【No:3577】の翌日、リリアン女学園はマリア様の庇護ではなく殺意と硝煙と爆音に包まれていた。
「祐巳ったら水くさくてよ。悩み事なら優さんではなく私に相談なさい。私はあなたのお姉さまなのだから」
祥子さまは全身に返り血を浴びているのにいつものように微笑する。
こうなるのが嫌だったから黙ってたのに。
昨日の帰りにバス停で遭遇
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百面相を解読される
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「祐巳、私に全て任せておきなさい」
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祥子さま襲撃中←今ココ!!
「辞めて久しいけれど意外とブランクなど感じないものね」
突撃銃ってころころと笑いながらぶっ放すものじゃないですよね? それとブラン……いや、聞いちゃいけない。
「祐巳。実はこのHK50はあなたのことを思いながら買ったのよ。気に入って貰えると嬉しいわ」
私を思って買うなら豆狸ストラップか胡散臭い開運パワーストーンネックレスくらいにしてください。
「あと15分ほどで制圧完了ね。久し振りに砲火後ティータイムを過ごしましょう」
マリア様、平和なリリアン女学園をお返しください。
数日後のリリアンかわら版。
『先代紅薔薇さまの小笠原祥子さまが久し振りに高等部に元気なお姿を見せられた。紅薔薇さまの福沢祐巳さんが「志摩子さんと由乃さんは落ち着いてテーブルに着いてほしい」とコメントしたように交流のあった後輩たちは興奮気味だったようだ』
しつこく翌日【No:3580】