お姉さまに手招きされるまま、窓へ向かうと。
その先は暮れなずむ遊園地が一望できるテラス!
「ひやああああ」
「変な声を出すのはおやめなさい」
そう言うお姉さま、言葉とは裏腹に満面の笑顔。
椅子に並んで座るとお姉さまはそっと肩を抱いてくださり、もう片方の手で私の手を握る。私もおずおずと手を握り返す。
そして、そして・・・ショーが始まる。
「祐巳」
ああ、別の世界にいるみたい。
「祐巳」
ああ、幸せ。本当に幸せ。
「祐巳!」
「・・・はい?」
「もう、びっくりさせないでよ。
体調悪くしたのかと思ったわ」
「いえ、あまりにきれいで、あまりに幸せで。
ちょっとぼうっとしちゃいました」
えへへ。と笑うとお姉さまがこつんとゲンコツ。
「じゃあもっとびっくりさせてあげる」
「へ?」
「目をつぶって」
首になにかをかける感触。
「目を開けていいわよ」
「こ、これは!」
「そう、ロザリオ。
あなたに以前渡したロザリオは***ちゃんに渡してしまったでしょう?
これは私とあなただけのロザリオ。
私はもう間もなく卒業してしまう。
いくら同じリリアンでも毎日は会えないわ。
でも私はあなたの姉でいたいし、あなたには私の妹でいてほしい。
だからこのロザリオ、改めて受け取ってもらえるかしら」
ああもう、私はどうすればいいの。
涙が、涙が本当に止まらない。
お姉さま、お姉さま、お姉さま。
私の大事な、一番大切なひと。
すれ違ってしまった事も、ぶつかってしまった事もあった。
でも、でも、お姉さま、大好きです。
姉妹になれてよかったです。
祐巳がこんなに泣くなんて。
こんなに、こんなに喜んでくれるなんて。
私、本当に祐巳に出会えてよかった。
姉妹になれてよかった。
いっぱいの感謝を込めてあなたにロザリオを贈るわ。
いっぱいの感謝を込めてあなたを抱きしめるわ。
いっぱいの感謝を込めて・・・あなたにキスするわ。
(コメント)
にゃ >ん、***ちゃん……誰だ(爆) とか某ネズミーランドを彷彿をするとか、いい意味でツッコミどころがあるけど……じつに美しい絆ですなぁ……ほんわり〜(No.9029 2006-04-22 01:35:52)
雪国カノ >***ちゃんに何故か笑ってしまいました…誰だ!?的な。だけど感動。(No.9030 2006-04-22 02:04:58)
mim >その先は暮れなずむ遊園地が一望できる行幸さま!m(_ _)m(No.9032 2006-04-22 03:00:49)
翠 >王道的な祥祐。いいお話です。祥子さま、あれからうまくいったんですねー。(No.9041 2006-04-22 03:36:10)
YHKH >祥祐はいいです。GJです。ちなみにXXXちゃんは個人的は可南子推し。(No.9046 2006-04-22 11:46:09)
つりは・と >ラブラブな紅薔薇姉妹を書こうとしたらこうなりました。(No.9052 2006-04-22 20:48:46)
つりは・と >みなさん種々ご意見もあろうかと思いますので、「***」は各自脳内変換お願いします(笑)。(No.9053 2006-04-22 20:49:31)
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