【1313】 途切れた夢二人の続きある晴れた昼さがり君への想い  (琴吹 邑 2006-04-07 01:56:34)


 私は、あのホームに立っていた。
 それは、約束の場所。あなたとの待ち合わせの場所。
 そして、あなたが来なかった場所。


 アナウンスと共に入線してくる電車を、なんとはなく目で追いかけながら、
 私はそこにいない、でも、きっとそばにいる栞に話しかける。


 ねえ、栞、聞いてよ。
 あなたがいなくなった後、大変だったから。
 でもね、お姉さまが私のことを救ってくれたんだよ。あと、どんなに蓉子がお節介だったか。
そして、そんなお節介にどれだけ私が助けられたか。

 ねえ、栞、聞いてよ。
 私にも妹ができたの。あなたとは違う。でも、私にとってはあなたと同じくらい、大切な人。
 尊敬する人もできたよ。その人の名前は福沢祐巳ちゃん。
 後輩なんだけど、いつも前向きで温かく柔らかいんだよ。
 道に迷っていた私は、その子のおかげで、大学に通うことになったよ。


 ねえ。栞、あなたと見たいと思っていた夢はあの時とぎれてしまったけれど、私はみんなのおかげで、絶望から立ち直れることができたよ。



 ねえ。栞、あの時夢はとぎれてしまったけど、二人の関係は、まだ続いているって思っていて良いよね。



 ねえ、栞。私はまだ、あなたのことが大好きだけど、あなたは私のことを好きって言ってくるのかな?



 ねえ、栞。もう少し、もう少し、経ったら、あなたに逢いに行っていいかな?
 そんな素敵な仲間たちのおかげで、私はリリアンを卒業できたっていう報告をあなたにしたいから。



 ねえ栞………。



      途切れた夢、二人の続き、ある晴れた日の昼下がり、君への想い、今はまだ……。


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