【2629】 紅薔薇さまの人間失格  (春日市 2008-05-30 20:37:08)


私はマジ狩る…じゃなくて!島津由乃。
私立リリアン女学園の三人いる生徒会長の一人で黄薔薇さまをしている。
そんな私は一般生徒が薔薇さまに持つ文武両道・容姿端麗などの固定観念や偏見を祥子さま、令ちゃんが卒業した今年こそ破壊できると確信している、蓉子さまの夢がかなうのだ。
理由は簡単、山百合会にはもう一人の生徒会長紅薔薇さまである祐巳さんが居るからだ。

何故かって?祐巳さんの持つ庶民派の親しみやすさ?

いいえ違う、断じて違う、祐巳さんは生徒会長に有るまじき信じられないような秘密があるの、それが一般生徒に知られたら…




「ごきげんよぅ…」

マリア像に向かって歩いていたら突如下方から挨拶された。

「ごきげんよう、瞳子ちゃんどうして鼻血出して倒れているの?」
「うっ…黄薔薇さま、お姉さまをお願いします・・・ガクッ」

周りにも失神して倒れている生徒が数人いる、瞳子ちゃんのdyingメッセージと私の明晰な頭脳のおかげで原因は直ぐに分かった、犯人は祐巳さん。
とりあえず、マリア像の前でお祈りしている祐巳さんに声をかけてみた。

「ごきげんよう、大丈夫?祐巳さん寝不足でしょ?」
「えっ?あ、ごきげんよう、由乃さんなんで私が寝不足だって知ってるの?
 そんなに顔に出てるかな、実はちょっと考え事してて寝不足なんだ」
「祐巳さん、何か忘れ物してない?」
「う〜ん、忘れ物は無いよ、ちゃんと教科書と宿題も鞄に入っているの朝確認したから」

「じゃあ祐巳さんスカートを穿かないのは新しいファッションかしら?」
「由乃さん何を言っ・・・えー!忘れ物あったー!!」



そう、紅薔薇さまである祐巳さんは尋常じゃないほどバカでアホなのだ。


「ごきげんよう祐巳さん、由乃さん」
「ごきげんよう志摩子さん」
「うー、志摩子さん助けて!スカート持ってない?」
「どうしたの祐巳さん、罰ゲームかしら?」
「スカート穿いてくるの忘れちゃったの、だからスカート貸してお願い!」
「そうなの、私のでよければ・・・「志摩子さん何脱いでるの!」・・・?」
                            
                           「チッ」


危うく薔薇さま三人のうち二人がマリア像前でパンツ姿になるところだった。
実は志摩子さんも祐巳さんに負けず劣らずの天然ちゃんなのだ。
はっきり言ってこの二人が薔薇さまになったからには、一般生徒が薔薇さまに持つ偏見などは崩壊するだろう、そう崩壊・・・これは蓉子様が望んだ形では確実に無いはずだ。



つづかない
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*マンガ「仕切るの?春日部さん」をパク…もとい、オマージュしました。
お馬鹿ちゃんな祐巳もいいかなと思う今日この頃。
長文を書くのは難しいですね、誰か私に文才を分けてください!絶望した!


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