『がちゃSレイニー 行くべき道』編
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〜 最初から読まれる方 〜
『筋書きのない人生の変わり目 【No:132】』が第一話です。
くま一号さまの纏めページ
http://homepage1.nifty.com/m-oka/rainyall.html
確認掲示板をご参照ください。
http://hpcgi1.nifty.com/toybox/treebbs/treebbs01.cgi
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『カウンター黄薔薇革命症候群電撃戦 【No:1806】』の続きです。
「それはちょっと難しいわね」
志摩子さまは私の差し出したロザリオを見ながら少し困ったような表情を浮かべてそう言った。
「え?」
「ちょっと難しいと言ったのよ」
教室の喧噪もいっそうざわついたものになる
「ど、ど、ど」
まさか白薔薇さまがそんな風に言ってくるとは思っても見なかった私は、あわてたときの祐巳さまの様に、道路工事をしてしまう。
「どうして? それはあなたも知ってると思うけど? 忘れちゃった?」
「え?」
「それに、あなたが乃梨子を通さずに、こんな風にロザリオを返してきたら、やっぱり今は受け取れないわ」
「どうして、乃梨子さんだとよくて私だと駄目なんですか?」
「あなたが直接ロザリオを返しに来ると言うことは、あなたが私の妹だと少しでも思ってくれているってことでしょ。だからこそなの。姉妹の問題であるならば、こんな短い時間でそんな重要な話をしたくないの。それはわかってもらえるわよね」
まあ、確かにそうだろう。私も乃梨子さんにつつかれるまでは、昼休みした方がいいのではないかと、考えた位なのだから。まあ、それは半分以上逃避だったけれども。
「お昼休み。みんなで、お昼を食べましょうか。中庭で良いかしら。瞳子から、乃梨子と祐巳さんに伝えてくれる?」
白薔薇さまは、横を向き外の天気を確かめながらそう言った。
私はその言葉に困惑しながらも、首を縦に振るしかなかった。