【2839】 お互いそれとなくカリスマ  (パレスチナ自治区 2009-02-16 08:40:00)


ごきげんよう。自治区初の短編です。
「アカイイト」とのクロスオーバーですのでご注意ください。
ある日「アオイシロ」をプレイ中にふと思ったことです。座談会風にしてみました。


陽「ハロー!『ナラヨー』こと奈良陽子で〜す」
桂「ごきげんよう。リリアン女学園の桂です」
陽「は?」
桂「なんですか?」
陽「桂『何』?」
桂「どういうこと?」
陽「下の名前は?」
桂「……桂が名前なんですけど…」
陽「あれ名字は?」
桂「何故か無いのよ!ほっといてくれる?!」
陽「そうなんだ、う〜ん…」
桂「今度は何?」
陽「あだ名、何にしようと思って。『はとちゃん』は『羽藤』だから『はとちゃん』なんだけど」
桂「普通に名前でいいんですけど」
陽「そういえばはとちゃんは落語が好きだったな〜」
桂「聞いて無いし…」
陽「桂…桂…桂?そうだ!『三枝』とか『歌丸』なんてどう?」
桂「却下!!絶対却下!!何度それをネタにされたことか…」(遠い目)
陽「う〜ん…それじゃあ『ウィッギー』なんてどう?」
桂「何その『ウィッ○ーさん』みたいなの」
陽「鬘って英語で『wig』でしょ?だから『ウィッギー』」
桂「私その『かつら』じゃない!『katsura』の方!」
陽「は?」
桂「しかたないでしょ!植物の『桂』って英語で『katsura』って表記するんだから!」
陽「へ〜」
桂「だから普通に名前で…」
陽「わかった!じゃあ『かつりん』で!」
桂「(全然人の話聞いて無い…)もう好きにして…」
陽「おっけー!」
桂「はあ…それより陽子さん本題に入りましょう」
陽「そうねかつりん、自治区の野郎が思ったことってなんだろうね?」
桂「(かつりんで決まりなんだ…)もしかしたら私たちに共通していることかもね」
陽「そうか、かつりん冴えてるね。私たちの共通点…」
桂「共通点…」
 「「う〜ん…」」
陽「あ!」
桂「どうしたの?」
陽「私たち髪型似てるよね?!」
桂「そういえば似てるかもしれませんね。髪色も似てるし」
陽「そうでしょ。他にはあるかな?」
桂「…………」
陽「どうしたの?押し黙っちゃって」
桂「見つけたわ…」
陽「何なに?」
桂「親友を誰かにとられたってところ」
陽「え……?」
桂「私いつの間にか祐巳さん山百合会の人たちにとられたもの……」
陽「………そういえば私もはとちゃんとられた」
桂「でしょ?!」
陽「永遠二十歳のグラマー美女とか、はとちゃんのためなら命を懸けられる美人従姉とか、長身クールの美少女剣士とか、キツネ耳ロリッ娘とか、赤目の和服美少女とか、敵うわけないわよ!!」
桂「それなら私だって、西洋人形風のふわふわ美少女やら、パッと見儚げおさげちゃんやら、クールな市松人形やら、ツンデレドリルやら、ゴージャスお嬢様やら……」
陽「しかも最近なんて他校の凛々しい剣道部部長なんて出てきやがってどうなってるのーーー!!!」(半ギレ)
桂「陽子さん落ち着いて」
陽「めんごめんご、ちょっと取り乱しちゃった」
桂「ううん、気持ちは分かるもの」
陽「ありがとう、そういえばほかの共通点はなんだろ?」
桂「二次創作での扱いがひどい」
陽「そうかも」
桂「どんなにいい話でも夢落ちにされたりするのよ、ひどいと思わない?」(半泣き)
陽「そうかもね、でもあたしなんて二次創作の数、少なすぎ」
桂「ごめん…地雷だったね」
陽「ううん…だってあたしゲームでの扱い泣きたくなるから」
桂「どんな風なの?」
陽「ほとんど音声で、立ち絵が無いの。はとちゃんと『ハック』に行ってる時のCGも後ろ姿だし、顔が出たと思ったら半分切れてるし……」(遠い目)
桂「それなら私だって漫画版のマリみてだと私の出番全部他の誰かに代わってて漫画に出てないの!もう泣きたいわよ!!」
陽「そうなんだ、でもねあたし以外のサブキャラみんな立ち絵あるんだよ!ゲーム中に出てくるニュース読んでるアナウンサーですら顔が出てきてるのにあんまりよ!!」
桂「でも、ドラマCDでは出番多かったんでしょ?」
陽「音声だけじゃない…」
桂「ごめん…」
陽「それにねあたし『アカイイト』の公式サイトで紹介されてないんだよ?」
桂「………」
陽「かつりんはさあ…最近出番あったんでしょ?」
桂「あったけど…どっかの二次創作で『最大の特徴』を失ったって言われたわ」
陽「なにそれ」
桂「………ょ」(感情を押し殺したように)
陽「どしたの〜?」
桂「出番が無いっていうのが『最大の特徴』だって言われたのよ!!」(半ギレ・半泣き)
陽「うわ…それはつらい……」
桂「そうでしょう?もう訴えたいわよ……」
陽「たぶん裁判で勝てるよ」
桂「……はあ………」
 「「………………」」
桂「ねえ、私たちの最大の共通点ってもしかして」
陽「もしかしなくても……」
 
 「「存在感がないところ?」」

 「「……………」」
陽「お互いつらいね……」
桂「そうね…」
 「「………」」
 
 「「うわーーーーん」」(もろ泣き)
桂さんと陽子ちゃんはしばらくの間抱き合ったままお互いの肩を濡らし続けました。


あとがき

桂さんと「アカイイト」の陽子ちゃんは本当に似通った部分が多いと思うんです。髪型から始まって友人関係まで…
二人とも背景と同化しているような気がするんです。
時々陽子ちゃんのモデルは桂さんなのでは?と思うことがあります。
実を言うと陽子ちゃん、志摩子とも共通点があります。
知りたい人は「アカイイト」をプレイしてみてください。
最後になりますがここまで読んでくださってありがとうございました。
桂さんも陽子ちゃんもきっと報われます。


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