【3383】 祥子の祐巳観察日記  (ついーと 2010-11-13 02:14:22)


【 はじめに 】

※ 小笠原祥子 の一人称SSです。登場キャラは祥子、祐巳、他の山百合会面々。(祥子以外はほぼ名前だけ)
※ 設定時期は祐巳がリリアン高等部二年生の秋頃。原作の時系列などの細かい設定は無視してしまっています。
※ 祥子の性格が原作よりも著しく壊れてしまってます。






〇月×日 △曜日 晴れ

今日も祐巳は可愛らしいく私に「ごきげんよう、お姉さま」と言ってくれた。
今日の祐巳はピンクに黄色の線が入ったリボンをしていた。
はにかむ笑顔にとても似合っていて可愛らしかった。
ただ学園祭にむけての打ち合わせが忙しくて、なかなか二人きりになれないのが残念で仕方がない。



〇月☆日 ※曜日 晴れ

今日も祐巳は可愛らしく私に「ありがとうございます、お姉さま」と言ってくれた。
これだからタイ直しは止められない。
今日の祐巳の髪からはピーチの香りがした。どうやらシャンプーを変えたようだ。
小笠原家の使いの者に言いつけて、即刻、メーカーを調べ出して祐巳が使う分以外のシャンプーを買い占めなければならない。



〇月□日 β曜日 曇り

今日の祐巳は可愛らしく私に「この書類、届けてきますね、お姉さま」と言ってくれた。
最近は話をする時間もままならないので、こういう一言がスゴク嬉しい。
ただ、可南子とかいうアマに「祐巳さま、もしかしてシャンプー変えられました」と言われて祐巳が「そうなんだぁー♪わかるー♪」と嬉しそうにしていたのが気にかかる。
祐巳、私はもっと前に気付いていてよ!!同じシャンプーも買い占めていてよ!!
あと可南子とかいうやつ、ブチ殺スッ。



〇月£日 金曜日 晴れ

今日の祐巳は可愛らしく私に「ちょっと後ろ失礼します、お姉さま」と言ってくれた。
そんなに気をつかわなくても、あなたとのソフトタッチ的なスキンシップなら何時でも大歓迎よ、祐巳。
今日は山百合会で行う劇の練習の日だった。動き易くするために出演者たちには体操着に着替えてもう。
ふむ、今日の祐巳はコバルトグリーンね。
アレは祐巳のお気に入りの一つで、なかなか可愛らしくも高校生にしてはちょっと大胆なセクシーデザインのものだったはず。
今日の祐巳はちょっぴり大人っぽく見えるわ!!
なんて考えながらローテーションから今日は金曜日と割り出す。
明日の週末ぐらい姉妹でゆっくりしたいわ。
なお、私の記憶が正しければ明日の祐巳はピンクに白のレースをあしらっているはずだわ。


 (    中  略    )


γ月∬日 ◆曜日 雨

今日の祐巳は可愛らしく私に「令さまが持って来て下さったこのお菓子おいしいですね、お姉さま」と言ってくれた。
甘いものを頬張っている時の祐巳の顔は最高に可愛い♪超ラブリーだわ♪
ただ令を褒めるのは頂けないと思うの。あまり褒めると調子に乗るタイプだから。
本当なら令に、そっと目で諭してあげる(思いっきりメンチを切る)のだけれど、今日は由乃ちゃん共々部活のためにこの場にはいない。
仕方がないので、明日にでも話して(脅して)おこう。いや、今晩電話で・・・。
どうでもいいのだけれど、さっさと白薔薇の二人帰らないかしら。これでは祐巳と二人きりになれないわ。



γ月†日 Ψ曜日 曇り

今日の祐巳は可愛らしく私に「今日は家の用事があるのでお先に失礼します、お姉さま」と言ってくれた。
そう、もう帰ってしまうのね、祐巳。
何だかもう今日はやる気が出ないわ。だって祐巳がいないのだもの。
でも私は祐巳のお姉さまで紅薔薇さまなのだから、きちんと仕事をしなければならない。
そうね、今日はきちんと活動をしているか視察しに部室塔へでも足を運んでみようかしら。
そうと決まれば、まずは写真部ね。蔦子ちゃんはまだいるかしら?
べっ、別にこのあいだ頼んでおいた祐巳秘蔵コレクションを受け取りに行くわけじゃなくってよ!



γ月¥日 @曜日 晴れ

今日の祐巳は心配そうな顔で私に「お顔の色が優れませんが大丈夫ですか、お姉さま」と言ってくれた。
ふふっ、大丈夫よ祐巳。少し寝不足で貧血気味なだけだから。
先日、蔦子ちゃんから受け取ったアレがあんまりにも凄かったものだから、ついつい目が離せなくなってしまったの。
あぁ、思い出したらまた鼻血が・・・。
上目使いでこちらを見上げてくる祐巳。今のあなたは現実?それとも夢?
うふっ、うふふふふふっ☆



γ月◎日 ∴曜日 晴れ

今日も祐巳は可愛らしく私に「一緒に帰りましょう、お姉さま」と言ってくれた。
久しぶりに祐巳と二人きりの下校である♪
これも私と祐巳の日頃の行いが良いから、マリア様が御褒美をくださったに違いない。
思えばここ数日、今日のために白薔薇一家と黄薔薇一家にそれとなく仕事を押し付けるのに苦労したものだ。
優しい祐巳が両家を手伝うなんて言い出さないために、私の体調が少し優れないという理由を作るのも大変だった。
おかげで夜な夜な祐巳秘蔵コレクションを鑑賞することが日課になってしまった。
極度の貧血を防ぐためにレバーやほうれん草を我慢して食べたかいがあった。
そう、ここ数日私はとても良い子にしていた。
だから車に押し込まないで祐巳!そっと手を振って見送らないで祐巳!
( 祥子:夜更かし及びもろもろの事情による貧血のため小笠原家の車にて帰宅 )
( 祐巳:ここ数日祥子が他家妨害活動のために手をつけてなかった紅薔薇家の仕事を片付けるために居残り )



祥子と祐巳のメモリーはまだまだ続く。



おしまい



【 あとがき 】

読みづらいかもしれませんが読んで頂けたのなら嬉しいです。誤字脱字等ありましたらお許し下さい。


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