宇宙人もみてる
ケロロのクロスです。
今回から違う作品もクロスしてみました。
【No:2525】→【No:2580】→【No:2583】→【No:2584】→【No:2586】
→【No:2589】→【No:2590】→【No:2592】→【No:2593】→【No:2595】
→【No:2601】→【No:2609】→【No:2612】→【No:2613】→【No:2615】
→【No:2618】→【No:2621】→【No:2626】→【No:2634】→【No:2645】
→【No:2654】→【No:2661】→【No:2671】の続編です
過去特別編
【No:2628】
企画SS
【No:2598】
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回の作品は途中で視点が祐巳→郁乃に切り替わります。
24. お見舞い
私は今、松平総合病院に来ていた。
私は1型の糖尿病を患っていて毎月通院している。
もっとも私の場合インスリン注射をするほど悪くはなく、
食事療法と飲み薬による薬物療法のみで今のところすんでいる。
糖尿病とは聞きなれた言葉だが、
その実情を知らない人が多い。
糖尿病とはすい臓から分泌されるインスリンという
ホルモンの働きが足りない為に起こる病気で、
糖尿病には、1型と2型の2種類ある
テレビの健康番組でよく取り上げられるのは、
主に栄養過多や運動不足が原因の2型糖尿病で
それに対して1型とはそれ以外の、
ウィルスや遺伝などが上げられる
私のは1型に分類される。
DNAの一部が欠けていて、
そのため、インスリンの出が悪いのが原因だ。
せいかちゃんとやっているかな
そんな事を考えながら順番待ちをしていると、
看護師「福沢さん1番の診察室にお入りください」
私は荷物をもって診察室に入った。
祐巳「失礼します。ごきげんよう」
医師「ごきげんよう」
そう言って私が座ると
医師は私がさっきやった検査の結果を取り出した。
医師「糖±
ケトン−
ヘモグロビンA1cは7,0%少し高いかな
最近少し高くなってるね」
祐巳「最近ちょっと運動不足かも。
薔薇様になってあまり走り回らなくなったから。」
医師「何か運動始めたほうがいいよ。
来月も7,0%以上だったら
念のため検査入院をしてもらうことになるわよ」
そう言って、先生はカルテにドイツ語で何か書き込んでいた。
祐巳「は〜い」
その後は、聴診などをして終わった。
医師「それじゃあ、お薬1ヶ月分出しておくわね。」
祐巳「ありがとうございました。
ごきげんよう」
そう言って診察室を出た。
それから私は、入院患者がいる病棟に向かった。
思ったより早く終わったので、
終わりのホームルームくらいには間に合うのだが、
欠席の電話をしてしまったし、
姉さんが知ったら怒るだろうなと思いつつも
面倒くさいのでそのまま休むことにした。
向かった先は昔入院中に知り合って仲良くなった
小牧郁乃(こまきいくの)ちゃん
うちのクラスの小牧愛佳さんの1つ下の実の妹にあたる子だったりする
病室を覗くと、彼女はチーズケーキを食べていた。
私はドアをおもいっきり開けて愛佳さんの口調を真似て、
祐巳「郁乃が1人でチーズケーキを〜〜」
と言うと、
郁乃「ゲホ、ゲホ、ゲホ・・・」
とむせさせてしまった。
郁乃「ちょっとバニラ、姉貴の物真似やめてよ。
微妙に似てるから心臓に悪いでしょう。」
祐巳「あはは、ゴメンゴメン、
でも、郁乃ダメだよ、隠れてそんなの食べて、
それに、編入試験受かったんでしょ?
私の事祐巳さま、もしくは白薔薇様って呼ばないと
私だってメープルじゃなくて、郁乃って呼ぶんだし」
さっきから言ってるバニラとかメープルというのは
私たちが利用している、1型糖尿病の人限定の
チャットサイトのハンドルネームで、
もう6年くらい前になるか、
そのサイトで私とバニラが
当時同じ病院に入院していることを知って、
待ち合わせをして出会った。
なので、私と姉貴は、バニラが小笠原だった頃から知っている。
郁乃「バニラは普段から郁乃って呼んでんじゃん。
それに、お姉ちゃんの話しでは、
呼び捨てしていいのはプティ・スールだけなんでしょ?」
祐巳「?
そこまで厳密に決まってないけど?
決まってるのは下の名前で呼ぶことと、
上級生を『さま』付けで呼ぶことくらいだよ?」
郁乃「でも今日うちの姉が学校行く前にここに来て、
呼び捨てしていいのはプティ・スールだけで、
学校で『ちゃん』付けで呼べる自信がない、
だからお願いって
そう言ってロザリオ置いていったわよ。
もしかして、私騙された?」
祐巳「うん、
あ、いや・・・ははは」
郁乃「確かロザリオって返していいんだったよね」
祐巳「そう・・・だったかな?」
郁乃「前に由乃さんって人がロザリオ返したって言ってたじゃない」
祐巳「あれ?そのこと言ったっけ?」
正確には言ってない、
バニラから聞いた山百合会の人たちの性格と、
姉貴から黄薔薇革命っていうのがあったって聞いていたので、
カマをかけただけだ。
祐巳「でも、まあ返さないであげようよ、
愛佳さんまた泣くよ。」
その光景はとても鮮明にうかんだ。
そこにタイミングがいいのか悪いのかわからないが
我が姉が部屋に入ってきた。
【No:2723】へ続く