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愛がもう止められない  No.3867  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-09-01 17:31:38  (萌:6  笑:0  感:18
マリア様がみてるif
  太陽と聖女


第一部 −【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】【No:3860】【No:3861】

第二部 −【No:3862】【No:3863】【No:3864】【No:3865】



テストが終わり週末の日曜日。
今回のテストは聖や栞それに志摩子と一緒に勉強した為、割と自信がある。
いつもよりテストが簡単に思えるほどだった。
今日は予定も入ってないし思う存分だらけるぞ、と心に決めた。
そんな休みを満喫しようとしていた祐巳に一本の電話が入った。
学校に行っている栞からである。
電話の内容は急にお御堂の大掃除をやることになったらしい。
そのため、体操服を持ってきてほしいとの旨だった。

急ぎ栞の体操服を用意し学校へ向かう祐巳だった。

以前と同じように私服で学校へ来たが今回は校門前で落ち合ったので問題はない。

「ありがとう祐巳、助かったわ」

「それにしても大変だね、休みの日なのに」

「逆よ、今回みたいな休みじゃないと出来ないの」

テストが終わった休みは一番生徒に時間があるということか。
実際電話が掛かってくる前の祐巳がまさにそれだった。

「ああ、なるほど」

得心した祐巳だった。

それじゃあ、と別れようとした時、栞がある人物に気づいた。

「あら、あれは弓子さん?」

「えっ」

祐巳が視線を移すと確かに弓子がいた。
白い日傘をさし、ゆるやかに結い上げた白髪、上品な空色の着物を着ている。
どうやらバス停に向かって歩いているようだ。

挨拶をしようと2人で向かった。
途中で弓子もこちらに気づき笑顔を向けてくる。

「「ごきげんよう」」

「ごきげんよう、栞さん、祐巳さん」

いつもの習慣の挨拶を交わす。

「どちらかにお出かけですか?」

「ええ、古い友人の所にね。居所が分かってこれから会いに行くところなの」

「そうでしたか」

「昔、些細なことでけんかをしたの。仲直りしにいこうと思って」

そういえば弓子さん、先日「誰かに会いたくなった」みたいなことを言ってたような気がすると思い出した祐巳だった。

「素敵な傘ですね」

日傘を見て栞が呟いた。

「最後にあの人にあった時、差していた傘なの。ずっと捨てられなかった」

弓子さんはメリーゴーランドのように、日傘をクルクル回した。

「あの日に言えなかった『ごめんなさい』を、これから言いにいこうと思って。あの人は、何て言うかしら?」

「許してくれますよ。今の弓子さんの表情を見ていれば分かります。とても仲が良かったことが。あちらもけんかをして気にしていたと思いますよ」

栞が即座に答えた。
その答えに弓子は笑顔を向け

「ありがとう、栞さん。そう言ってくれると勇気が湧くわ」

そう嬉しそうに言った。

「場所は遠いのですか?」

祐巳はそんな弓子に気になっていたことを聞いてみた。

「いいえ、都内だからそれほどでもないわ」

「でしたらお供しましょうか?今日は私予定もないですし」

7月に入っており流石に気温も高い。やはり年齢もあり心配になって聞いてみた。

「そう?それじゃあお願いしようかしら。実は少し不安だったの」

やはり少し不安があったのか申し出を快諾した。

「栞ちゃん、そういうことだから家に連絡お願いね」

「ええ。祐巳もしっかりね」

「うん」

そうこうしているうちにバスが来たようだ。

栞が見送り、2人がバスに乗って行った。

バスに乗り込んだ2人だが祐巳が昔のリリアンの話を質問して弓子が答えると言った感じであった。
久しぶりに昔の事を語る弓子も楽しそうであった。

バスを何回か乗り換え目的の駅に着いた。

近くの交番で場所を聞き、目的地に移動する。
そこは大通りから一本中に入った閑静な住宅街。
道の突き当りに都内にあってはやはり豪邸と呼べるほどの広い敷地にその洋館は建っていた。

「大きいですね」

祐巳の素直な感想に

「そうね、大きいわね」

弓子も同意した。

流石に弓子さんの話に参加するわけにはいかず、私はこれからどうしようかと悩んでいると時、黒塗りの車がこちらに向かってきた。
丁度、祐巳の横で止まった。
不思議に思っていると車の窓が開いていき、最近聞いた声が聞こえてきた。

「祐巳?何故ここにいるの?」

「あれ?祥子さま」

車に乗っていたのは図書館で出会った祥子さまだった。
車から降りて祐巳の横に立つ。
そんな祥子を見て一番驚いていたのは弓子だった。

「彩子さん」

「「えっ」」

2人の声が被った。

「ごめんなさいね、あまりにも似ていたから」

「いえ、彩子は私の祖母です」

「そう、彩子さんのお孫さん」

そう言って弓子は懐かしそうに祥子を見る。
気恥ずかしくなり祐巳に聞いた。

「祐巳、こちらの方は?」

「池上弓子さんと言って彩子さんに会いに来ました」

「あら、ごめんなさい自己紹介もしなくて」

「いえ、お気になさらないで下さい」

するともう1人車に乗っていたらしくその人も降りてきた

「どうぞ、中にお入りください。母も待っていますので」

どうやら祥子の母らしい。


祐巳も一緒に中に通されてしまった。
家に入るまでの間4人は自己紹介と経緯を語った。
弓子は言うまでもないが祐巳は付き添いであること。
清子と祥子は彩子の趣味の園芸の手伝いらしい。
庭には庭師がいるが趣味で小さな温室を作っていて、
それだけは昔から自分でやっているらしい。
だが最近は体の弱りもあって清子や祥子が手伝うことが多くなっており
今日もそれで来たようだ。

中に通されて彩子と自己紹介する。
その後、祥子に連れ出された。
祐巳自身、お邪魔したら悪いなと思っていたので良かった。

「手伝ってもらっていいかしら?」

どうやら今日はポットで植えている花をプランターに移すようだ。

「はい」

こうして2人で温室へ向かった。


祥子から作業を教わって2人で協力しながら進めていく。
談笑も交え2人の世界が出来上がっていた。
祥子自身こんなにも楽しい植え替えは初めてだった。


幾許か時間が経過しただろうか。
3人は様子が気になって見に来ていた。
そこには当然ながら作業をしている2人がいた。
だがそこには彩子と清子が知っている祥子はいなかった。
そこにいたのはとても穏やかに微笑み談笑しながら作業する祥子であった。

「驚きました。あの祥子さんがあんな表情で笑うなんて」

「そうね、でも嬉しいわ。孫の笑顔が見れて」

「そうですね。祐巳ちゃんか・・・」

「どうかしたの?」

「いえ、祥子さんの姉妹(スール)になってくれないかなと思いまして」

「ふふ、それは野暮よ。私たちの出る幕ではないわ」

そこで弓子が口を挟んだ

「あの2人なら何もしなくても大丈夫と思うわ」

「そうね、私もそう思うわ」

そんなことを言いながら3人は温室を後にした。



「ありがとう、それとお疲れ様」

全ての作業が終わり祥子から労いの言葉が掛けられた。

「始めると楽しかったのであっというまでした」

そう言いつつ祥子に笑顔を向ける。
その笑顔を見惚れつつも頬に土が付いていることに気づいた。
おそらく土の付いた手で顔を触ったのだろう。

「祐巳、頬に土が付いているわ」

「えっ、どこですか」

「待って」

慌てて拭こうとする祐巳の手をやんわりと制した。
祐巳の顔を上げさせ取り出したハンカチで優しく拭いてあげる。
その間、この前の図書館のように見つめ合う形になった。

「はい、拭けたわ」

「あ、ありがとうございます」

少し照れてしまい俯き恥じらいながら礼を言う祐巳。
その祐巳をある種の熱の籠った視線で見つめる祥子だった。


その後は歓迎と慰労を兼ねてお茶とケーキが出されたのでしっかり頂いた祐巳であった。

祥子と祐巳が合流した後、少しお茶会をしてお開きになった。
帰りに関してだが小笠原一家が譲らず送ることで押し切られた。
これには弓子も祐巳も苦笑するしかなかった。

別れるときにまたお茶会をしましょうと約束し解散となった。


===================================
【あとがき】
ストパニ(アニメ版)の温室でのやり取りが書きたくてこんな感じになってしまいました。
いつかマリみてとストパニのクロス物を書きたいとは思っています。

スパム増えてきたので一度削除しました。
お返事いただいた方々には申し訳ありません。

vertigo > 祥子様が若干柔らかいですね。TV版だと「まだいたの」はさすがにどうかと感じましたが (No.77399 2016-09-20 23:06:32)

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照れると可愛くなる  No.3865  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-08-03 00:04:19  (萌:25  笑:3  感:5
マリア様がみてるif
  太陽と聖女


第一部 −【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】【No:3860】【No:3861】

第二部 −【No:3862】【No:3863】【No:3864】


お泊り会があった翌日、祐巳はいつもより早く登校していた。
勉強会で使った本を返すためだ。
図書館に着き受付に向かった。
すると受付にはあの図書委員が座っていた。


「ごきげんよう」

「あら、ごきげんよう。その本もういいの?」

「はい、ありがとうございました」

礼を言い本を返す。

「はい、確かに。え〜と福沢祐巳さんと言うのね」

処理をする為PCで名前を確認し、聞いてきた。

「はい」

「私は蟹名静。よろしくね」

「こちらこそよろしくお願いします」

「前から祐巳さんに興味があったのよ」

「私にですか?」

「そう。祐巳さんは聖さまや栞さんと仲がいいみたいだから」

「あ〜、それはですね・・・」


祐巳は簡単に説明をした。
栞とは従姉妹であること、聖とはよくお御堂で雑談していることなど。


「そうだったの。最近御2人は姉妹(スール)になったわね」

「そうですね。聖さまがまさか白薔薇の蕾だったとは思いませんでしたけど」

「どうして?」

「だっていつもお御堂に来てましたから」

「ふふ、あの方はよくフラフラなさっていたから」

慈しみを感じさせる顔つきで語る静。
顔つきとその口ぶりから聖のことをよく知っているのが窺える。

「聖さまのことよく見ていますね」

「ええ。ずっと見ていたから」

「えっ」

少し表情に憂愁の影が差した気がした

「中等部の頃から聖さまのことを見てたの」

「・・・」

「ふふ。ごめんなさいね、なんだか重い感じになっちゃったわね」

表情は笑っているが心は笑っていない気がした。

「静さまは・・・」

「うん?」

「静さまは聖さまの隣に立とうとは思わなかったのですか?」

「えっ・・・」

祐巳の質問に少し驚いている。祐巳自身なぜこのような質問をしたのか分からなかった。
ただ無意識に質問をしていた。

「あっ、ごめんなさい。変なこと聞いてしまって」

「いいのよ。そうね、聖さまの隣か・・・。考えたことも無かったわ」

「今から立とうとは思わないのですか?」

「今は栞さんがいるから。それにね・・・」

「?」

「今の聖さまは私の知っている聖さまではないのよ」

「どういうことですか?」

「あの方は変わられた。とても良い方向に。自然な笑顔で笑っているの」

「私が知っている聖さまは今の聖さまなので違いが判りません」

「昔はほとんど笑わなかったのよ、あの方」

「聖さまがですか?」

「ええ。表情には少し憂いがあって、飄々として群れなかった。いつも一人で行動してたの」

「へ〜。意外です」

聖の昔を聞いて素直に驚いている祐巳だった。

「そんな人だったから惹かれたのかしら」

「う〜ん、ダメな子ほど可愛い的な?」

「あはは!祐巳さんそれは言い過ぎ!!」

ここが図書館であることも忘れ笑う静。シリアスな雰囲気はどこかに飛んで行った。
幸い朝が早かったので利用者が居らず事なきを得た。

「は〜ようやく収まったわ。久しぶりに本気で笑ったわ」

ようやく笑いを収め、祐巳を見た。

「祐巳さんは面白いわね。最高よ。もっと興味が湧いてきちゃった」

「う〜ん、褒められている気がしないのは気のせいでしょうか?」

「褒めているわ。今度は祐巳さんを追いかけてみようかしら」

「え〜。私を追いかけても面白くもありませんよ」

「ふふふ、面白くなりそう・・・っと、利用者が来たわね。少し避けてもらえる?」

「あっ、はい」

静に言われ横へ退く祐巳。するとその祐巳に知った声が掛けられた。

「祐巳さま?」

「ふぇ?」

振り返ると見事な縦ロールを持った少女が立っていた。

「あれ?瞳子ちゃんだ、ごきげんよう」

「ごきげんよう、祐巳さま」

どうやら瞳子も本を返しにきたようだ。

「あら、祐巳さんの知り合いだったの?」

「はい、瞳子ちゃんですよ」

「松平瞳子です」

「蟹名静よ」

2人の自己紹介が終わり瞳子が祐巳の方を向く。

「またですか祐巳さま、わざとやってませんか?」

「あはは、今回はそうなんだ〜。ばれちゃった」

少し舌を出し悪戯がばれた子供のような表情をした。

「こ、今度からは気を付けてください!」

祐巳の顔を見つつ何故か照れながら怒る瞳子であった。

「それにしても祐巳さまは静さまと知り合いだったのですね」

「ふぇ?違うよ〜。さっき自己紹介したところだよ。それまでは図書委員さんと中等部の生徒の関係だよ」

「ふふ、祐巳さんはすごく面白いのよ。興味が湧いてきてね」

「ああ、言いたいことは凄くわかります」

納得したような顔でうなずく瞳子。

「え〜。私はいたって普通だよ〜」

「祐巳さんが普通・・・」

「祐巳さまが普通ですか・・・」

2人は揃って否定的につぶやいた。

「うぅ・・・。2人がいじめる・・・」

それには祐巳も項垂れた。心なしかツインテールも元気がなさそうに見える。
そんな祐巳を尻目に静と瞳子が喋りだした。

「そう言えば静さま今度のミサでは歌われるのですか?」

「ええ、歌う予定よ」

「楽しみにしてますね」

「静さまは合唱部なのですか?」

「ええ、そうよ」

「祐巳さま・・・」

素早い復活を遂げた祐巳だが今度は瞳子に変なものを見る目で見られた。

「どうしたの?瞳子ちゃん」

「静さまのことご存じないのですか?」

「・・・ちょっとお茶目な図書委員さん?」

少しだけ間がありその間に導きだした答えがそれだった。

「はぁ〜」

「なんかすごい溜息を吐かれた」

「当たり前です。静さまはリリアンの歌姫の異名を持つ方なんですよ」

「へぇ〜、そうなんだ。知らなかった」

「祐巳さま本当にリリアン生なのですか?」

「もちろんだよ。幼稚舎から通うチャキチャキのリリアンっ子だよ」

「それで学園では薔薇さまの次に有名な静さまを知らないのは逆にすごいですね」

「だって生活に支障ないし・・・」

だんだんと祐巳の声が小さくなっていく。

「はぁ。まあ祐巳さまらしいと言えば祐巳さまらしいのですかね」

勝手に納得した瞳子だった。


そうこう話し込んでいるうちに利用者の姿がチラホラ見えはじめた。


「さて、そろそろ真面目に働きますか」

「お仕事頑張ってください」

「ええ、ありがと。2人ともまた遊びにきてね」

「はい、またきます」

「それじゃあ、ごきげんよう」

「「ごきげんよう」」


瞳子の本を渡してから静と別れ2人で中等部校舎へと向かう。
その道中

「静さまは有名人だったんだね〜」

「ええ、そうです。あの方の歌声は人に感動を与える力を持っています」

「ふぇ〜、すごいんだね。天賦の才ってあるんだね」

「それもありますがあの方はそれ以上に努力もされていると聞き及んでます」

「ふ〜ん。じゃあ、瞳子ちゃんと一緒だね」

「は、はぁ!?私ですか!?」

いきなり自分に話をふられ動揺する瞳子だった。

「うん。素人目だけど瞳子ちゃんの練習を見ててそう思うよ。
才能があると思うしそれ以上に努力もしてるし」

「い、いきなり褒めないでください。対応に困ります!」

怒ったように言いつつも頬を染めそれと態度から照れているだけだと分かる

「ふふふ、瞳子ちゃんは頑張っているもんね〜」

そんな瞳子を可愛いなと思い、瞳子の頭に手を置き撫でた。

「な、な、な、な・・・」

「うん?」

「何をするのですか!?」

顔を真っ赤にして抗議の声を上げた。

「いいじゃん、ちょっとぐらい」

「だめです!こんな場所で」

「じゃあ別の場所だったらいいの?」

「まあ、それなら・・・。って、どこでもだめです!」

「今、肯定したよね?」

「してません」

一瞬で表情を引き締める瞳子。このあたりは流石だ。

「したよ〜」

「してません」


そんな会話を校舎に着くまで続けていた。
傍目には仲の良い姉妹(スール)に見えていた。
それを知らないのは当人達だけだったりする。


===================================
[あとがき]
祐巳と静の出会いでした。
そして順調にデレへと突き進みつつある瞳子でした。
久しぶりの更新になりました。
実はYahoo!モバゲーの大航海時代垢鮑導してそちらに集中してました。
久しぶりに航海すると面白くやめられませんでしたm(_ _)m

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美味しい姉妹の作り方  No.3864  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-07-15 22:04:00  (萌:15  笑:4  感:8
マリア様がみてるif
  太陽と聖女


第一部 −【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】【No:3860】【No:3861】

第二部 −【No:3862】【No:3863】



6月も後半になり梅雨の季節もあと少しだ。
月が替わると期末テストがある。
祐巳と志摩子は勉強会と称し土・日を利用してお泊り会を祐巳の家でする予定だ


土曜の半日授業が終わり祐巳が志摩子の教室に行くと教師の手伝いをしていた。
もともとよく頼まれていたが最近になりさらに増えたらしい。
手伝いたかったが何人かの生徒と一緒に作業していたのであきらめた。
祐巳自身、図書館で勉強会で使うため借りる本があったので図書館で集合することにした。


図書館に移動し借りたい本がどの辺にあるか図書委員の人に聞きそこへ向かった。
その図書委員の人はその本を戻した記憶があるらしく列の場所と大体の位置を教えてくれた。
髪は長く涼しげな顔だちの美人さんで少し栞ちゃんに似てる印象を受けた。
その図書委員の助言に従い目的の列まで来た。

「え〜とこの列の下のほうとか言ってたよね」

列の下段を探しながら移動する。
リリアンの蔵書数は膨大だ。都立図書館とまではいかないがかなりの数の本が並んでいる。
そのため見落とさないように集中しながらしゃがんだまま移動する。
探しつつ列の真ん中辺りの棚まで探し終わりその次の棚に目を移した時に目的の本を発見した。
喜んで周りを確認せず手を伸ばしたのがいけなかった。
同じように上の棚を探しながら移動してきた人と交錯したのだ。

「うわっ!」「あっ!」

祐巳自身は相手の足が見え驚いて尻餅をつくようになったがもともとしゃがんでいたので痛くは無かった。
問題は後に声を出した人で祐巳の声で初めて人がいることに気づいたものの既にこちらへ移動してきているので祐巳の足と交錯し倒れこむように向かってきた。
結果、祐巳を押し倒した高等部の生徒の図が出来上がった。

「痛・・・」

つぶやきながら、祐巳の上に覆い被さった人物が目を開く。
その瞬間、互いの目があった。
顔と顔の距離は20cmもないだろうか。
お互いの吐息が感じられる程の近さだ。
普通であればお互いが慌てて退くのだろう。

だが、固まってしまった。
何故かは分からないが見惚れあうように固まっている。
それは一瞬だったか数分だったか分からない。
この領域一体の空気さえも停止した感じになった。
その領域に侵入者が来たことでようやく空気が動き出した。

「祥子、どうし・・・・・」

だが今度はその人が途中で言いかけて固まってしまった。

「えっ、お姉さま?」

祥子と呼ばれた人も姉らしい人物に気づき振り返った。

「あら、ごめんなさい。お楽しみのところ邪魔したみたいね」

茶化すように言ってくる。

「えっ、ごめんなさい!」

ようやく自分が押し倒していることに気づき祐巳の上から退いた。

「まさか祥子が中等部の生徒を襲うだなんて・・・。教育を間違えたかしら」

深刻そうな表情で言っているが完全に遊んでいるのが分かる。

「ち、違います!事故です!」

それに気づかず慌てて釈明を始めた。
そんな姿を見て綺麗な人だけど可愛いな〜、なんて思ってしまう祐巳だった。

「祥子、ここ図書館」

「うっ・・・」

さらに釈明しようとしたがその一言で黙らせた。
どうやら扱い方は慣れているらしい。
そしてこちらへ視線を移し

「ごめんなさいね、妹が粗相をしたみたいで」

「お気になさらないでください」

「だって、祥子よかったわね」

「もう、お姉さまは意地悪です」

姉に文句を言い、こちらへ顔を向けなおした。

「本当にさっきはごめんなさいね」

「いえ、私も不注意な所があったのでもうこの辺で」

「そうね・・・。あらっ?」

何かに気づいたのかこちらに手を伸ばしてきた。
精密には胸元に。

「リボンが解けかかっているわ」

そう言いながら直してくれた。

「ありがとうございます」

直し終わると

「私は小笠原祥子。貴女のお名前は?」

「福沢祐巳です。福沢諭吉の福沢、しめすへんに右を書いて祐、それに巳年の巳です」

つい漢字まで紹介してしまった。

「ふふ、祐巳ね。いいお名前ね」

「祥子、そろそろ行くわよ」

「はい、お姉さま。それじゃあ祐巳また会いましょう。ごきげんよう」

「ごきげんよう」

目的の本を取り意味深な視線と言葉を残し去っていった。


その後予定どうり本を借りて志摩子さんと合流し家へ向かった。
志摩子さんはお泊り会は初めてらしく道中終始テンションが高かった。




祐巳の家に着いた。

「ただいまー」

「お邪魔します」

祐巳と志摩子が玄関をくぐる。

「いらっしゃい、志摩子ちゃん」

母であるみきが歓迎するため玄関まで出てきた。
志摩子が着替えを入れているバックから包みを取り出した。

「母がよろしく、と」

「まあ、ご丁寧に」

母が受け取ったあと志摩子を部屋に案内し一緒に着替えた。
その時祐巳は以前から思っていたとても重大な疑問が解決した。
(志摩子さんはやっぱり着やせするタイプなんだね)

着替えた後はいつものようにおしゃべりをして時間を過ごした。
しばらくすると栞が帰ってきたらしく玄関のほうが騒がしくなった。
いつも静かなのに妙だなと思いつつも2人で降りて行った。
するとそこには

「ヤッホー、祐巳ちゃんお邪魔してるよ」

聖がいた。
なぜ?と思いつつも聞いてみることにした。

「聖さま、どうしてこんなところに?」

「ん〜?決まってるじゃん。泊まりに来たの」

「うちに?」

「うん、祐巳ちゃん家に」

知らなかった。

「どうりであの時今日はよろしくって言ってたのですね」

志摩子は何か知っていたようだ。

「志摩子さん知ってたの?」

「いえ、祐巳さんと合流するため図書館に向かっていた時聖さまにお会いしてその時に言われたの」

「むっふっふ〜。実は志摩子が福沢家に泊まるという話を栞から聞いてね
それなら私も〜ってなってね」

台所で料理をしている母を見ると驚いていない。
どうやら知っていたようだ。
ここから聖と栞を加えたお泊り会が始まった。

とはいえいつもの4人組になっただけで
志摩子と同じように着替えを持ってきていた聖も着替え
いつもの座談会が始まった。

時間が経ちみんなで一緒にご飯を食べ(父は嬉しそうだったが祐麒は肩身がせまそうだった)順番にお風呂に入った。
その後トランプでババ抜きをすることになった。
することになったのはいいが

「うわ〜ん」

「あはは、祐巳ちゃん15連敗だね〜。」

祐巳の一人負けが続いていた。

「どうして・・・」

「祐巳ちゃん表情で分かりやすいもんね〜」

「うぐっ。このなんでも喋る表情が恨めしい」

「まさに百面相だね」

不名誉なあだ名を付けられてしまった。

「次祐巳ちゃんに負けたらなんでも言うこと聞いてあげてもいいよ〜ん」

ふざけながらそんなことまで言われてしまった。

「言いましたね」

祐巳が立ち上がり部屋から出ていく。
なにやら階下で父親を呼んでいるようだが。
そうこうしているうちに祐巳が帰ってきた。
サングラスとマスクを装着して。

「これで負けません!」

自信満々に胸を張る祐巳だった。
そして16回戦が始まった。


「負けた・・・。なんで・・・」

もはや心を折られた祐巳がそこにいた。
最後聖と一騎打ちになったが結局負けたのだ。
その姿を見て流石に気まずそうに

「いや〜なんていうか雰囲気でさ分かっちゃうんだよね」

祐巳は表情だけでなく雰囲気も百面相らしい。

「そうだ、人生ゲームをしましょう。祐麒から借りてくるわね」

栞が空気を変えようと立ち上がった。

「そうそう。祐巳さん人生ゲームなら運だから大丈夫よ」

志摩子もフォローを入れていた。


そして今度は人生ゲームがスタートした。
ネガティブになっていた祐巳だが

「やった〜!勝った!勝ったよ!志摩子さん!」

「やったわね、祐巳さん」

勝ったことに嬉しさのあまり志摩子に抱き付いていた。

「祐巳ちゃん勝ったって言っても3位じゃん」

結果は1位栞、2位志摩子、3位祐巳、4位聖であった。

「聖さまに勝てたらそれでいいんです」

「言ってくれるね。しかしことごとく私はついてなかったね」

「日頃の行いじゃないですか」

鬼の首を取ったかの如くここぞとばかりに言う祐巳だった。

「言ってくれるね祐巳ちゃん。そんな娘にはこうだっ・・・ってありゃ」

抱き付こうとしたが避けられた

「ふっふっふ。読めてますよ聖さま」

だんだん思考が似てきたのか行動パターンを読みだした祐巳だった。

「ゆ、祐巳ちゃんに読まれた・・・」

今年一番のショックみたいな感じで倒れこむ聖だった。

その後少しおしゃべりをして今日はお開きになった。
志摩子は祐巳の部屋で、聖は栞の部屋に布団を敷き就寝した。


次の日起きてから朝ご飯を食べ、洗顔を済まし祐巳の部屋に集合した。
予定の勉強会をする為である。

「はぁ〜真面目だね〜みんな」

感心したように聖が言っていたが栞がプリントの束を取り出し

「はい、聖はこれを」

「なにこれ?」

「プリントです」

「見ればわかるけど・・・」

「紅薔薇さまと白薔薇さまの特製のプリントです。休み明けに全部解いて持ってくるようにと」

「えぇっ!!」

「今日中に解いて下さいね」

「そういうのは蓉子に渡せばいいのに」

「もちろん蓉子さまにも行ってもすよ。私がコピーしましたから」

「あの時蓉子に渡してたのはそれだったのか」

薔薇の館で何かあったらしい。

「やってこなかったら罰ゲームらしいですよ」

「くっ!!お姉さまめ」

仕方なく解き始めた聖だった。
祐巳は栞と志摩子に教えてもらいながら順調に勉強できた。
いつも間違えていた引っ掛け問題の解き方は聖に教わった。
意外に教えるのが上手なことにびっくりしたが。


今日一日は予定どうり勉強で終わった。
聖にしてみれば予定外だったようだが。
その後2人を見送りいつもの福沢家が返ってきた。


余談であるがみきがお茶を持ってきたとき聖のプリントを見たのだがみきの記憶では
テストよりはるかに難しい問題が並んでいたらしい。
恐るべし薔薇さまである。



===================================
[あとがき]
祥子との出会いとお泊り会でした。
やっぱり押し倒しは必須です。あとタイじゃないけどリボン直しも。

クマ > 久々のマリみてss、感動しました! (No.77025 2016-07-26 01:03:51)

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ドリってる?  No.3863  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-07-13 21:46:50  (萌:14  笑:2  感:6
マリア様がみてるif
  太陽と聖女


第一部 −【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】【No:3860】【No:3861】

第二部 − 【No:3862】



時期は梅雨の半ばに差し掛かり雨が多いがここ数日は晴れている。
リリアンのようなお嬢様学校でもやはり放課後は晴れたほうが騒がしいものだ。
晴れた日は外で部活のある生徒たちは溌剌としている。


そんな声を聞きながらいつものようにお御堂に向かうため鞄を持ち席を立った時だった

「栞さん、ちょっといいかしら」

そんな栞を呼び止める声があった。

「祥子さん、何か御用かしら?」

クラスメイトでもあり山百合会の仲間でもある祥子が進行方向に立ち栞を呼び止めたのだ。

「白薔薇さまから言付けを頼まれているの」

「何かしら?」

本当は分かっていたが敢えて聞いてみた。

「分かっているのでしょう。山百合会の会合にいつまでたっても参加しないから白薔薇さまからの参加するようにとの言付けよ」

やはり予想どうりだった。
姉妹(スール)になった次の日は挨拶の為に行ったがそれ以降は聖同様参加していない。

「ええ、分かったわ。その前にお御堂に寄ってもいいかしら?
待っている娘がいるの。
その娘にその旨を伝えたいから」

「ええ、どうぞ」

そう言い残すと祥子は先に薔薇の館へと向かっていった。
祐巳に伝えるため教室を出て靴箱へ向かうと白薔薇さまと蓉子さまに捕まっている聖を発見した。
どうやら先手を打たれたようだ。
聖もこちらに気づき悲しそうな顔を向けてきた。
苦笑いしつつもお御堂に向かう。

お御堂に着くといつものベンチに祐巳が座っていた。

「祐巳」

「あっ、栞ちゃん」

「今日の座談会には私と聖は参加できないの」

「そうなの?」

「ええ、薔薇の館に行かなくちゃいけないのよ」

「ああ、やっぱり忙しいんだ。聖さまを見てるとそうは感じないけど」

「ふふ、そうみたいなのよ。だから志摩子さんにも伝えといてね」

「うん、分かった。いってらっしゃい」

「ええ、いってきます」

祐巳と別れお御堂を後にする。


(お祈りをしないのは久しぶりね)
そんなことを考えつつ薔薇の館へと向かっていった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


座談会が中止になったことを伝えるため志摩子さんの許に向かう。
今日はシスターの手伝いをしていてなにやら作業をしていた。

「志摩子さん」

「祐巳さん、どうかしたの?」

「今日は座談会中止だってさ」

「そうなの?」

「うん、山百合会の仕事があるみたい」

「そう、残念ね」

「志摩子さんは後どのくらいで終わりそう?」

「半時間はかかると思うわ」

「じゃあ暇つぶしにちょっと歩いてくるね、終わったら一緒に帰ろうね」

「ええ、分かったわ」

再び作業に集中した志摩子さんと別れお御堂を出て適当にブラブラしだした。


部活をしている娘たちの声が聞こえてくる。
テニス部の近くを通った時に桂さんを発見した。
素人目に見ても結構うまいのが分かる。
友人の意外な一面を見た気がする。


その後は当てもなく歩いていると人気のない場所に出た。
流石に誰もいないかな、と思い引き返そうとすると声が聞こえてきた。
不思議に思い声のするほうに向かうと1人の少女がいた。
顔は可愛いが何よりその髪型がすごい。

(縦ロールっていうんだよね。初めて見た)

どうやら縦ロールの娘は発声練習をしているらしい。
なかなかの声音を持っておりよく通る声だ。
その少女に興味を持ちしばらく眺めているとこちらの視線に気づいたのか顔を向けてきた。
少し驚きが入っていたがすぐに感情を読ませない顔つきになった。

「ごきげんよう、何か御用でしょうか?」

「あ、ごめんね。邪魔する気は無かったの。今のは発声練習だよね」

「ええ、そうです」

それが何か?みたいな感じで対応してくる。
普通であれば気まずくなり去るのだろうが逆にどんどん興味が沸いてきた。

「合唱部に入っているの?」

「いえ、高等部で演劇部に入る予定です」

「演劇か〜。似合ってていいと思うよ」

素直に感心しそのまま感想を返すと少し顔に変化をみせ

「そうですか。ありがとうございます」

ほんの少しだけ笑みを浮かべ礼を返してきた。

「そうだ!自己紹介がまだだったよね。私は福沢祐巳。3年だよ」

「松平瞳子ですわ。2年に在籍しています」

「瞳子ちゃんか〜。よろしくね」

「ええ、こちらこそ」

「ねえねえ、さっきの続きやってよ。何か台詞みたいなのもあったよね」

「えっ、な、なぜ人前でしなくてはならないのですか!」

「だって演劇って人前でするものだよ」

「うっ・・・」

「それに人前で練習したほうがより実践的だし」

「・・・」

正論であるため反論できないでいる瞳子だった。

「見てみたいな〜」

期待のこもった目で見ていると

「あ〜もうやればいいのでしょう」

根負けした瞳子だった。
その後しばらく瞳子の発声練習を見学し、きりのいいところで

「や〜今日はいいものが見えた」

満足げな祐巳と

「そうですか」

緊張からかいつもより大分疲れている瞳子であった。

「それじゃあ瞳子ちゃん今日はありがとう。また見学させてね」

「はぁ〜仕方ありませんね。ご勝手に」

つっけんどんな態度をとりながらもまんざらではない様子だった。

「それじゃあね、ごきげんよう瞳子ちゃん」

「ごきげんよう、祐巳さま」

瞳子と別れ再びお御堂に向かう祐巳だった。


お御堂に着いたとき丁度志摩子も作業が終わっておりそのまま一緒に帰宅の途に就いた。



次の日、しばらく山百合会の会合で忙しくなるので座談会は当分は出来なくなると昨日帰ってから栞に言われたのでそれを志摩子に伝えた。
その為、今日からはお御堂に寄らずに帰ることになった。

最近は志摩子さんと一緒にいるのが当たり前になってきている。
その志摩子さんと一緒に靴箱を出たところで瞳子ちゃんがいるのに気づいた。
瞳子ちゃんもこちらに気づき挨拶をしてくる。

「ごきげんよう、祐巳さま」

「ごきげんよう、瞳子ちゃん」

「祐巳さんの知り合いの方?」

「うん、瞳子ちゃんだよ」

「祐巳さま、もう少しちゃんと紹介してください。松平瞳子と申します」

「藤堂志摩子です」

志摩子と瞳子が紹介しあう。

「あはは、ごめんごめん」

「祐巳さんと瞳子ちゃんは仲が良いのね」

「あっ、やっぱり分かる?」

「ええ」

「もう相思相愛なんだよね〜」

おどけた感じで答える祐巳に

「どこをどう見たらそうなるのですか」

つい反応してしまう瞳子だった。

「そんなことを言う娘には〜うりゃっ」

「きゃっ」

普段ではなかなかお目にかかれない俊敏な動きで瞳子の後ろを取り抱き付いた。

「う〜ん、なかなかの抱き心地」

「ええっ、ちょっ、祐巳さまこんな衆人面前で抱き付かないでください!」

「じゃあ、人がいなかったらいいの?」

「そ、それは・・・」

祐巳を見るとにやにやしていた。
どうやらからかわれたようだ。

「もう、離してください」

何とか腕の中から逃げ出した瞳子

「あ〜あ。逃げられちゃった」

ますます聖の抱き付き癖が移りつつある祐巳だった。

「まったく・・・」

ぶつぶつ文句を言っているが本気で言っているようには見えない。
そんな瞳子を見て

「いじるとまた可愛いね瞳子ちゃん」

「ううっ・・・。祐巳さまがこんなおめでたい方だったとわ」

「おめでたいって・・・。ちょっと酷くない」

「いいえ、祐巳さまはおめでたいですわ、志摩子さまもそう思われるでしょう?」

「祐巳さん?祐巳さんは可愛いわ」

「志摩子さん。も〜照れるよ〜」

「あらっ、私は本当のことを言っただけよ」

そんなこんなで見つめあっている2人。

(て、天然が揃うと手が付けられない)

愕然とする瞳子であった。
しばらくしてようやく2人の世界から帰ってきた。
今度はなるべく刺激しないように言葉を選ぼうと思う瞳子だった。

「そういえば今日は練習しないの?」

「家の用事がありますので今日はしません」

「そっか」

「瞳子ちゃんは何か部活をしているの?」

「高等部で演劇部に入るんだって。そのための発声練習をしてたんだ」

「そうなの、頑張ってね」

「はい、ありがとうございます」

「また見学させてね」

「またですか?」

「うん」

「嫌と言っても来るんでしょうね祐巳さまは」

「あはは、よく分かってるね〜」

「はぁ〜仕方ありませんわね」

そう言いながらも顔は少し嬉しそうな瞳子であった。
早くも祐巳の世界に感化され始めていた。


「それじゃあそろそろ帰ろうか」

「そうね」

「はい、そうですね」


こうして新たな出会いがあった祐巳。
そんな祐巳をマリア様は優しく見つめている。



===================================
[あとがき]
瞳子華麗に参上。
祥子の件がないためこんな感じになってしまいました。
早くデレ成分100%の瞳子が書きたいです。

saxuality_660 > 学園祭の準備が控えている 初夏ゆえに、祥子も内心苛ついてたでしょうね(^^; そして…基本的に祐瞳派な自分としては 期待が膨らみます(≧∇≦) (No.77021 2016-07-14 02:24:46)

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流れ行く人生  No.3862  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-07-10 21:53:24  (萌:1  笑:0  感:11
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  太陽と聖女


第一部 −【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】【No:3860】【No:3861】



聖と栞が姉妹(スール)になってから1週間が経過しようとしていた。
同時に6月に入り初夏の様相が濃くなってきた。
リリアンでも夏服に衣替えし(半袖に変わっただけだが)季節の移り変わりが感じることが出来る。

聖と栞は通常であれば忙しいはずなのだが相変わらずのお御堂通いをしている。
マイペースな2人であった。

そんなお御堂でいつもの雑談が終わり帰宅している時だった。
聖が切り出した。

「そういえば明日はみんな暇?」

「明日ですか?お祈り以外予定はないですね」

「私もないと思います」

「家の用事は入って無いので大丈夫だと思いますが」

聖の質問に栞、祐巳、志摩子の順に答える。

「よし、じゃあお茶会に付き合ってね」

「お茶会ですか?」

「そうなんだ、この間祐巳ちゃんが助けたお婆さんがぜひにだってさ」

「私たちもですか?」

栞が志摩子と顔を見合わせ疑問を口にする。

「先に招待されたときに相談に乗ってもらってさ、その時栞もぜひってさ」

「そうでしたか」

「まあ3人も4人も変わらないでしょ、だから志摩子もきてね。みんなのほうが楽しいと思うしお婆さんも喜ぶと思う」

「そう言うことでしたら」

「じゃあ栞のお祈りが終わるころに中等部の校門前で集合ね」

急なお茶会が開かれることが決定した。
その後聖はお婆さんに報告に行ってくると言い先に行ってしまった。
3人は風のように去った聖を見送りつつ、明日の時間を確認し帰宅の途に就いた。



明けて日曜日、各自で中等部の校門前に集合した。
お祈りが終わった栞が着た後に聖がやってきた。

「みんな早いね〜、感心感心」

言い出したはずの聖が一番最後というのは既にご愛嬌か。
4人が揃い聖を先頭に目的地へ向かう。
しばらくおしゃべりをしながら歩いていると聖の足が止まる。
目的地に到着した。

「ここだよ」

栞と志摩子がわりと近いですねなどと感想を述べた。
到着を察したのかお婆さんが玄関から出てきて4人に挨拶をする。

「ごきげんよう、今日は来てくれてうれしいわ。どうぞ中へ」

「ごきげんよう、こちらこそお招きいただきありがとうございます」

年長者の聖がめずらしく真面目な応対をする。

リビングに通されると既にお茶会の準備が整っていた

「どうぞ、お好きな椅子に腰かけて頂戴」

思い思い椅子に腰をかけ自己紹介から始めた。

「聖さん以外の人には自己紹介がまだだったわね。私は池上弓子と言うの。
因みにあなた達と同じくリリアン出身なの」

「名前が偶然ですね」

案の定祐巳が反応する。

「ええ、私もびっくりしたわ。よろしくね祐巳さん」

そう言えば以前聖さまが私の名前を言ってたっけ、と思い出しながら

「はい、改めましてよろしくお願いします。え〜と弓子さまでいいんでしょうか?」

「ふふ、聖さんにも言ったのだけどさん付でお願いね、どうもくすぐったくて」

「わかりました。弓子さん」

「初めまして、久保栞と申します。
聖さまとは1週間前に姉妹(スール)になりました。よろしくお願いします」

「あなたが聖さんの妹(プティ・スール)。お似合いの姉妹(スール)ね。」

「ありがとうございます」

栞が少し照れながら挨拶を返す。

「初めまして、藤堂志摩子と言います。
本日は急な参加にもかかわらず快く迎えてくれてありがとうございます」

「志摩子さんね、しっかりしてそうでお綺麗な方ね」

「いえそんな・・・」

どう反応すればいいか分からず謙遜する志摩子。
そんな志摩子に

「そうなんですよ〜自慢の友達なんです!」

笑顔で力説する祐巳。

「ゆ、祐巳さん」

照れる志摩子。

「「「ふふふ」」」」

そんな2人を見ながら微笑ましく見つめる3人だった。

無事自己紹介も終わりお茶会が開始された。
趣味の話や好きなものなど色々なことを話す。
学校の話題になり、弓子の興味は中等部の2人に向けられた。

「祐巳さんと志摩子さんは来年高等部よね。
どんなお姉さまが欲しいとか理想とか願望みたいなものはあるのかしら」

「う〜ん、お姉さまか〜。今のところはないですね」

「あれ?祐巳ちゃんは栞の妹(プティ・スール)になると思ってたんだけど」

聖と志摩子は驚いていた。2人は栞と祐巳は姉妹(スール)になると思っていたからだ。
逆に栞は平静そのものである。

「栞ちゃんですか?う〜んちょっと違うんですよね」

「違う?」

「はい、栞ちゃんとは本当の姉妹みたいに育ったので姉妹(スール)って感じじゃないんです」

その言葉に弓子が答えた

「姉は導くものであり、妹は支えるものと昔から言われてきたわ。
たぶん栞さんと祐巳さんの繋がりはそれとは違うものなのでしょう
姉妹(スール)にはない別の何かなのでしょうね」

「別の何か、か」

「まあだからと言って山百合会に入りたいから〜
みたいな考えで栞ちゃんの妹(プティ・スール)になりたいみたいな人に栞ちゃんは渡しません」

「もう、祐巳ったら」

なんだか父親のようなことを言い始める祐巳だった。

「あら栞さんは山百合会の幹部なの?と言うことは聖さんも?」

「あっ、はい。実はそうなんですよ。白薔薇の蕾をしています」

「まあまあ、それは大変ね。お仕事忙しいでしょう?頑張ってね」

感心し、励ます弓子の言葉に

「え、ええ。ガンバリマス」

何故か片言になって返す聖だった。
周りは知っていたが知らぬ振りをしてあげた。

「そ、そういえば志摩子はどんな姉(グラン・スール)が欲しいの?」

あからさまではあるが無理やり話を逸らす聖。

「私ですか?私も考えてはいませんね」

「ありゃ、そうなんだ」

「志摩子さんも考えてないんだ。う〜ん」

何かを考えだした祐巳。

「どうしたの?祐巳さん」

志摩子が聞くと

「志摩子さんだったらいいな〜、と思ってさ」

「えっ?」

「栞ちゃんと合いそうだから。姉妹(スール)」

「私と栞さま?」

顔を見合わせる栞と志摩子。

「そうねお似合いかもしれないわね」

弓子も同意した。

「むむむ・・・。早速孫が出来そう」

複雑そうな聖ではあるが助言も出した。

「まあ2人とも考えていてもいいと思うよ。まだ時間はいっぱいあるし」


それでこの話も終わり別の話題へと移っていった。
その後も学校の話題が続き
聖と栞は高等部の話題を、
祐巳と志摩子は中等部の話題を中心に提供し和気藹々とお茶会を楽しんだ。

お茶会の雑談も一息つき弛緩した空気が漂い始め、弓子が台所にお湯を取りに行き
しばらく小休止みたいな感じになった。
聖と栞は庭を眺めてゆったりし、
祐巳と志摩子は2人の世界に入り話をしている。

台所から戻ってきた弓子がそんな2人を見て、
どこか遠い所を見ているようなまなざしを向けた。
それに気づいた聖が

「どうかしましたか?」

「昔の気持ちが甦ってきたの」

「昔の気持ちですか」

「私がまだ聖さんと栞さんと同じ制服を着ていた頃の気持ちよ。
本当に、私たちは遠いところまで来てしまったわ」

その後、窓の外を眺めながら

「・・・会いたいわ」

とつぶやいた。

その後しばらくしてお茶会はお開きになった。
帰る時にいつでもいらっしゃいと声を掛けられて別れた。

4人はせっかくだからと聖の発案でそのまま昼食と遊びに行くことになり
夕方まで一緒に遊び回った。
今回は意外にも回りたい場所があるらしい栞が先導した。

少しずつ行動的になってきている栞を微笑ましく見ている聖と祐巳であった。



=======================================
[あとがき]
弓子さんとのお茶会の話でした。
第二部は紅一家の登場をもう少し増やしたいなと思っています。
しかしどうなることやら。

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貴方がすべて  No.3861  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-07-05 23:03:34  (萌:2  笑:0  感:14
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【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】【No:3860】の続きです。



明けた日曜日、聖は学校へ向かっていた。
今日は前回のように私服ではなく制服である。
今日は山百合会の仕事や学校の用事があるわけではない。
目指す場所はお御堂。
栞に会いに行くためである。


栞のお祈りが終わる少し前の時間帯を見計らってお御堂に到着する。
中を覗き込むとお祈りをしている栞の姿を確認できた。
栞の他には人影はなく、シンとしている。

(丁度いいかな、話をしやすい)

いつものベンチに腰を下ろしお祈りが終わるのを待つことにした。
少ししてお祈りが終わったのか栞が顔を上げた。

(よし、行くか)

それを見てベンチから腰を上げ栞の許へ向かう。
マリア像を見上げている栞に声を掛けた。

「ごきげんよう、栞」

「えっ・・・、ごきげんよう、聖さま」

一瞬驚いたように振り返りこちらを確認した後、挨拶を返してくる栞。

「ちょっといい?」

「はい、かまいませんよ。ふふ」

なぜか少し笑われた。

「?どうかしたの?」

「いいえ。ごめんなさい。昨日も同じように話しかけられたので、白薔薇さまに」

「お姉さまに?来てたんだ?」

「はい。それで姉妹って似てくるのかなって思ってしまって」

「それで笑ってしまったと」

「はい。すいません」

「いや、いいよ別に」

そうかお姉さまが来てたんだ。
何を話したかは気になるけどたぶん私のことだろう。
また心配を掛けさせてしまったようだ。

「それで何でしょうか?」

「・・・」

「・・・聖さま?」

何も話さない私に少し遠慮がちに聞いてくる栞。

「栞に聞いてほしいことがあるんだ」

私の顔を見て栞も姿勢を正す。

「はい、何でしょうか?」

「私たちのこれからについて」

「はい」

「私は栞が好きだ。その上で私と姉妹(スール)になって欲しいんだ」

「はい、私はもともと聖さまの考えに従おうと決めていました。
ですから姉妹(スール)の件はお受けします。
ただ・・・」

「ただ?」

「何故かなと思いまして」

「まだ私が未熟だからかな」

「未熟ですか?」

「栞とそして祐巳ちゃんと出会いがあってから自分の世界の小ささに気づいたんだ」

「・・・」

「それまでの私は自分の殻に閉じこもって変わらない日々を嘆いていた。
変わらない、じゃなくて変わろうとしなかっただけだったのにね。
2人の出会いがそれに気づかせてくれた」

栞を見つめなおし続けた。

「今はまだ私自身変わり始めた段階なんだ。
だからここで栞との関係に答えを出してはダメな気がするんだ。
間違った方向に行ってしまう気がしてね」

以前お姉さまに言われた言葉。
自分の殻に閉じこもるな。
即ち自分の考えで完結するな。相手のことも考えろということなんだろう。
以前だったらここまでは考えなかっただろう。

「だから2人で答えを見つけたいんだ。
友人より一歩近づいた関係で」

「だから姉妹(スール)なんですね」

「うん、だから栞」

「はい」

「私の妹(プティ・スール)になってくれますか?」

「はい、よろこんでお受けします」

「ありがとう」

聖は自身の首にかけていたロザリオを外すとそれを栞の首にかけた。
「これからよろしくね」

「こちらこそよろしくお願いします」

「ああ、そうだ」

「何でしょうか?」

「2人の時は呼び捨てでいいから」

「姉妹(スール)なのに?」

「うん、自分たちの形は自分たちで決めようと思って。
それに呼び捨てのほうが親しい感じじゃん?」

「ふふ、分かりました」

「それじゃあ、行こうか栞」

「そうですね聖」

「いきなりは照れるね」

「私もです」

2人は見つめあいながら笑った。
そして進み始めた。新しい一歩を。


そんな2人をマリア様は優しく見守っている。



=======================================
[あとがき]
今までお付き合いしていただきありがとうございます。
第一部終了です。二部に関しては予定はしていますが時期は不明です。

saxuality_660 > 第一部完結 お疲れ様でした♪ やっと巡り逢えた 聖×栞の幸せ展開…感無量です(≧∇≦) ここまでの伏線や個人的な妄想で、既に第二部への期待が高まってます(笑) (No.77020 2016-07-06 00:38:29)

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新しい一歩明日に  No.3860  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-07-02 21:26:36  (萌:1  笑:0  感:12
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【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】【No:3859】の続きです。


マリア祭が終わりもう少しで2週間が経とうとしていた。
少しは準備や仕事をした聖だったがマリア祭が終わるとまたお御堂通いを再開した。


聖が来ない間に少し変化があった。
メンバーに志摩子が加わったのだ。
志摩子に祐巳ちゃんのようにちゃん付けしないのは出会った時の印象のせいだろう。
志摩子も栞と同じく熱心なクリスチャンでお祈りも真剣だ。
ただ以前聖が志摩子を出会った時は違う印象を受けた。



あれは祐巳ちゃんと出会って間もない頃だったと思う。
お御堂でお祈りをしていた志摩子と出会った。
出会ったといっても目が合っただけだが。
その時感じたのが祐巳ちゃんに出会う前の自分によく似てる。
まるで鏡に映したような感じ。

その志摩子も今は変わった。
中等部のほうが基本的には早く終わる為、2人は先に来ている。
当然お祈りも先に終わり聖と栞を待つ。
待っている間2人がいい雰囲気でいちゃいちゃしてたのに少しばかり嫉妬した聖であった。

羨ましかったのかも知れない。あんな風に変わり、素直に感情を出すようになった志摩子が。

そしてあの志摩子をあんなにも変えた祐巳ちゃんに。
祐巳ちゃんに持つ感情は栞とは別の感情だ。
敬愛と言ってもいいだろう。
祐巳ちゃんはどこまでもまっすぐで素直だ。
本人は気づいてないが人を良い方向に導く力がある。
そんな祐巳ちゃんに憧れ、なれないと分かっていながら彼女になりたいとさえ思う自分がいる。

自分はどこまでも中途半端だ。



今日は土曜日で半日だ。
祐巳ちゃんと志摩子は一緒に遊びに行くとかで先に帰ってしまった。
栞も手伝いがあるとかでお御堂に残るらしい。

私はどうしようか悩んでいた。
今日のことではない。栞とのこれからのことを。
最初はお姉さまに相談しようと思ったがやめた。何か違うと思ったからだ。
考えがまとまらず少し歩くことにした。
普段乗っているバス停を過ぎ、さらに歩いていく。

「あら、あなたは」

「え?」

歩いていると突然声を掛けられた。

「この間はありがとう」

確かゴールデンウィークにに祐巳ちゃんが荷物を持ったお婆さんだ。
今は庭の掃除をしていたようだ。

「いえ、お礼はもう1人の娘に。私は手伝っただけですから」

「ええ、それでも助かったのは事実、だからありがとう」

「はい、どういたしまして」

不思議な人だなと思いつつお婆さんをみた。

「そうだ、よければお茶をしましょう。時間はあるかしら?」

「ええ、大丈夫ですよ」

前回に続き2度も断るのは失礼かなと思い今度は承諾した。

「それじゃあどうぞ中へ」

「失礼します」

通されたのは畳ばりのリビングだ。
漆喰の壁の渋い日本間だ。そこにテーブルセットが置かれ、窓にはレースのカーテンが掛けられている。

「ミルクティーでいいかしら」

「あ、はい」

「好きな椅子に座って待っててね」

「はい」

そう言ってお茶の準備をしだした。
先に火を入れていたのだろうかすぐにケトルが沸きだした。

「どうぞ」

「いただきます」

「丁度頂き物だけどメープルパーラーのクッキーがあるの。これもどうぞ」

「重ね重ねありがとうございます」

頂いたミルクティーを一口含む。

「美味しいです」

「ふふふ、ありがとう。そういえば自己紹介がまだだったわね。私は池上弓子と言うの」

「佐藤聖です。弓子さん、ですか」

「ええ、あの時あなたが祐巳ちゃんって言うものだからびっくりしちゃって」

コロコロと可笑しそうに笑う弓子さん。
そうかあの時のびっくりした顔はそういうことだったのか。

「ふふふ、偶然もあるんですね」

「ええ、それであの祐巳ちゃんは元気?」

「はい、いつも元気いっぱいですよ。今日は別の友達と遊びに行ってますが」

「そう、でも懐かしいわねその制服。私も昔着ていたのよ」

「先輩でしたか。じゃあ弓子さまと呼ぶべきですかね」

「ふふ。もう勘弁して。学校だけよ、その呼び方」

「あはは、わかっています茶化しただけです」


その後も和やかに時間が過ぎていき、そろそろお暇しようかなと思った時だった。

「聖さんは何を悩んでらっしゃるの?」

「えっ!?」

急な切り出しに少し動揺が入った。

「あなたを見かけた時のあの顔は何かを悩んでる顔だったから」

「あ、はい。それは・・・」

「・・・」

「・・・」


無理には聞き出そうとはしてこず、こちらを見てくる。
聞いてもらうのもいいかな、なんて思い切り出した。

「1人の下級生とのこれからについて悩んでいるんです」

「その方は妹(プティ・スール)?」

「いえ違います。何と言うか・・・。縛られたくないんです。リリアンの伝統とかそういったものに」

「・・・」

私の愚痴ともいえる発言を静かに聞いてくれる弓子さん。

「すいません、なんかまだ考えがまとまっていなくて」

「いえ、いいのよこちらから聞いたのだし。ただ・・・」

「ただ?」

「聖さんはもしかしたら一番リリアンに縛られているのかもしれないわね」

「え・・・」

「本当に縛られていない人はそんなことは考えないものよ、ありのままを素直に受け入れる」

「・・・」

「そしてそのリリアンの縛りすら自身の楽しみに変える、そうあなたの友人のように」

「あ・・・、祐巳ちゃん・・・」

「そうね、多分あの娘そんなタイプね」

「・・・」

「あと、これは老人の戯言よ」

「何でしょう?」

「姉妹制度はリリアン特有のものよ。リリアンにしか存在しない伝統」

「そうですね」

「その経験は長い人生で大きな思い出となるしこれからの糧にもなるわ」

「はい」

「聖さんは難しく考えすぎてる。もっともっと人生を楽しみなさい。これが私から聖さんに送れる言葉かしら」

「・・・ありがとうございます」

自分が気づいていないものを気づかされた。

「今日は一緒にお茶を飲めて嬉しかったわ」

「こちらこそありがとうございました」

「今度はその娘と祐巳さんを連れてきてね」

「ええ、誘ってきますよ」

玄関まで見送ってもらい

「ごきげんよう」

「ごきげんよう」

リリアン風の挨拶で締めた。
そこには以前のような拒絶感はなかった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今日はシスターの手伝いで少し遅くなった。
土曜日と言うこともあり普段の日よりは幾らか早いが。
祐巳と志摩子さんは一緒に帰った。

聖さまは結局来なかった。
最近1人でいるときは悩んでいる感じだったので心配になってくる。
近頃は暇さえあればよく聖さまのことを考えるようになった。
現に今も考えているぐらいなのだから。
帰りの支度をし、お御堂を出る為出入り口に向かう。
そこに人影があるのに気づいた。
聖さまの姉(グラン・スール)である白薔薇さまだ。

「ごきげんよう」

「ごきげんよう」

どうやら私を待っていたらしい。あちらから声を掛けてきた。

「今、いいかしら?」

この状態で断れる人はそうそういないだろう。

「はい、かまいませんよ」

話をするため場所を移した。
お御堂裏に移動し白薔薇さまが切り出した。

「いきなりごめんなさいね」

「いえ、大丈夫ですよ」

「聖のことで聞きたいことがあって」

聖さまのことだろうとは予想はしていた。

「何でしょうか?」

「あなたの気持ちを知りたくて」

「私のですか?」

「ええ、久保栞さんの佐藤聖に対しての気持ち」

「それは妹(プティ・スール)云々の・・・」

「いえ、あなたが持つ率直な気持ちを教えてほしいの」

私の聖さまへの気持ち。

「好きです」

「そう」

やっぱり、といった顔をした白薔薇さま。

「ただ・・・」

「ただ?」

「私はもともとシスター志望でした」

「えっ!?」

「でも今は違ってきています」

「どういうこと?」

「祐巳とそれから聖さまとの出会いです」

「話してくれる?」

「はい。私は小さい頃に両親を亡くしました。」

「・・・」

この切り出しには流石の白薔薇さまも動揺している。
そのまま続けることにした。

「すごい喪失感と悲しみでした。その状態から救ってくれたのが祐巳の笑顔でした。
当時は周りの人は気を使ってくれるのはいいのですがその状態が続くと疎外感を覚えてくるんです。
すると自分の居場所はここにはないのではないか?なんてことを小さいなりに思ったものです。」

「・・・」

「でも祐巳は違いました。あのひまわりのような笑顔で私を引っ張って行ってくれました。
祐巳といると心が安らぎ落ち着きます。
あの娘との出会いがなければ私は視野や考え方は狭いままで聖さまとシスターの狭間で悩んでたと思います」

「そう」

「高等部に入ってから聖さまと出会いました。
最初は不思議な方だなと思いましたが、聖さまといるうちに惹かれていくのを感じました。
あの方は人前では大雑把に見せますが本当は凄く繊細な方」

「ええ、そうね」

白薔薇さまも同意した。

「一緒にいて支えたいと思いました。その時だと思いますシスターへの拘りがなくなったのわ」

「聖を好きになった時か・・・」

「はい、それとたぶんですが聖さまも祐巳との出会いがなかったら今の聖さまは無いと思います」

「それについては私も同意見ね。ねえ栞さん?」

「はい、なんでしょうか?」

「出来れば聖が答えを出すのを待ってほしいの。我ながら虫のいい話だとは思うのだけど」

「はいもともとそのつもりです。それに・・・」

「それに?」

「聖さまがどんな答えを持ってきても受け入れるつもりです。ゆっくりと一歩一歩進んでいけばいいと思っているので」

「できた娘ね、栞さんは聖にはもったいないわね」

「ふふふ、そんなことないですよ」

「さて、話に付き合ってくれてありがとう。そろそろ帰りましょうか?」

「そうですね」


話が終わりともに歩き出す2人。
マリア像にお祈りし銀杏並木を歩いていく。
もう少しで校門というところで白薔薇さまが口をひらいた。

「そういえば祐巳ちゃんなんだけど」

「はい、祐巳が何か?」

「栞さんは祐巳ちゃんを妹(プティ・スール)にするの?」

「たぶんしないと思います」

「なぜ?」

「私は祐巳からたくさんの笑顔を貰いました。
これからは不要というわけではありませんが私以上にあの娘の笑顔が必要な人がたぶんいると思うのです」

「その人を支えてほしいと?」

「はい。それに祐巳の出会いを邪魔したくないとも思っています。
私には私の出会いがあったようにあの娘にはあの娘の出会いがある」

「まあ、あの娘ならすぐに見つけそうな気もするわね」

「ふふ、そうですね」


校門に着いた。

「それじゃあ栞さん、ごきげんよう」

「ごきげんよう、白薔薇さま」



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触れあう心  No.3859  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-06-28 21:05:44  (萌:7  笑:8  感:3
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  太陽と聖女


【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】【No:3858】の続きです。


今日からゴールデンウィークに入った。
普通であれば喜ぶところなのだが、あいにく私には予定が全く入って無い。
予定についてはここしばらく(といっても3日程度だが)山百合会の仕事をしており忙しくて組めなかった。
まったくお姉さまにも困ったものだ。本当に扱き使ってくれた。

そういえば山百合会といえば新しい仲間が加わった。
蓉子に妹(プティ・スール)が出来たのだ。
出来たのはいいがおかげでお姉さまが意味ありげに見てくるようになったが。

まあそれはさておき。
名前は小笠原祥子。小笠原グループ会長の孫娘。正真正銘のお嬢様だ。
能力面もかなり優秀そうだし、この分だと楽ができそうだ。
性格は少しとっつきにくそうな印象受けた。
なんせ笑わない。祐巳ちゃんぐらいとは言わないがもう少し笑ったほうがいいと思うが。

祐巳ちゃんか・・・。
そういえば最近会っていない。
栞とは廊下ですれ違うぐらいはある。会えば話もしているし。

「そうだ、会いに行くか」

思い立ったが吉日、ではないが会いに行こう。
以前住所は聞いているし、何とかなるだろう。


栞と3人でデートできればいいな〜、むふふ。なんてことを考えながら出かける聖であった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ゴールデンウィークが始まり予定の入っていない祐巳は家でゴロゴロしていた。
休みの日は相変わらずだ。
ベットに寝転がり、至福の時を過ごしているとチャイムが鳴るのが聞こえた。
両親は買い物に出かけており、弟の祐麒は友達と遊びに行っている。栞はお祈りだ。
仕方なく対応するため玄関を開けるとなんとそこには聖がいた。

「ハロー、祐巳ちゃん」

「聖さま!?なんでこんな所にいるんですか?」

「会いに来たの」

白い歯をキラリと光らせるような笑顔で答える聖。

「・・・」

どう対応すればいいか分からず、もうドア閉めようかなと考える祐巳だった。

「こらこら、もうちょっと歓迎してくれてもいいんじゃないの?しかもドア閉めようとしない」

「あっ、ごめんなさい、無意識でした」

実際に無意識のうちに閉めようとしていた祐巳だった。

「む、無意識だったんだ。ま、まあ別に怒ってないよ」

いつまでも玄関で会話するわけにはいかず

「よければ上がりますか?」

「いいの?じゃあ遠慮なく〜」

予想はしていたが本当に遠慮せず上がりこむ聖だった。


リビングに聖を通すと、一応客人なのでお茶を出すことにした

「コーヒーか紅茶どちらがいいですか?」

「気にしなくてもいいのに、でもできるならコーヒーで」

祐巳が準備している間に早速ソファーでくつろぎ始めている聖であった。


「どうぞ、インスタントですが」

「ん、ありがと」

コーヒーを受け取り疑問を口にした。

「そういえば家族の人は?」

「両親は買い物です、あと弟は友達と遊びに行ってて・・・」

「祐巳ちゃん弟いたんだ」

「あ、はい弟と言っても同級生なんですが」

「双子?」

「いえ、年子なんですけど4月1日に生まれまして」

「ああ、滑り込んだんだ」

「はい」

「なるほどね」

「あと栞ちゃんはお御堂に行ってます」

「お御堂に?お祈りに行ってるの?」

「お祈りもそうですけど今日は午前中にマリア祭の準備をするみたいで結構早く出ていきましたよ」

「栞もいないんだ、う〜ん」

「どうしますか?」

「よし学校に行こう!!」

「へ・・・?」

「なにいってらっしゃいみたいな顔してるの祐巳ちゃん」

「え・・・、もしかして」

「うん。そのもしかして。祐巳ちゃんも一緒に行くの」

「えぇぇ〜、本当に?」

「うん。本当。そら準備した。あと私服でいいから」

「私服で学校に行くんですか?」

「栞を迎えに行くだけだからね。その後一緒に遊ぶから」

「はぁ。分かりました」

「あと栞の服もお願いね〜」

「うぅ。本気で行くんだ聖さま」

こうして準備に追われる祐巳だった。



2人は学校に着き、中等部の校門に向かった。
守衛が居たが祐巳と聖の顔を覚えており私服だけど入れてもらえた。
そこからは教師に見つからないように移動し、無事お御堂に到着したのだった。

「やっと着いた・・・」

いつもの倍体力を消耗した感じの祐巳。

「あはは、スリルあってよかったじゃん。探偵の真似事みたいでさ」

無駄に元気な聖。どうやら校則違反と分かってるようだがむしろ楽しいらしい。


お御堂の入り口から中を覗き込む2人。

「栞ちゃんいないですね・・・」

「あれー、本当だ、すれ違ったかな」

中を探してもいるのは数名のシスターだけだった。
何かの作業をしているようだから準備はまだ終わって無いようだが。
いないな〜と中を覗き込む2人の後ろから近づく人影があった。

「2人とも何をしているの?」

その声に反応し振り向くとそこには目的の人物が立っていた。
手には空のゴミ箱を持っているのでどうやらゴミ捨てに行っていたようだ。

「「栞(ちゃん)!」」

「どうしたの?それも私服で?」

2人が私服で学校にいることに疑問を呈す。

「栞と一緒に遊びに行こうと思ってさ」

「私は連行された」

「連行ってひどいよ祐巳ちゃん、納得してくれたじゃん」

「まさかお御堂まで私服で来るとは思いませんよ」

「じゃあ、どうやって栞を探すの?」

「高等部の校門で生徒に頼めばいいじゃないですか。一応白薔薇の蕾なんですよね。頼めば引き受けてくれますよ」

それには今気づいた、みたいな感じでポンッと手を打ち

「ああ、その手があったね。だけど祐巳ちゃん・・・」

「はい、なんでしょう?」

「一応ってひどくない?」

「あ〜・・・。あはは・・・。言葉の綾ですよ」

「ゆ〜み〜ちゃ〜ん」

「ひぇー、助けて栞ちゃん!」

栞の背後に回り込む祐巳。
栞を盾にされたことで勢いを削がれる聖。

「むぅ・・・。そうだ!」

いいことを思いついた、と突然栞めがけ突進する聖。

「え・・・、きゃ!?」

驚く栞ごと抱き付き祐巳を捕まえるのであった。

「へへへ。捕まえた♪」

「ふふふ。捕まえられたわね、祐巳」

「あぅぅ・・・。捕まっちゃった」

どや顔の聖、挟まれている栞、無念そうな祐巳であったが次の瞬間には

「「「あはははは」」」

何故か楽しくなり笑い出した3人の笑い声が重なった。

一息ついたところで、

「栞、もう少し時間掛かるの?」

「そうですね、あと半時間ぐらいは」

「そっか、じゃあお昼はどうするの?」

もうお昼前である。

「シスターがお弁当を注文してくれてまして」

「じゃあないのは私たちだけか・・・」

「どうするんですか?」

「よし、買いに行こう」

「どこにですか?」

「学校からちょっと歩いたところに商店街が在るから、多分お惣菜屋さんもあるでしょ」

こうして祐巳をつれお昼を調達に向かう聖であった。


商店街に着き無事お惣菜屋を見つけ昼食を確保した2人。
学校に向かって帰っていると、1人のお婆さんが重そうな荷物を両手に抱えて横断歩道を渡ろうとしていた。
そんなお婆さんに歩み寄る祐巳。

「よろしければお持ちしましょうか?」

すまないねぇ、と荷物を預けるお婆さん。やはり重かったようだ。
そんな祐巳を見ていい娘だな、と感心しつつ手を貸した。

「ほら祐巳ちゃん半分貸して」

祐巳が預かった荷物を半分受け取る聖だが、
その聖に少し驚いた感じのお婆さん。
(私の容姿が珍しいのかな?)
疑問を持ったがその後は当たり障りのない会話を続けお婆さんの家に着いた。
リリアンに結構近い場所にあるようだ。
その後お婆さんからお礼にとお茶に招待されたが人を待たせてあるのでと、辞退し今度こそ学校に向かった。


2人がお御堂に帰ってくると丁度栞も終わったところだった。
3人でお御堂裏に腰を掛け昼食を開始した。
和気藹々と進み食べ終わった頃に聖が

「そうだ栞、着替え持ってきてるから」

「えっ本当に?」

驚く栞にはい、と着替えの入った袋を渡す祐巳。


渋々だがお御堂にある更衣室を貸してもらい着替える栞だった。


その後は駅前に繰り出して聖に振り回されつつも遊び倒した3人だった。


===================================
[あとがき]
今回は聖と栞と祐巳の日常でした。
あともう少しだけお付き合い下さいm(_ _)m

saxuality_660 > [もう少し]と言わず、どんどん if な世界を広げて下さい(*´∀`) 聖×栞の姉妹の契りも気になりますが、 (No.77017 2016-06-28 22:26:45)
saxuality_660 > 順当な流れだと、栞×志摩子・祥子×祐巳が繋がる気がしますが、そこで[ 近い人]と姉妹になった 令×由乃 と[近いのに別々の人]と姉妹になった栞・祐巳… この関係から 話が広がりそうな予感が(。-∀-) (No.77018 2016-06-28 22:36:44)
saxuality_660 > そうなれば、黄薔薇革命の前に [相手との距離の取り方]を学んでいた栞が鍵に…( ゚д゚)ハッ! 妄想が止まらず 連投してしまったorz (No.77019 2016-06-28 22:45:51)

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ただ一緒にいたいだけ  No.3858  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-06-25 23:45:23  (萌:13  笑:1  感:2
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  太陽と聖女


【No:3853】【No:3854】【No:3856】【No:3857】の続きです。


連休明けの月曜日、やる気はあまりないが体の調子は最近では良いほうだ。
学校に行く準備をしていると階下で令ちゃんの呼ぶ声が聞こえた。

「由乃、準備できた?」

「うん、すぐ行く!」

こうして今日も一緒に登校する。


私は生まれつき心臓に持病を抱えている。
その為、従姉妹の令ちゃんが朝練など余程の用事がない限り一緒に登校している。
令ちゃん自身騎士のつもりなのだろうか、かなりの過保護ぶりを発揮している。
由乃は私が守るよ、とでも言いたげだ。

正直学校は億劫だ。
別に嫌いなわけじゃないが周囲とは壁を作っているし、向こうも腫物扱いしてくる。
腫物扱いされるのはしょうがないと割り切っている。実際私が健康でそういう娘が居たらどうしてもそういう扱いになっているだろうから。

唯一クラスメイトで違うのは志摩子さんか・・・。
まあ違うといっても彼女は私同様周りに壁を作っている。
正直苦手な人だ。
同族嫌悪と言ってもいいだろう。


そうこうしているうちに学校が見えてきた。
令ちゃんと中等部の校門で別れる。
別れ際に何か言ってた気がするがいつもの事なので聞き流していた。
マリア像にお祈りをしてから、下駄箱で履き替えクラスに向かう。
クラスに着きクラスメイトに挨拶をし、鞄を置く。
まわりから話しかけられることはあまりないので持ってきた小説に目を落とす。

幾許か時間が経過しただろうか。
時計を見ると始まる10分前ぐらいであった。
少し外の空気を吸おうかな、と思い立ち上がる。
背筋をグーと伸ばしてから廊下へと向かった。

廊下に出たところで教室に向かってきている志摩子さんの存在に気づいた。
手には本があることから図書館にでも行っていたのだろう。
その志摩子さんの背後から早歩き気味にこちらに来ている人影を見つけた。
あのまま行くと志摩子さんにぶつかるような気もしないが・・・。
と、思っていると実際志摩子さんに向かっていた。

次の瞬間

「し〜まこさん!!」

「きゃっ」

なんと志摩子さんに後ろから抱き付いたのだ。
私が驚いている中、いや見ているクラスメイト全員が驚いていると

「ごきげんよ〜」

「ごきげんよう、もう祐巳さん危ないわ」

そう窘めているが志摩子さんの顔は笑顔だ。全然怒っているようには見えない。むしろ嬉しそうだ。

「えへへ、志摩子さん見つけたから嬉しくなっちゃって、ついね」

「ふふ、もう祐巳さんたら」

そんな感じで楽しそうにおしゃべりを始める2人。

確か相手の娘は見覚えがある。
名前は福沢祐巳さんだったかしら。
幼稚舎以来一緒のクラスになっていないが微かに記憶はある。
その祐巳さんとあの志摩子さんが仲良くなっている。
好奇心がそそられるのを感じた。
普段は猫を被っているが好奇心旺盛だ。
あの鉄の女もとい志摩子さんの笑顔を引き出した人物。
福沢祐巳さんか・・・。
機会があれば私も話をしてみたいと思う。
それと同時にこんなにも他人に興味を惹かれるのは初めてね、
と由乃自身も驚いていた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



朝、学校に登校した後図書館に寄りクラスに戻る直前になんと祐巳さんが後ろから抱き付いてきたのだ。
最初はびっくりしたが今まで仲のいい友人とじゃれあうといった経験が無かったので嬉しかった。
祐巳さんと別れクラスに入った時のクラスメイトの鳩が豆鉄砲を食ったような顔は多分なかなか忘れられないぐらい印象的だった。

その後は穏やかに午前中の授業が進んでいった。

お昼になりこの間約束していたので祐巳さんのクラスへと向かう。

基本的に自分が所属しているクラスには入ったことがないので心の中ではドキドキしながら祐巳さんのクラスに一歩を踏み出した時、

「あ、志摩子さんこっちこっち!!」

クラスに入ったところで祐巳さんが気づき手招きしてくる。
いつも一緒食べているという2人も待ってくれていたみたい。
合流した後軽く自己紹介を済ませた。

1人は蔦子さんと言いカメラが趣味なようでよく撮っているらしい。
早速お近づきにと、一枚撮られてしまった。

「志摩子さんは祐巳さん同様なんだか被写体としては一流ね、燃えるわ」

なんてことを言われてしまった。
祐巳さん曰く盗撮してくるから気を付けてね、とのこと。

もう1人は桂さんといって・・・。
まあ、うん、何というか普通な人だ。

その後昼食会が始まった。
祐巳さん以外の2人は私のお弁当を見てイメージと違うなど言っていた。
和気藹々と進み予鈴が鳴ったところでお開きとなった。
余談ではあるが最後にこれからも一緒に食べようね、と祐巳さんに誘われた時は一も二もなく快諾した。

HRが終了し放課後なり部活のない人たちは帰宅の途につき始めた。

そんな時、祐巳さんがやってきて、

「志摩子さん、一緒にお御堂に行かない?」と聞いてきたのだ。

以前は懺悔のつもりでお御堂に行っていたが今は祐巳さんと一緒に居たいといった気持ちのほうが強いのでやはり快諾した。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




放課後になりいつも通りお御堂に行こうと思ったところで閃いた。

「そうだ、志摩子さんを誘ってみよう」

聖さまは恐らく白薔薇さまに連行されるだろうからおしゃべりの相手がいない。
そんな時お御堂というキーワードに最も合致する人物を閃いたのだ。
それにもっと志摩子さんと仲良くなりたいなと思うのも事実だ。

早速志摩子のクラスへと赴き、志摩子を探そうとしたとき丁度クラスから出てきたのだ。
あちらもこちらに気づき向かってくる。

「志摩子さん、一緒にお御堂行かない?」

と聞くと

「ええ、いいわよ」

即答が返ってきた。
やっぱり志摩子さんはお御堂が好きなんだな〜、
と見当違いのことを考えている祐巳であった。

お御堂に着き2人で軽めのお祈りを済ませるとおしゃべりを開始した。
少しすると栞がやってきた。

「ごきげんよう」

「「ごきげんよう」」

「自己紹介するのは初めてよね久保栞です」

「藤堂志摩子です。よろしくお願いします」

「ええ、こちらこそよろしくね志摩子さん」

自己紹介を済ませた後、栞は

「それじゃあ少し待っててね」

と言い残しいつものお祈りを開始した。

栞の登場で間ができ、気になって入り口の見る

「どうかしたの?祐巳さん」

「今日は聖さまこないな〜」

「聖さま?」

「うん、一応白薔薇の蕾」

「白薔薇の蕾?でも一応?」

「うん。外見は綺麗なんだけど中身がね・・・」

「中身が?」

「セクハラおやじ」

「セクハラおやじ!?」

「うん。よく抱き付いてくるんだ〜。後ろから」

「あら、じゃあ今朝の祐巳さんみたいね。ふふふ」

「え!?ホントだ。うわぁぁぁ・・・。ショック」

志摩子の一言に本気で頭を抱えて項垂れる祐巳。
これにはに志摩子も慌て、

「ゆ、祐巳さんは愛情表現よね!?だからセクハラじゃないわ。気にしないで」

「本当?」

「本当よ」

「じゃあまた抱き付いていい?」

「ええ、いいわ」

「わ〜い♪志摩子さん大好き」

と言いつつ早速ごろにゃ〜んと甘えるように抱き付く祐巳であった。

「もう、祐巳さんたら」

なんだかんだで嬉しそうな志摩子。

この一か月弱で聖の気質が祐巳に移りつつある。抱き付き魔なところだけ。
リリアンの将来は大丈夫だろうか?

それはさておきお祈りが終わった栞が合流した。

「あら、仲いいわね2人とも」

「あ、栞ちゃんお帰り〜」

「あ、これは、その・・・」

しどろもどろになりながらも嬉しそうな志摩子であった。


そんな祐巳と志摩子を優しく見守る栞。


いろいろな人の運命が交錯しようとしていた。



===================================
[あとがき]
今回は同級生3人の視点で。
祐×志の傾向が強くなってきました。(もともと好物なので。もちろん志×祐も好きですよ)
そろそろ聖と栞を書ければいいな〜と思っています。

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ハッピー志摩子さん  No.3857  [メール]  [HomePage]
   作者:奏葵  投稿日:2016-06-23 15:07:20  (萌:4  笑:0  感:10
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  太陽と聖女


【No:3853】【No:3854】【No:3856】の続きです。

今日は祝日で明日は日曜日。要するに連休である。
学生は休みが嬉しいものである、祐巳も例に漏れず嬉しい。
普段なら休みの日は午前中はだらだらと過ごすのだが今日の祐巳は少し違った。
朝いつも通りの時間に起きたのだ。

「ふぁ〜、おはよ〜栞ちゃん」

「祐巳?どうしたの?こんな時間に?今日は学校休みよ」

栞は休みの日も午前中お祈りに行くためいつも一緒の時間に起きる。
が、休みの日は寝坊気味の祐巳がいつもの時間に起きたから平日と勘違いしているのではと疑ってしまったのである。

「あはは、わかってるよ〜。用事が出来たの」

「そうだったの」

「うん、あっ、手伝うね」

「ええ、ありがとう」

一緒に朝食を作り始めた。
と、言ってもあらかた栞が作っていたので後は配膳だけであるのだが。
ちなみに福沢家の朝ご飯は普段は母のみきが作っているが休みは大体栞が作っている。



朝食を一緒に食べ終え、食器洗いは祐巳が受け持ち、それが終わった頃に栞がお祈りに出かけて行くところだった。

「いってらっしゃ〜い。気を付けてね」

「ええ、いってきます」


栞を見送った後は自室に戻り午前中の内に宿題を終わらせようと机に向かう。

「結構あるからな〜、頑張らないと」

いつになくやる気を漲らせ宿題と対峙する祐巳だった。



「お、終わった・・・」

悪戦苦闘しながらも予定していたノルマを終わらせた祐巳。

「時間は・・・良かった大丈夫だ」

時間を確認した後、少し早めの昼食を摂り服を着替え、出かける準備を整えた。
最後に志摩子さんの生徒手帳を持っているか確認し、
母に出かける旨を伝える為部屋を出た。
リビングに行くと母がいた。

「お母さん、出かけてくるね」

「あら、遊びに行くの?お夕飯までには帰ってくるの?」

「うん、そのぐらいまでには帰ってくると思う」

「そう、気を付けてね。いってらっしゃい」

「うん、いってきま〜す」

元気よくあいさつをし、出発する。



バスと電車を乗り継ぎ小寓寺の最寄り駅に着いた。

「ふぃ〜結構時間かかったな〜」

小寓寺までの道のりを駅員さんに教えてもらい、駅を出る。
10分程度歩いただろうか目的のお寺の壁らしきものが見えてきた。

「遂に着いた〜。ちょっとワクワクするな〜」

お寺とは今まで無縁の生活を送ってきただけに、少し楽しみでもある祐巳であった。
壁沿いを歩いていくと門が見えそこには

<<小寓寺>> と書いてある。

目的のお寺に着いたようだ。

早速門をくぐり

「ごめんくださ〜い」

と、挨拶をすると少ししてからお寺ではなく母家と思われる建物から返事があった。

「は〜い、少々お待ちください」

玄関から小走りにこちらへ向かってくる1人の女性。
和服姿で髪を結い上げた美少女が向かってくる。志摩子である。
(わぁ〜志摩子さんすごく綺麗)
見惚れていると志摩子も祐巳に気づき驚愕の表情をみせた。
(あれ?いきなり来たけどそんなに驚くことだったかな?)
祐巳も少し驚きつつもいつもの挨拶をした。

「ごきげんよう、志摩子さん」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


今日は学校が祝日で休みである。
休みの日、特に祝日は仏教では法要などの行事が多い。
小寓寺でも今日は法要で檀家の家族が来られる日だ。
手伝いをする為、服を着替え髪を結い、母の許へ向かう。
大体のことは昔から手伝っていたため、何をするかは分かっている。
するべきことを手際よく済ませる。
が、忙しいのは事実。次々に用事は湧いてくる。

そうこうしているうちに法要も無事に終わったようだ。
檀家の家族も帰り小寓寺にいつもの静寂が訪れる。

法要も午前中で終わり今日は午後からは予定は無いようだ。
父は法事があるらしいがそれは私や母には関係がないので今日の手伝いはこれで終わりのようだ。
父が法事に出かけて後、母とお昼を摂り、少し休憩した後、家の掃除を始めた時であった。
1人の来客があった。

「ごめんくださ〜い」

母は納屋に行っていたので私が対応することにした。

「は〜い、少々お待ちください」

玄関を出て小走りにお客さまのもとに向かう。
遠目には相手は私と同い年ぐらいだろうか。
あどけなさが残るものの少し茶色がかったセミロングに暖かい雰囲気を持つ可憐な人だなと印象を受けた。
ふと彼女に既視感のようなものを感じた。
(どこかで会ったことがある・・・)
記憶を辿と1人の生徒に行きつく。
驚いた。
同級生の福沢祐巳さんである。髪型が違うので少し認識が遅れた。
私は彼女を知っている。
上級生に仲が良い人がいるらしくミサがある時にお御堂で見かける。
それとあの笑顔だ。人を惹きつける祐巳さんの笑顔。
その笑顔でいつもの聞きなれた挨拶を受けた。

「ごきげんよう、志摩子さん」

何とか平静を装い挨拶を返す。

「ごきげんよう、祐巳さん」

「あ、私の事知っててくれたんだ」

「ええ、ミサに参加している同級生はそんなに多くないし、祐巳さんはシスターの方々から良く名前を聞くの」

「あれ?私要注意人物だったりする?」

「ふふ、そんなことないわよ、良い話だから心配しないで」

「よかった〜、お御堂立ち入り禁止とか言われたら困るもん」

「祐巳さんに限ってそんなことないわよ」

「志摩子さんにそう言ってもらえると嬉しいな〜」

話が逸れていることに気づき要件を尋ねた。

「そういえば祐巳さんはうちに何か御用?」

「あっ、志摩子さんの和服姿の衝撃で忘れてたよ、はいこれ生徒手帳。お御堂に落ちてたよ」

「えっ・・・。わざわざ持ってきてくれたの?ありがとう」

祐巳から生徒手帳を受け取ると中を確認する。確かに自分の生徒手帳である。


「志摩子、お客様?」

母が後ろからやってきた。

「あ、お母さま、はい落とし物を届けていただいて」

「志摩子さんのお母さまですか。私リリアン女学園中等部3年の福沢祐巳と言います」

「まあ、リリアンの方でしたか。ありがとうございます。志摩子、わざわざご足労頂いたのだし上がってもらいなさい」

「はい、お母さま。祐巳さん時間が大丈夫でしたら上がっていってください」

「いいの?じゃあ遠慮なく」


福沢祐巳さん、先程も述べたが私は彼女を知っている。
ただ知っているのではなく、機会があれば彼女を見ていたからだ。
なぜ見ていたかというと、
私は人との間に壁を作って生きてきた。理由は家がお寺だからだ。
そう言っても私も人間だ。寂しい時もある。
そんな時ミサで祐巳さんを見かけた。
あの時はシスターの手伝いでミサに来ていた人に花を配ってた時だった。
祐巳さんに渡したときに私に向けられた笑顔。
あの笑顔に心が満たされる感じを受けた。そして自分がここにいることを許されているように感じた。
それ以来私は彼女を見るようになった。
たとえその笑顔が私に向けられていなくても、心が穏やかになるのを感じるから。

祐巳さんを客間に案内している間、祐巳さんとの邂逅を思い出していた。


「どうぞ」

「おぉ〜和室だ」

「祐巳さんの家は和室はないの?」

「うん、作らなかったみたい。だから新鮮」

「うふふ、喜んでもらえて嬉しいわ」

「そういえば志摩子さんは普段から和服なの?」

「ええ、大体そうね。それがどうかしたの?」

「う〜ん、失礼だけど外見だけ見ると洋館でテラスに座って紅茶を飲んでるイメージだったから、意外だな〜」

「やっぱりそういうイメージがあるのね、結構和風物が好きで、特に銀杏とか百合根が好きなのよ」

特に銀杏を強調する志摩子。

「そ、そうなんだ。」

圧倒される祐巳。

「機会があったら銀杏拾いしましょうね、祐巳さん」

余りにも真剣に訴えてくるので

「え、う、うん」

肯定するしかなかった祐巳であった。
そこに志摩子の母がお茶とお菓子を持ってきてくれて一息入れることが出来た祐巳であった。

空気を変えようと違うことを質問してみることにした祐巳。

「そういえば志摩子さんて実家がお寺だったんだね。びっくりしたよ」

「あ・・・、そ、そうね」

「・・・?」

答えづらそうにする志摩子。

「・・・」

「どうしたの?志摩子さん」

少しの沈黙の後、志摩子がポツリと切り出す。

「・・・祐巳さんはおかしいと思わない?お寺の娘がカトリックの学校に通っているなんて」

今までにない真剣な表情祐巳に聞いてきた。
そんな志摩子に対し祐巳は

「え、そうかな。別にいいんじゃないの?」

あっけらかんと返した。

「え・・・。だってお寺の娘よ。宗教そのものが違うのよ?」

「だって志摩子さんが仏教徒というわけじゃないんでしょ?」

「ええ、違うわ」

「じゃあ別に問題ないじゃん」

「でも・・・」

それでも納得しない志摩子に対して祐巳は

「志摩子さんは宗教をどう思ってる?」

「・・・信仰だと思うわ」

「そうだね、私は信仰は信念と同義と考えているんだ」

「信念?」

「うん、それは世襲されるものでもなければまして強要されるものでもない。自由なもの。それが信仰であり信念でもあるそう思うんだよね」

「・・・」

「だから志摩子さんがお寺の娘なんてのは関係ないと私は思うよ」

「・・・祐巳さん」

「あはは、なんか偉そうなこと言ってごめんね」

「そんなことっ・・・!」

「あとそれにさ・・・」

「?」

「実家がお寺がだめっだたら志摩子さん多分入学出来てないと思うんだよね」

「えっ・・・」

「生徒手帳に住所が書いてあるから、学校は知ってると思うよ」

「あっ・・・」

「志摩子さんは心配する必要はないんだよ?」

「うん、ありがとう。祐巳さん」

目を潤ませながらも中等部に入ってから一番の笑顔で答える志摩子であった。

その後も立ち直った志摩子と喋り続けた祐巳。
学校でお昼を一緒に食べる約束をしたり、志摩子の強い要望で秋に銀杏を拾う約束もした。

お開きになり帰る祐巳を見送る為、門まで来ていた

「祐巳さん今日はありがとう、楽しかったわ」

「うん、私も楽しかった。志摩子さんとお友達になれたしいい一日だった」

「うふふ、これからよろしくね祐巳さん」

「うんこちらこそ。それじゃあごきげんよう」

「ごきげんよう」

(祐巳さんと友達か・・・。マリア様この出会いに感謝します)
お寺で和服姿の少女がお祈りのポーズをして祈っている姿は少々ミスマッチではあるが志摩子は新たな一歩を確実に踏み出すのであった。


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[あとがき]
志摩子と言えば銀杏。これ絶対。
乃梨子の出番がなくなってしまいました。
どうしよう?

saxuality_660 > 場違いではないかと思い悩む乃梨子に、[祐巳と出会わなかった場合]の自身の姿を連想する志摩子…桜の木の下での立ち位置逆転なら行けるかも知れませんね♪ (No.77015 2016-06-24 22:18:37)
奏葵 > saxuality_660様>なるほど!!そういった書き方もあるのですね。参考にさせていただきますm(__)m (No.77016 2016-06-24 22:47:05)

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