【135】 三奈子ちゃん覆水盆に返らず  (篠原 2005-07-01 18:39:23)


「がふうっ」
 突然妙な叫び声をあげて机に突っ伏した築山三奈子に、真美はまたかと思いつつ妹としての義務感から一応声をかけた。
「どうしたんですか? お姉さま」
「あああああああああ」
「お姉さま?」
 あまりの変さ加減に、さすがに少しだけ心配になってそばに寄る。
「間違えてリロード押しちゃった」
「は?」
 真美はお姉さまの前のディスプレイをのぞきこんだ。
「がちゃがちゃSS掲示板……って部室に来て何やってるんですかっ!」
「ちょっとした息抜きよー」
「息抜きで絶望しないでください」
「だって、これ同じタイトルなんて2度と出ないのよー!」
 再起不能に陥ったらしい姉を見て、真美はつくづく思う。心底ダメ人間だこの人は。どうしてこの情熱の5%でも受験勉強にまわせないのかと。


  ※この物語はフィクションです。ええ、フィクションですとも……。


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