【3370】 第三新山百合会気合いで振り抜けスーパーウーマン  (弥生 2010-11-06 00:50:06)


ごきげんよう、お姉さま方。
×××
リリアンがある武蔵野の地に『奴ら』が現れた。
「第一防衛線、突破されました!」
「何をやっているのだ!」
「クソっ!奴らに通用しないのか!!」
お偉方が吠える中、薔薇達は冷静だった。
「久しぶりだな」
「ああ、十五年ぶりだな」
「『死海文書』の記述通り現れたか」
薔薇達はモニターに現れた『奴ら』を見てニヤリと笑う。
「通常兵器が通用しません!」
「何やってんだ!『アレ』を使え!『アレ』を!」
お偉方が切り札を使用する。
結果は、足止めにもならなかった。
「…なんということだ…仕方がない、山百合会!」
「何でしょう?」
「我々では『奴ら』に対抗できん!貴様等に任せてやる!殲滅しろ!」
悔しそうにお偉方は言うのを見て薔薇達は不敵に笑う。
「御安心下さい。その為の山百合会です」
「志摩子、初号機を出撃させろ」
「乃梨子は先日の戦闘で負傷しています。出撃は無理かと」
「『例の子』は間に合わないのか?」
山百合会が指示していると
「由乃さんが『例の子』を連れて到着しました!」
オペレーターから報告が上がる。
「令、少し頼む」
「ああ」
×××
「久しぶりだな、祐巳」
「お姉さま…私はいらない子の筈では…」
「必要だから呼んだのだ。さあ、『これ』に乗れ」
「嫌です」
「そうか。ならば帰れ」
祥子は令に連絡する。
「予備がダメになった。乃梨子を呼べ」
しばらくすると、ストレッチャーに載せられた痛々しい姿の乃梨子が現れた。
「乃梨子、出撃だ」
「はい、司令。痛っ」
乃梨子は無理に起きようとして、落ちた。
「大丈夫?君!」
祐巳は乃梨子を抱きかかえると、乃梨子の体から出血しているのがわかった。
(逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ)
祐巳は祥子に宣言する。
「私が…乗ります…」
その時、『奴ら』の攻撃により、薔薇の館が揺れ、祐巳達の上に鉄骨が落下してきた。
(ああ、私死ぬんだ…)
祐巳が死を覚悟した時、無人の初号機が祐巳達を救った。
祥子がニヤリと笑う。
「由乃、志摩子に連絡し、祐巳を出撃させろ」
「はい、司令」
×××
「いい、祐巳さん、出撃したら、目の前に『奴ら』がいます。落ち着いて攻撃して下さい」
「『奴ら』って何?」
「すぐにわかるわ。では、ごきげんよう。ゲートオープン!」
由乃が指示を出す。

「『ツンデレリオン初号機・ドリルタイプ瞳子』発信!」


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