【No:3687】のオマケ
学園祭で百は三年藤組のカフェに向かった。入口で環と出会う。
「あ、ゴメン。今ちょっとヤバくて」
「どうしたんです?」
中を覗くと由乃が。
「この薔薇のミルフィーユ、紅色の薔薇ジャムと白の薔薇形のクリームはあるのに、何故、黄薔薇はないのよっ」
と、わめいていた。
「出直してくれる?」
「いえ、缶詰の黄桃はありますか?」
「え、まさか」
百は切った黄桃を薔薇のように並べ、環はそれを盛り付けた皿を由乃に運んだ。
「すみません。不手際で未完成の皿を出してしまいました。お取り替えします」
由乃は機嫌を直した。しかし。
「こちらも未完成だけどってことになるのでは?」
「あ」
他の者にも同様の対応をすることになり、百は最後まで余所のクラスのカフェを切り盛りして二人で学園祭を回るどころか昼食も食べられなくなったのだった。