【1958】 一皮むけた祐巳フラグの女王様瞳子乙女心を持て余す  (六月 2006-10-25 22:03:03)


「乃梨子!乃梨子!乃梨子!乃梨子!」
名前を呼びながら手を握り締めてきた瞳子。その瞳からぼろぼろと大粒の涙が零れ落ちて行く。
「い、いったい、どうしたっていうの?」
もしかしてあの後、祐巳さまとの間に何かあったのだろうか?
縋り付いてくる友を見捨ててなんて行けない。

「私、祐巳さまにひどいことを言ってしまった・・・祐巳さまは何も知らないのに・・・。祥子お姉さまも知らなかったのに・・・」
そうか、瞳子は何か誤解をしていたのか。
きっと瞳子の秘密を知っていると思って、祐巳さまが差し伸べる手を振り払ってしまったんだろう。
でも、大丈夫だよ瞳子!祐巳さまはそんな事くらいじゃ挫けない。絶対に瞳子を救ってくれるよ!
「瞳子、まだあきらめちゃだめだ・・・」
そう慰めの言葉をかけようとした時。

「祐巳さまが投げかけられた言葉、『その場で百数えなさい』って・・・それだけなのに逆らえなかった」
瞳子・・・
「いつもはへらへらしている祐巳さまが、凛々しい『お姉さま』の顔をされていたの・・・・・・萌え」
そう、瞳子は祐巳さまに萌え・・・・・・萌え?
「あぁん、お姉さまに叱られるというがあんなに萌えるなんて!激しい言葉でないのに、逆らうことが出来ず、心が震えてしまう。千葉の暴れ竜と恐れられていた乃梨子さんが白薔薇さまに飼い馴らされてラブラブになる気持ちが分かりましたわ!!」
誰が千葉の暴れ竜じゃ!?飼い馴らされるって、私は志摩子さんのペット・・・になりたくないこともないけど・・・じゃないわい!!
「あぁ、どうしましょう!祐巳さまに謝らなければならないのに、もっと叱って欲しいなんて!」
うわっ!自分の体を抱き締めてクネクネ腰を振るのは止めてよ!
瞳子って実はMだったの?ツンデレのデレ全壊ですか?

「乃梨子、瞳子はどうしたら良いのでしょう?」
んなもの知るか!私の友情と純情を返せよぉ・・・


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