【356】 萌え尽きるお嬢様の出動  (よしはる 2005-08-12 20:25:20)


343の続きです



 〜前回のあらすじ〜

 東南アジアに在る小国、ガモン共和国の南東に位置するリリアと呼ばれる場所で起こっている内戦にはある組織が関わっている!
 情報を聞きつけたFBIの女性捜査官アンリエッタが現地で見たのは昨日殺されたはずのクーデター派の将軍バレッタ(♀)が最新式のライフルを装備させた兵士(♀)を連れて診療所(女性専用)を襲っているという光景であった。
「バレッタ将軍!!射殺されたはずのあなたがなぜ……!」
「あたしの力を見た大国とやっと契約できてね。改造なんかされたかいがあったってもんだよ。」
 将軍の合図で患者達(♀)に襲いかかろうとする兵士(♀)の群れ!しかし其処に数多の喘ぎ声と共に現れた一陣の疾風が在った!
「うちの兵士(♀)達を一瞬にしてイかせるとはね。いい性能だ。貴女の作戦目的とIDは?」
「性技。前白薔薇様、佐藤聖だ」




「…一人でブツブツ言っているとキショいですよ。由乃さま」
「うひゃあ!の、乃梨子ちゃん!!びっくりさせないでよ!!」
 びっくりさせるなも何も。あらすじとかなんとか言っちゃってて。
 見ているこっちの方がびっくりするぐらい異様なオーラを撒き散らしていましたよあなた。
 ってゆーかキショい。
「…今キショいとか言わなかったかしら。乃梨子ちゃん」
「言ってませんよ。おまいの聞き間違いでしょう。それよりどちらへイカレてたんです?」
「そうよ乃梨子ちゃん!祐巳さんは?今までここにいたのよ?何処いったか知らない?」
 あらあら意味取り違えちゃった。でも確かに祐巳さまは今さっきまで此処にいたのだけど……あれ?
「あの黒い車。あれに乗っているツインテ…じゃないツーテールは祐巳さまでは?」
「ホントだ。じゃあもしかして昨日のアレって自分の家でってことなの?」
「アレとは?」
「昨日祥子さまが祐巳さんに試験勉強の仕方を教えろって言ってたのよ。てっきり薔薇の館でだと思っていたわ。」
 祥子さま試験(て言うより一般ピーポー)をなめてんだろとかあのツインテール車内で暴れてんぞあっぐたりしたとか突っ込む前に乃梨子の脳裏には三日前の夜起こった忌まわしい出来事が浮かんでいた。



   ◇     ◇     ◇


 今日一日乃梨子は珍しく落ち着きがなかった。
 授業中の教師の話はただの雑音にしか聞こえずノートに落書きをしていたし、薔薇の館での集会の間もそわそわしていた。
「乃梨子さんでも試験前に緊張することがあるのね。分からないところがあるなら教えて差し上げてよ。」
などとどっかのドリルンルンがほざいていていたので、
「そのドリルの電力元はどこ?」
と思わず聞いてしまい、危うく穴あけられるような事態になってしまったのも詮方なきことなのである。
 だって今日は待ちに待った−−−−−−−−−−−
「菫子さん!今日は『志摩子風呂〜寝汗編〜』の日だから先にお風呂はいるよ!」
ただいまもなしで本題を告げる。せっかくの志摩子風呂なのに先に使われたら嫌だからね。
(因みに志摩子風呂とは文字通り志摩子さんが入った後のお風呂のお湯をあるルートから極秘裏に仕入れたものである。過去に『日常編』『体育編』と手に入れてきたが『寝汗編』は何となく響がいやらしいのでずっと待っていた究極に近い代物である。)
 しかし菫子さんの返事がない。
 私はリビングから声がするので何のきなしに其処へ行ってみた。
 −この五秒後に私は後悔することになる。
  なぜリビングへ行ってしまったのか。
  なぜ相手の声に気付くことができなかったのかと。−



 
 


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