【2523】 動揺してリミットブレイク寸前だしちまおうか  (ニュクス 2008-01-28 19:22:27)


「祐巳ちゃ〜ん!」「きゃっ?!」「お?今日はえらく可愛らしい怪獣さんだねぇ」「せ、聖さま。困ります…」「ちょっと聖さま!私の祐巳をはなしてくれませんこと!」「そうです!瞳子のお姉さまにちょっかい掛けないでくださいませ!」「い〜じゃん。減るもんじゃなし」「大体卒業なされたはずの聖さまが何故ここにいるのですか!」「いや、この感触が忘れられなくてね。」「そんなこと、どうでも良いです!去年の白薔薇だか何だか知りませんが、瞳子のお姉さまに手を出すことは許しませんわ!」「瞳子ちゃん……やっとお姉さまって呼んでくれたね」「だって、祐巳さまは瞳子の大切なお姉さまですから…」
「瞳子ちゃん……」「瞳子と呼んでください、お姉さま……」「瞳子……」「祐巳!最近瞳子ちゃんばかりにかまって!くっ!こんなことになるなら祐巳に瞳子ちゃんを紹介するんじゃなかったわ!」「むむむ、私のことはスルーか。こうなったら祐巳ちゃんとその妹、まとめて面倒みちゃうぞ〜!」


「もう、しつこいわね!」「だって由乃。そんなに急いで妹作らないでもいいんじゃないの?」「黙ってて令ちゃん!あのデコポンとの勝負に勝つには、どうしても妹が必要なんだから!」「お姉さまだって、由乃に妹が出来ないのを心配して言ってくれたんだよ?」「いや!あの『いったいいつになったら孫の顔が見れるのかしら』って言った時のあの顔!あの笑顔!喧嘩売ってるとしか思えないわ!」「そんなこと無いよ由乃。」「それに、祐巳さんと志摩子さんには妹が出来たのに、私だけいつまで湿っぽい姉だけじゃ恰好がつかないじゃない!」「そ、そんな!ひどいよ由乃〜!」「うっさい!待ってなさい奈々!絶対妹にしてやるから!」「待ってよ由乃〜!」



いつもの変わらない午後。
志摩子さんに、銀杏入り茶碗蒸しを冷蔵庫に入れておいてと頼まれ、乃梨子は茶碗蒸しにラップを掛けていた。
ふと、外の陽光が目に入り、自然と口角が上がった乃梨子は、思わず口ずさんでいた。

「今日〜もへ〜い〜わ〜♪」

にゅ〜くれ〇っぷ♪


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