【2862】 気にせず進めて  (クロス 2009-03-03 09:10:12)


「【No:2859】のつづきです。しっかり見やがれです。」(by翠星石)
「この無礼人形!読者に向かってなんて口をきくのかしら!」(by瞳子)
「うるせーです。ドリルは黙ってろです。」(by無礼人形)
「むきー」(byドリル)
「瞳子も翠星石もけんかはだめだよ。それにもうはじまるよ。」(by祐巳)

 『マリア様がみてる×ローゼンメイデン』

 祐巳たちがあれやこれやと騒いでいる一方で、二条乃梨子の部屋では
「いやなのー!うにゅーがたべたいのー!」
「だから、そのうにゅーという食べ物がどんな食べ物か教えてもらわないと出しようがないんだって。」
「うにゅーはうにゅーなの!白くてふわーとして甘いの!うにゅー!うにゅー!うにゅー!」
「白くてふわーとして甘いものか……ごめん、さっぱりわからない。」
「うにゅ〜(ぐ〜)…おなか減ったの。もうだめなの〜。」
ばたんっ!
「ひ、雛苺|」
(困ったなあ。今菫子さんは出掛けているし。うにゅーという食べ物が何なのかさっぱりだし。そして、挙げ句の果てには雛苺は空腹で倒れちゃうし。ていうか、そもそもなんで人形が食べるんだ?)
くるくる〜
「と、とにかく、他の人に聞いてみますか。」
どんどんどん…

 がちゃん
「はあ、案の定誰もうにゅーのこと知らないし、瞳子と祐巳さま、由乃さま、黄薔薇さまに関しては電話にすら出てくれなかったよ。はあ」
「うーん、こうなれば思い当たるものをいくつか買ってくるしかないかあ。今月は仏像鑑賞のためにお金がほとんどないんだけどなあ。」
「うにゅ〜うにゅ〜うにゅ〜」
「仕方ない。雛苺のためだ。行ってこよう。」
たったったっ き〜ばたんっ がちゃ 
「JUM〜のり〜助けてなの〜」

 ぴかー
「よっと、あらここは…乃梨子の部屋だわ。ホントに鏡で移動できたわね。」
「さっきから、何度も言ってるじゃなぁい。本当に人間って愚かだわぁ。」
「ふふふ、そうね。あらっ乃梨子にも人形がいたのね。」
「雛苺じゃなぁい。目を回して倒れてるなんて、相変わらずこどもねぇ。」
「うにゅ〜、うにゅ〜、うにゅ〜が食べたいの〜」
「うにゅー?」
「確か、苺大福のことよ。うにゅーなんて言って通じる分けないのに、困った妹ねぇ。」
注:アリスゲームは前世界で中止になっていて、今は違った方法でアリスを目指しています。
「妹思いなのね、水銀燈は。」
「ななな、何言ってるのかしらぁ。私がそんなわけないでしょう。私はローゼンメイデン第1ドール、アリスに最も近い人形なのよぉ。」
(最もアリスさんに近いだなんて、どういう意味かしら。より女の子に見えるということなのかしら。私からみれば、どうみても女の子なのに… 人形の世界ってよくわからないわ。)
「苺大福と言ったかしら。確か、この前壇家からもらった苺大福が残ってるかもしれないわ。取りに戻りましょう。」
「そうねぇ。このままじゃ、雛苺が惨めでみてられないわぁ。」
「それにしても乃梨子はどこにいったのかしら。一応置き手紙でもおいときましょう。」
ぴかー

 がちゃっ きー たったったっ 
「雛苺、ただいま。うにゅー買ってきたよ。」
くるくる〜 んっ! くんくん がばっ
「う、うにゅーなのー!!!ありがとなのー!!!わーい!」
「ふふ、どういたしまして。さっき黄薔薇さまに出会って、うにゅーのこと知っていたから良かったよ。まさか苺大福のことだなんて露にも考えなかったよ。」
ぱくり もぐもぐ ごっくん
「うゆーー!おいしなのー!」
「元気になって良かった。 んっ?こんなところに手紙が…しかも見覚えのある字…って志摩子さんの字じゃない。雛苺、志摩子さんが来てたの?」
「志摩子さん?」
「えーと、髪がほわほわしていてまるで西洋人形みたいなお方よ。」
「うゆ。ヒナ、目まわしてたから知らないの。」
「すぐに戻りますって、どうやって入ってきたのだろう?散らかってはいないけど、まだ掃除していない部屋に志摩子さんが入るだなんて…この二条乃梨子、一生の恥だ。あー。」
がくっ
ごっくん
「ごちそーさまなのー!ノリ、ホントにおいしかったなのー!ありがとーなの!」
だきっ
「ノリ、大好きなの!」
てれ// 「まあいいか、雛苺が元気になったし。」
「ノリ、これからよろしくなの!」
「こちらこそよろしくね。」
ふふふふ

様々な場所で色々な出会い。そして、紡ぎ合う物語。まだまだ続きます。チャンネルはそのまま。


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