【2586】 瞳子ちゃん・・・  (通行人A 2008-04-06 01:09:01)


ケロロのクロスです。
【No:2525】→【No:2580】→【No:2583】→【No:2584】の続編です
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5.入学



今日は私の入学式、祐巳と同じ学校なのはいいが、授業中はいっしょに居られないので、
このまま春休みが続いてくれればいいのに、などと複雑な思いでいた。
学校に行くと、祐巳に付き合って、薔薇の館に向かった。
昨日忘れた筆記具等を取りにいくと、紅薔薇様が昨日途中で帰ったことを怒った。
それを志摩子さまが間に入って収めてくれた。
志摩子さまとは祐巳と小寓寺にいったときに知り合った。
祐巳の妹として再会したときは、かなり驚いたみたいで、
私を外に連れ出して寺の娘であることを口止めされた。
それからしばらくたって今度志摩子さまの家に数珠の玉のなかに小さな仏像が描かれているものがあって、
後で貸してもらう約束をしているのは祐巳にも内緒のことだったりする。


入学式で私は、新入生代表の挨拶を務めた。
教室では、クラスのみんなの前で自己紹介が行われた。
私は別に言う必要も無いと思い、名前と外部受験組であることだけ話した。
今日は解散になると私は、サクラの下で志摩子さまと会い、数珠を借りた。
その後、薔薇の館にいる祐巳を迎えに、2人で向かうと、
同じクラスの確か松平瞳子さんが紅薔薇様の腕にしがみついて、紅薔薇様と楽しそうに談笑していた。

志摩子「お、お姉さま、その方はどなたですか?」

瞳子「初めまして、志摩子さま、私、祥子お姉さまの親戚の松平瞳子ともうします。よろしくお願いしますわ。」

祥子「瞳子ちゃん、学校では祥子さま、もしくは紅薔薇様と呼びなさい。」

瞳子「えぇ〜、ずっとそう読んでたから今さら呼び方を変えるなんて瞳子困るぅ〜」

由乃「親戚ってどのくらい離れてるんですか?」

祥子「柏木優さんって覚えてるかしら?私の従兄弟の、彼女は優さんのお父さまの妹の娘にあたるわ」

由乃「つまり血の繋がりは無いのね」

瞳子「でも親戚には変わりありませんわ」

由乃「遠縁と言う名のね」

志摩子「あの、それでお姉さま会議のほうは?」

祥子「今日は令もいないし、中止にすることにしたの」

瞳子「それにしても、この館居心地いいですよねー。瞳子気に入っちゃった。また遊びに来ちゃおうかな〜?」

祥子「ほどほどにね」

紅薔薇様の対応は甘かった、口ではたしなめてるが、目は笑っていた。
それに、私の祐巳に対する口の利き方に関してはあんなに五月蝿くネチネチ言ったのに、
自分の親戚にはかなり甘い。

瞳子「ところで乃梨子さんはなにか何か用事があったのではありませんの?」

乃梨子「え?」

瞳子「一般の生徒がわざわざ薔薇の館までやってくるって事は重要な用があるのではないのですか?」

あんたは一般生徒じゃないのかって突っ込みは置いといて、

乃梨子「私は祐巳・・、お姉さまを迎えに着ただけだから」

瞳子「ゆ、祐巳さまが乃梨子さんのお姉さまなのですか?
   でもいつの間にロザリオを?
   乃梨子さんは外部受験組でしょう。」

乃梨子「お姉さまとは入学前から知り合っていて1ヶ月ぐらい前に少し早いけどってロザリオを貰ったの。」

それを聞くと、瞳子さんは私を一睨みして

瞳子「今日は、この辺で失礼しますわ。ごきげんよう」

そう言って帰っていった。
それから、私たちも使ったティーカップなどを洗い、下校した。


【No:2589】へ続く


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