がちゃS・ぷち

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No.3056
作者:パレスチナ自治区
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2009-09-07 03:49:10
萌えた:1
笑った:2
感動だ:1

『姉妹』

ごきげんよう。【No:3006】の続きです。

お姉さまの妹になり、写真部に入って2か月ほど経ちました。
お姉さまとは相変わらずな日々が続いています。
今日もお聖堂に行ってきました。
あきら様とベージュ様を見かけたので、お二人は今日はいらっしゃらないでしょう。
お昼はお姉さまと摂っていますが、それでも早くお会いしたいですね。

足取りも軽やかに部室へとやってきました。
「ごきげんよう、雪美」
「あ、お姉さま。ごきげんよう」
早速お姉さまと会いました。幸せですね。
「どうしたの?嬉しそうな顔をして」
「ふふ、いいじゃないですか。お姉さまに早くお会いできましたから嬉しいんですよ」
「あら、それは嬉しいわ。ありがとう。早く部屋に入ろうか」
「はい」

部室には既に誰かが来ていました。

「美影、お願いだから…」
「ですが、お姉さま…」
おやぁ?琴美様と美影さん、珍しく口論ですか?
お二人には仲良くしていただきたいんですけど…
「ごきげんよう。どうしたのよ、琴美」
「あ…雅さん、ごきげんよう。実は美影が…」

「美影さん、先に来ていらっしゃったのですか」
「はい」
先に来ていた美影さんは何かをおいしそうに食べています。
「琴美様と何かあったんですか?」
「それが…デートをする時、和服を着てくるのを止めてほしいと言われてしまいまして…」
「はあ…」
「だって、あれ凄く目立つのよ、美影。和服姿の貴女は可愛いんですけど…目立ち過ぎて恥ずかしいのよ」
「ですがお姉さま…」
「可愛いならいいじゃない。雪美ってなぜか男の子が着るようなのしか着てこないから羨ましいわ」
「うっ…ごめんなさい、お姉さま…」
痛いところを突かれましたね…
以前男だった私は、スカートは制服以外着たくないんですよね…
「今度私がコーディネート、無理やりしちゃうんだから」
「お手柔らかにお願いします」
「無理よ」
「……はい」
お姉さまには敵わないです…
「それで、美影ちゃんとしては和服が着たいのよね?」
「もちろんです」
「美影さん、私と遊ぶ時は和服って着てこないですよね?」
「そうですね。だって和服は私にとって勝負服ですから」
「み、みかげ…」
「勝負服…ですか」
「凄い気合いね…琴美、あんたこんなに想われてるんだから、あんたが諦めてやりなさいよ」
「わ、わかりました…ハア…」
押しに弱い人ですね…

お姉さまと琴美様は今日の活動内容を話し始めました。
「美影さん」
「はい?」
「あの、何を食べてるんですか?」
「これですか?『たらたらしてんじゃねーよ』です」
「たらたら…?」
「はい。これをコーラで流し込むのがいいんですよ。雪美さんもどうぞ」
「は、はぁ…」
『たらたらしてんじゃねーよ』は確かにおいしいですけど…
そんなものをわざわざ学校に持ってくるなんてどれだけ好きなんですか…
しかも『コーラで流し込む』なんて、オヤジじゃないですか…
最近美影さんの事がよく分からなくなってきています。
凄いギャップですよ。
パッと見て、色白で、おとなしそうな可愛い人なんですけど、実はちょっと変態だったり、漫画やゲーム、電車が大好き(よく琴美様と電車の写真を撮り行ってるらしいです)。
さらにおつまみ系のお菓子が好きなオヤジっぽいところがあるようです。
「美影さんは甘いものは食べないんですか?」
「甘いもの…あまり食べないです。苦手なんです」
「そうですか…」
美影さんみたいな人こそ甘い物が似合うんですけどね…

「…………ごきげんよう……」
しばらくしてもう一人部室に来ました。
私たちよりも1か月ほどあとから入ってきた人です。
「「ごきげんよう、マチさん」」
「…………」
向原マチさん。たしか椿組です。
少し小柄で、高い位置のポニーテールをしています。
足が早く、身軽で、高い木に登るのが得意な、忍者みたいな人です。
美影さん曰く、かなり危険な人、らしいです。
基本的に無口で、彼女の唇はいつも真一文字に結ばれています。
ただ、新聞部所属の秋津ツバメ様にはよく懐いていて、ほんの少し表情が緩くなっているのを見かけました。
幼馴染で、恋人同士のように仲が良いようです。
ツバメ様はマチさんを妹にするつもりはないそうで、あくまでフィアンセなのよ、って本気半分冗談半分みたいに言っていました。
「キセルさんはまだなんですか?」
「…………まだ…真理子様と来る……」
「そうですか」
キセルさんはマチさんと一緒に入部してきました。
高級料亭の娘で、厳しく育てられたようで、かなり真面目な性格をしています。
新聞部部長、小佐井真理子様とは既に『姉妹』の関係で、写真部に入ったのは真理子様にお願いされたから、だそうです。
しかし…写真部・新聞部はリリアンにおいて山百合会幹部の天敵、なんて言われたりしますが、どうしてここまで美少女が集まるんですかね?
嬉しいんですけどね。

ちなみに新聞部にはどんな人がいるのかと言いますと…
2年生は先ほどの真理子様とツバメ様。
他には、新聞部の良心、川村芹穂様。暴走しがちな真理子様とツバメ様のストッパー役なのですが、振り回されているようです。
癒し系、滝中朋子様。身長が145p未満(御本人は146pと言い張っています)で子供っぽいツインテールには可愛いらしいボンボンが付いています。
くりくりした瞳のみんなのアイドルです。
1年生は、エスカレーター組の人たちから『吹雪姫』と呼ばれている、富士宮熱海さん。
名前とあだ名が一致していないなと思ったのですが、女子高生とは思えない厳格な性格、言動で、肌の白さから正に『吹雪姫』。
ただ、ご本人は『吹雪姫』と呼ばれるのが嫌いなようで、以前間違って『吹雪さん』と呼んでしまったとき、凄い目で睨まれてしまいました。すっごく怖かったです…
腕を組んで、指を曲げて唇にあてて何かを考えているようなポーズをするのが癖です。
そんな熱海さんと親密な関係なのが一緒に入部した、伊藤鈴蘭さん。熱海さんより頭一つくらい背が高い、カッコいい人です。活発な印象です。
熱海さんが『静』の美なら、鈴蘭さんは『動』の美です。
そして1年生にも2年生にも、もう一人ずついるんですが…

「ごきげんよー、みんな!」
この声はキセルさんではないですね…
「ごきげんよう、百合子様」
やっぱり…新聞部もう一人の2年生、竜目百合子様。
なぜ『薔薇の蕾』になれなかったのか、と言われているほど美人なんですけど、ご自身の『妹』しか『姉妹』と認めないと公言しています。
緩い性格の人です。
時々間違えて写真部の部屋に入ってきます。
もっとも、盟友同士の写真部・新聞部なので、全く問題はないんですけど。
「あれ〜?何で雪美ちゃんたちがいるの〜?」
「間違えたんだよ、お姉ちゃん…」
百合子様に抱きかかえられているのは、百合子様の『実妹』である桔梗さん。
それなりに身長がある百合子様と比べると、幾分か小さくすっぽり収まってしまいます。
相変わらず可愛い人ですね。顔が真っ赤ですよ。
仕方ないですけどね。私だってお姉さまに抱きしめられたら真っ赤になっちゃいますから。
「まあいいや。ちょっと休憩させてね」
「はい」
桔梗さんを抱きしめながら椅子に座る百合子様。
本当に百合子様にぴったりなサイズですね、桔梗さん。
「お姉ちゃん、いいかげん離してよ」
「や〜だ。桔梗ってあったかくていい匂いなんだもん」
「恥ずかしいの…」
「いいじゃない」
「どうしてそんなに仲がいいのですか?」
「どうしてって…姉妹なんだから当たり前でしょ?雪美ちゃん」
「ですが…姉妹を通り越している気がするんですけど…」
「み、美影さん…」
「そう?ありがとう、美影ちゃん。嬉しいわ」
「お姉ちゃん…」
「桔梗は私の妹であって、私のお嫁さん♪」
「お姉ちゃん!何言ってるの?!」
「だって桔梗ってちっちゃくて可愛くて…だ〜い好きだもん。誰にも渡さないわ、誰にも」
「ちっちゃいのは今だけだもん!」
「そうよね〜。伸び白萌えってやつかしら?」
「お姉ちゃん!!」
桔梗さん、さらに顔が赤くなってますね。
本当に可愛い人ですね。
そこに琴美様とお話していたお姉さまが一言。
「桔梗ちゃんってもう身長伸びないでしょ、コンマ数ミリ伸びるかもしれないけど」
「雅様!ひどいです!!」
「そうですよ、お姉さま」
「ふふふ…」
「すみません。桔梗さん」
「別にいいもん…」
ああ…いじけちゃいました…
「あ〜ぁ、雅ちゃん、桔梗をいじめないでよ。いじけちゃったじゃない。そんな桔梗も可愛いけど〜」
「ならいいでしょ?」
「うん!」
無駄に力強い返事ですね。これでは桔梗さんが…
「お姉ちゃんのバカ!」
やっぱり…

まあ、賑やかで楽しい部活動が出来そうで、今後も楽しみですね。

あとがき
美影さんには都合のいいパーツがどんどん付け足されていますね。
今後もさらに付け足していくと思います。
新キャラ(と言っても今後たぶん出てこないと思います)の熱海さん。なんだか東海道線みたいです。
今回はヤマなし、オチなし。
たまにはこんなのもいいかなって思います。




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