がちゃS・ぷち

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No.1508
作者:亜児
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2006-05-21 23:55:16
萌えた:1
笑った:1
感動だ:8

『ドームコンサート嬉しい生きるため』

「あの〜プロデューサーさん〜。本当に私がここで
 コンサートやるのですか〜〜?」

 私は、白い天井を見上げて言った。

「今のあずささんの人気だったら、大丈夫ですよ。
 チケットもいい感じで売れてるって聞いてますよ。」
「・・・・・・・・。」

 デビューした時には夢だったドームでのコンサートが決まったと
いうのに、私の気持ちは嬉しさ半分・不安半分だった。そんな状態での
レッスンはあまり上手くいっていない。そんな様子を心配してレッスンが
終ってからプロデューサーさんが声をかけてきてくれた。

「あずささん。着替えが終ったらちょっと話しましょう。」
「はい。わかりました。」

 それだけ言うと、私は着替えのためにレッスンルームを後にする。ゆっくりと
着替えを終えると、レッスンルームの出口で待っていてくれたプロデューサーさんの
元へと向かう。

「それじゃ、ちょっと歩きましょうか?」
「でも、帰りは車じゃ・・・。」
「事務所に連絡はしてありますから、さあ行きましょう。」

 言いながらプロデューサーさんは私の手をとって歩き出す。
辿り着いた先は公園だった。プロデューサーさんは自販機で
ジュースを買って手渡してくれた。

「最近、あんまり調子がよくないみたいですけど、
 何かあったんですか?」
「・・・・・・・・・。」
「無理に話さなくてもいいですよ。ただ、1人で抱え込んでるより
 話すだけでかなり気分は変わると思いますよ。」
「そうですよね・・・・。」

 ようやく私は最近抱えている悩みをプロデューサーさんに
包み隠さずに話した。私が話している間、プロデューサーさんは、
何も言わずに聞いていてくれた。

「なるほど・・・。不安になる気持ちはわかります。
 ドームでのコンサートは誰でも出来る訳じゃありませんからね。
 でも、それだけの会場でコンサートが出来るところまできたのは、
 あずささんが頑張った証拠です。自信を持ってください!
 あずささんの努力は一番近くで見ている私が保証します。」
「・・・・プロデューサーさん・・・・・。ひとつだけ
 お願いをしてもいいですか?」
「何ですか?私に出来ることだったら何でもしますよ。」
「ぎゅっと抱きしめてもらえますか?」
「・・・・・・・・・・・・・。」

 私の言葉に、プロデューサーさんは一瞬言葉を失うけど、
いつもの笑顔に戻るとあっさりと答えた。

「お安い御用ですよ。」

 気づくと、私はプロデューサーさんの胸に飛び込んでいた。
プロデューサーさんは、優しく受け止めてくれた。この日を境に、
私はいつもの調子を取り戻してコンサートのリハーサルも
順調にこなしていった。


ーーーーコンサート当日ーーーー

 最終リハも終了して、あとは開演を待つばかり。スタッフが忙しく
走り回っている中、メイクを終えてステージ衣装に身を包んだ私は、
控え室で静かに出番を待つ。トントン。

「私です。今、大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ〜。」

 ドアを開けてプロデューサーさんが入ってくる。その手にあるのは、
デジカメだった。

「プロデューサーさん、そのデジカメは何ですか?」
「これはですね・・・・。」

 プロデューサーさんが電源を入れてデジカメを操作してゆく。液晶ディスプレイに
は、今回のコンサートが出来上がるまでの様子が収められている。何もない場所に
大きなステージが出来上がっていく様子。操作していくと、ドームの外の写真が
出てきた。今日のコンサートに来てくれてるお客さんだ。

「あずささんは1人じゃありません。これだけの多くの人が、
 あずささんのことを応援してます。もちろん私も含めてね。
 みんなのために、そしてあずささんのためにも、
 今日のコンサートは絶対に成功させましょうね!」
「はいっ!!」

 私はプロデューサーさんとしっかり握手をかわす。

「あずささん〜。スタンバイお願いします!!」

 ドアの向こうからスタッフの声がする。

「それじゃ、行きますね。しっかりと見ていてください。」
「ええ。」

 私は控え室を出て、舞台袖へと向かう。そう。私は決して1人なんかじゃない。
多くの人に支えられている。今日は、そのみんなのために、そして
自分の夢のために力の限りに歌おう。





(おわり)
 
 
 
 


 




(コメント)
亜児 >懲りずにマリみて以外のネタ投下。極上よりも需要がないであろうアイマスSS。(No.9904 2006-05-22 00:01:16)
クゥ〜 >すみません。本気で元ネタが分かりません。でも、良いお話。感(No.9906 2006-05-22 00:12:25)

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