「がふうっ」
突然妙な叫び声をあげて机に突っ伏した築山三奈子に、真美はまたかと思いつつ妹としての義務感から一応声をかけた。
「どうしたんですか? お姉さま」
「あああああああああ」
「お姉さま?」
あまりの変さ加減に、さすがに少しだけ心配になってそばに寄る。
「間違えてリロード押しちゃった」
「は?」
真美はお姉さまの前のディスプレイをのぞきこんだ。
「がちゃがちゃSS掲示板……って部室に来て何やってるんですかっ!」
「ちょっとした息抜きよー」
「息抜きで絶望しないでください」
「だって、これ同じタイトルなんて2度と出ないのよー!」
再起不能に陥ったらしい姉を見て、真美はつくづく思う。心底ダメ人間だこの人は。どうしてこの情熱の5%でも受験勉強にまわせないのかと。
※この物語はフィクションです。ええ、フィクションですとも……。