がちゃS・ぷち

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No.2488
作者:通行人A
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2008-01-18 04:23:46
萌えた:2
笑った:5
感動だ:0

『超絶・絶叫』

ひぐらしのなく頃にのクロスシリーズです。
aD2477→aD2479→aD2481→aD2482→aD2484→aD2487の続編です。
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7.開戦タヌキとタヌキの化かしあい?

 昼休み、私は、祐巳さん改め祐巳様に文句を言うべく、温室に向かった。

祐巳「あ、梨花さん」

 いつものように、ツインテールを揺らし、笑いながら、私を呼ぶが、私は一瞬泣いてるように見えたきがしたがすぐにいつもの笑顔になったので気にしないことにした。

梨花「祐巳さんって上級生だったんですね?」

祐巳「あはは、思ったより時間かかったね?
 ・・・ところで、どうやって知ったの?」

梨花「それは、」

               回想

少女1「梨花さん、紅薔薇様の蕾とどういう関係なんですの?」

梨花「み?」

少女2「ですから、紅薔薇様の蕾とどういう関係なんですの?」

 いきなりの質問で私はとまどっていた、というより、

梨花(誰だっけ?)

 記憶にすらなかった。という訳でもなく、2人といっしょに自己紹介をしたドリルをぶら下げているような髪型の瞳子という子のキャラが濃すぎてほとんど印象に残らなかったのだ、とそんな私の気持ちを察して羽入が教えてくれた。

羽入「あう、先に喋った方が、美幸で、後に喋った方が、敦子なのです」

 私は、心の中で、羽入にお礼を言うと、部活(雛見沢分校時代)の時なみに、頭を回転させ、気配を探った。聞きに来たのは、2人を、入れて約7人だが、その様子をうかがっているのは、クラスの中・外あわせて約40~50人ほどだった。

梨花(紅薔薇様の蕾って確か生徒会役員の1人のことよね?
 ていうかこんな大人数に敵視される様な事したかしら?)

梨花「美幸さん、敦子さん、さっきから何の話なのですか?」

と言うと、誰かが、

?1「梨花さんと祐巳さまが親しげに話している姿を多くの方が見ているのですが」

梨花「みぃ?祐巳さんが、紅薔薇様の蕾?というかあの人上級生だったのですか?」

?2「・・・梨花さん、知らなかったのですか?紅薔薇の蕾の祐巳さま」

 その時初めて知った。

 梨花(祐巳さんってそんなに偉い人だったんだ。でも威厳とかそんなものは少しも感じられないんだけど)

               回想終了

 羽入とのことと最後に思ったことをふせて喋った。
 すると祐巳さんが、

祐巳「どうする?私とスールを結んでみる?」

 あきらかにからかわれている。私のあわてる姿が見たいというオーラが『少しは隠せよ』と、つっこみを入れたくなるほどなみなみとにじみ出ていた。
 ここで『はい、お受けします。』と言ってあっけにとられた顔をさせるのもひとつの手だ。
 だが、それ以前に確認しなければいけないことがあった。
 これを聞かずにうかつに返事をして取り返しのつかないことになったら困る。

梨花「スールって何なのですか?」

祐巳「へ?」

祐巳さんがあっけに取られた声を出して固まった。

祐巳「え、え〜とクラスの誰からも教えてもらってないの?」

梨花「そんな可哀相なものをみるようなめでみるな〜〜!!」

 私は、彼女が上級生ということを忘れてツッコんだ。
 すると羽入が肩に手を置いて、涙目で、

羽入「ハブにされてもボクは梨花の味方なのです。」

 と言った。

梨花「ハブっていうな〜〜!!!」

 すると羽入はくすくす笑い、

羽入「冗談なのです。最初に瞳子達が来た時に言ってたのです。梨花、気にすることないのです。痴呆症はしょうがないのです。帰ったら痴呆防止になる運動をしようなのです。」

羽入がそうニヤニヤしながら言った。

梨花「誰が痴呆だ、羽入、今日は帰ったらお仕置きキムチフルコース!!!」

 私は全力で叫んだ。
 それを聞き羽入が泣き崩れ、私は勝利の笑みを浮かべた。
 だが私達は忘れていた、隣にもう一人、祐巳さんが居たことを。

祐巳「梨花ちゃん、病院行こう?」

祐巳さんが真顔でそう言った。

梨花(あ、『さん』から『ちゃん』になってる。じゃなくて)

梨花「祐巳、これはその・・・とりあえず大丈夫だから。」

 テンパってつい呼び捨てにしてしまった。

祐巳「呼び捨てはまあいいけど」

 許可された。

祐巳「それとそっちの口調は素?」

 私はあわてて口を押さえたがもはや手遅れだった。

祐巳「薔薇の花にお仕置きだのキムチフルコースだの叫ぶのは大丈夫っじゃないと思う。」

 もっともな意見だった。羽入の見えない祐巳には、梨花が薔薇に向かって叫んでるようにしか見えない。

梨花「私、実は花とお話が出来るの〜」

 などと言ってみた。

梨花(ないでしょこれは、ていうか余計に病院薦められるじゃん)

 と自分にツッコミを入れてると、祐巳が、上目遣いで、下から覗き込んで、

祐巳「本当?」

 祐巳と目が合うこと2秒

梨花「嘘です。ごめんなさい。」

羽入「早や!」

 いつのまにか復活した羽入がツッコミをいれる。

 それから私と祐巳は午後の授業をサボり、40分ほど言い合い、羽入の素性などを話し、半信半疑ならぬ九信一疑ぐらい信用してもらい、あらためてスールについて教えてもらった。
 話も終わり、授業もほとんど終わっているがとりあえず、教室に顔を出そうと立ち上がると、

祐巳「さっきのは冗談だったけど、今度は本当にスールを結ばない?」

 私の思考がいったん停止して、

梨花「どうして私なんですか?」

 そう尋ねると、

祐巳「面白そうだから」

梨花「すいません、その返事保留に出来ますか?」

祐巳「いいけど何で?」

梨花「私は祐巳のことそんなふうに見れないから」

祐巳「わかった。じゃあこうしない?明日から6月の最終日までに梨花ちゃんを妹に出来たら、私の勝ち出来なかったら梨花ちゃんの勝ち。それとマリア祭の次の日から山百合会の仕事を手伝って」

梨花「見返りはないの?」

祐巳「賭けの内容に釣り合うものなら何でも、それでいい?」

 私は黙ってうなずいた。

祐巳「絶対スールにしてみせるからね?」

 そう言って祐巳は微笑みながら温室から出て行った。


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