【2422】 眠り姫いたずらっ子気分が  (クリス・ベノワっち 2007-12-20 22:35:23)


瞳子、という心地よい音色が聞こえること

お姉さま、と心をこめて口にすること

それだけで、私はとても満たされて

そんな、ささいな日常が、とても幸せに感じられて

ふとした拍子に、泣いてしまいそうになるほど幸福で


・・・それでも、私の15年間というのはなかなか頑固で

人前で甘える事なんて出来ないし

いえ、お姉さまと二人っきりであっても、甘えるなんて出来ませんけれど

出来ませんけれど、私は、本当はもっと甘えたくて

お姉さまにも、その、もっとスキンシップとかして欲しくて・・・

・・・だから私は

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眠っている瞳子は、本当に可愛い

例えて言うなら、赤ちゃんのように可愛い

無垢で、純粋で


でも、私が一番かわいいなぁと思うところは

瞳子が眠っているフリをしているという事

その手元には、眠り姫の台本が置いてあるという事

瞳子が、何でこんな事をしているのか考えると、ついつい口元がほころぶ

手を取って軽く握ってみる

そっと握り返してくれる

手を伸ばして、瞳子の頬をプニプニと突いてみる

瞳子は表情さえ変えないが、頬が少し紅くそまる

『眠り姫って、どうやったら起きるんだっけ』私はそう口にしながら、瞳子の唇を指でなぞる

瞳子の顔が真っ赤に染まった頃、目を瞑ったまま瞳子の唇が開く

『寝言ですけれど・・・キスだったと思いますわ』

そう言って、握っていた私の左手をキュっと握りしめる

可愛い瞳子、大切な私の妹

いつも一生懸命で、頑張ってくれる貴方への

これは、ご褒美


・・・・・・・


重ねられた想いと、時間と、唇

それはどこまでも優しくて、甘くて、柔らかくて


そして、私は恋をする


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