【3730】 一年生なめんな!  (ケテル 2013-06-08 16:23:52)


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CONTENTS - 2



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S・前年12月 リリアン学園艦、山百合会第二執務室


「へっ? 今なんて・・・」


― 間抜けだからやめなさいと言われて、特にお姉さまの前ではいつもは気をつけているんだけれど、突然なことを言われてしまいつい出てしまった ―


「来年度の必修選択科目、祐巳あなたは”戦車道”を取るように、っと言ったのよ」
「でも、リリアンには戦車道は・・・」
「だから来年度から始めるのよ。 数年後大きな戦車道の国際大会が計画されているようなの、選手層の厚みを作るために、各学校に戦車道を強化するようにと文部科学省からの通知がきたそうよ。 それで、お姉さまに相談したのだけれど…」
「リリアン女学園(ここ)は基本的にお嬢様校でしょ? 受講者が集まらなそうだから…」
「すみません、それと祐巳さんの必須選択科目”戦車道”を取るようにという指示とに、どういう関係があるのでしょう?」
「客寄せパンダですか」
「あなた達もよ」
「え?」「はい?」
「基本お嬢様校だから、そのままだと受講者はたぶん少ないでしょ。 だから、私達が”客寄せパンダ”になって、なんとか少しでも受講生が増やせないかと…ね?」
「でも蓉子さまは卒…」
「それに祐巳、あなたのお母様のご実家、戦車道の家元だそうね」
「………は、はい……」
「あなたも、少しは戦車に乗ったりしたのでしょ?」
「あ…いえ…そ、それは……」
「調べはついてるのよ」
「は……はい…」
「…と言う事で祐巳ちゃん」
「…はい」
「この書類に目を通しておいてね」
「え?! こ、これですか……」


― そこには山と詰まれたクリアファイルが台車に乗っていた ―


「本来なら担当教諭がすることなんだけれど、まだ決まっていないし、そもそもうちに戦車道を知っている教諭っていないのよ。 進められるところは進めておかないと始めることもできないでしょ? だから、祐巳ちゃんに進めておいてもらいたいの」



― それからが大変だった……多忙だった……超忙しかった……倒れなかった私…偉かった……、山百合会の本来の仕事もこなしつつ、基本私に丸投げされる戦車道関係の書類、私が出せる分の申請書の数々……まあ〜このへんはいいわよ、いや、ホントはよくないんだろうけど。
 格納庫のための開き物件探しとか、軽くでも戦車を動かせる場所探しとか。 でも”危険物取扱者”とか”防火管理者”とか”火薬類取扱保安責任者”とか私に言われても困るんだけど。
 そして整備点検のための機材や工具の数々、使用する戦車の選定と注文…… ―


― その戦車がね〜… ―




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 S・一年生4号車Dチーム


 もうすぐ遊歩道の交差点に差し掛かる。
 右に進むと少し開けた所があり、そこに対岸へ渡れる三本の橋のうちの真ん中の橋がある。 正面へと続く遊歩道にはゆっくりと接近してくるBチームの二号車が見える。

{事前に話しは通してあるけど、大丈夫よね?}

 二号車の砲塔が動いていないのを確認して、可南子は左へと目を向ける。 一号車が進んでくるだろう方を見るが…。

{? 来てない? 何かトラブルかしら? あるいはどこかに隠れている…}

 各車両のスタート地点は、中間地点になる橋を中心に同じ距離になるように設定されている。 速度は各車両違ってくるだろうが一斉にスタートしているのだから、そろそろ交差点にたどり着かなければおかしい。

「サクヤさん、もう少し左に寄せて前進」
『了解』
『可南k…ん、いch…号車…oう?』
「ちさとさま、こちらからは見えません。 隠れている可能性もあります、森越しに見えませんか?」
『…ょっと…m…て、見t…るわ』

 ”戦車道経験者のいる一号車を協力して先に撃破する”

 どうやら秘密協定を守ってくれているらしい。
 車長のちさとと装填手のムツミが森の中を見ようとハッチを空けて車外に身を乗り出して来た。 しかし通信出力を落とされているとは言え、聞こえ難くてイライラする。

『で、どうする? おやつ食べていい?』
『アイはさっき何か食べてなかった?』
『ミルクホールのジャンボ爆弾オニギリ5個!』
『…軽く五合?』
『あと、買い置きのポテトスナックお特用袋! および…』
『……』
『自販機のカロリーミール! および…』
{それなりに緊張感がある場面のはずなんだけど…}
『大豚Wラーメン! ヤサイマシマシニンニクチョモアブラカラメマシエクストラホイップナッツキャラメルフラペチーノ!』
『どうやって持ち込んだのよ!』
『出前だけど?』
『この前言ってたラーメン屋のメニュー?』
{名前だけ聞くと次〇系らしいけど、出前してくれるのかしら? どんなラーメンか想像もつかない…}
『アイ、お腹空いたの?』
『腹ペコちゃんだけど!』
{……どう絡めばいいんだろう? これ…。 エンゲル係数が高そうなチームね…}

 溜息を一つ吐いて可南子は二号車の方見る、キューポラから身を乗り出して森の中を観察しているのが見える。 少し考えてから咽頭マイクを押さえる。

「サクヤさん、微速前進、一号車を確認に向かいます。 アイさん、索敵するわよ」
『了解!』

 装填手席の上には、コマンダーズ・キューポラとは別にハッチが設けられている、脱出に使ったりもするが、今回のように装填手のもう一つの仕事『索敵』にも使われる。
 落ち着きを取り戻したサクヤは指示通り微速前進、遊歩道に入る前に一旦停止してから道が砂埃を巻き上げないかセオリー通り確認して速度を上げ、装甲の薄い側面を曝す時間を抑えるように左折する。
 ハッチから身を乗り出したアイが、索敵の方角を確認しようと可南子の方を向く。

『可奈ちゃん、2位号車の左後方丘の上!』
「か、可奈ちゃんって…え?!」

 いきなりリリアンでは珍しい呼び方をされて一瞬面食らった可南子だが、二号車の方を見ると、その後方の稜線から砲塔が見えていた。

「ちさとさま! 後ろ!」

 稜線に車体を隠して(ハル・ダウン)砲塔だけを出し標的にされる面積を最小にする攻撃方法”稜線射撃”、座学用に渡された戦車道の教本にそんな項目があったのを思い出した時、稜線の向こうに隠れているおそらく1号車の40口径75mmQF砲が発射された。




 S・二年生1号車Aチーム


「はずれ?! この距離ではずす……」

 キューポラのペリスコープから目標として指示した400m先の2号車と、その向こう約600mに見える4号車の間くらいに着弾したのを見た祐巳は『何で?』と首をかしげる。
 一発目は砲身が自重で下がり気味なので通常は心持上気味を狙うのだが、この距離ならほぼ水平で左右さえキッチリ合わせれば当るはず。
 もっとも装甲の薄い後部を狙え、慎重に照準を合わせられる場所へと導けたと思うし、だいたい500m以内なら射撃が若干苦手な祐巳でも当てられる距離である。


 相手の立場に立ってみると、一番脅威なのは曲りなりにも戦車道の経験がある自分だろう。
 単独で当るより勝機があるのではないかと、共同戦線を張るような話が纏っていれば2対1で不利になる。 また、共闘されていないにして何も考えずに全車両が相手だからと真ん中の橋に向かって進むと、1号車のスタート地点からだと橋の手前150m程の所の遊歩道の交差点で2号車と4号車に挟撃される。
 そんな所に”のほほ〜ん”と進んでいくのは当然得策ではない。
 祐巳は地図と地形を見ながらスタート地点へ向かっていた時、2号車と4号車が見えた遊歩道の辺りが指定エリアの境界線で、よく見ると木立ギリギリの所を通る事は可能になっているのに気がついた。
 スタートの合図が出た時違う事を考えていた祐巳だったが、すぐに桂に180度転換、全速走行の後この木立ギリギリの地点を通って2号車の後ろ側に回り込むよう指示したのだ。

 流石に全速走行も二度目となれば緊張はするものの何とか耐えられたが、二回鋭角ターンをした時、進入速度が速すぎてドリフト気味に曲がってしまい悲鳴が上がった。


 砲尾の閉塞器が開き、硝煙を纏った空薬莢がバスケットへと排出される。

『す…すごい音…』
『ぅあ…一瞬押し潰されるかと思った』
「志摩子さん、次弾装填」
『え? あ、はい!』

 砲弾だけで6.8kgある75mm L40型 徹甲弾を抱え上げた志摩子は、慎重に砲尾に挿入し左手の拳で叩き込む、閉鎖ブロックはバネで自動的に閉まるので挟まれないようにすぐ手を引っ込めると、しっかり閉鎖されているのを確認する。 ……っと書き出すとスムーズに出来ているように見えるが、薬莢込みになるとさらに重たい砲弾を持ち上げるのに手間取り、狭い車内で砲弾をぶつけないよう慎重に体を捻り、砲尾に挿入する前に大きく深呼吸してから、やっと見つけた親の敵を睨みつけるような目をして挿入位置を確認しながら慎重に作業していったのだった。

『装填完了!』
「発射用意、目標はさっきと同じBチーム2号車!」

 方向転換中で後部に次いで装甲が薄く標的として大きくなる側面をさらしている2号車を、再度目標として指定した祐巳。 (いや、今度は当てられるよね?) 言いたいけど言えない事はある。

『ふふふ、ここがおまえらの墓場だ…』
「う…」

 祐巳が『撃て!』っと言い切る前に、死亡フラグのような一言を漏らした由乃は主砲を発射した。
 二発目は、自重で下がり気味だった砲身が、初弾発射時の熱で熱膨張して真っ直ぐに近い状態になる。 そのため照準は下気味に狙わないとならない、ならないのだが……。

「………はずれ…」

 左右は合っている、しかし距離がまるで合っていないようで初弾よりも4号車の近くに着弾していている。 何か見落としがあるだろうかと、祐巳はプラットホームに乗りハッチを開けて確認するために外に頭を出すが、短時間で確認できる範囲で見落としは無さそうに見える……おかしいと思いつつ戦闘室内に戻ろうとしてハッチに手をかけた時に気がついた。

「…ん?」
『志摩子さん、次弾装填急いで!』
『えっ?』
『撃って撃って撃ちまくるのよ! 動いてる物はすべて撃つのよ!!』
『でも…』

 勢い込んで言う由乃だったが、志摩子は車長席の祐巳を振り返る。 キューポラから下りてきた祐巳は眉根を寄せて珍しくあからさまな不満顔をしていたが、志摩子が自分を見ているのに気がつき苦笑する。

「装填は後で。 桂さん、20m後退、車体を右に振ってからまた前進、離れた所からもう一回稜線射撃するわよ。 志摩子さん、装填は前進中にお願い」
『『 了解 』』
『ちょっと祐巳さん、こういう時は畳み掛ける様に攻撃しないと…』
「みんな動作になれてないから、反撃する準備はしていても確認しながらだから時間掛かってるだけよ。 砲撃でこっちの居場所はバレちゃったんだし、これ以上一箇所に留まってたらいい的よ」

 由乃が何か言うよりも早く、桂はギア操作して戦車を後進させ始める。
 方向転換も完了し、先程より離れた地点へと稜線を登り出す。 由乃は砲塔を旋回させ、志摩子は次弾の装填にかかる。 
 2号車は砲塔はすでにこちらを向けていて微調整をしている、ぎこちないが何とか芯地転換完了してこちらへ向かう準備が整いつつある。 4号車は、左折しかかっていたところを方向転換してきている。

 砲撃の練習に関してはシミュレーターで一回と、第二甲板21番格納庫前の300m四方のワンブロック内に急遽作られたグラウンドで照準セットまでして実際には撃たないという、練習ともいえないような操作のおさらい程度までしかしていない。 そのため、戦力に大きな差がでる砲手と、装填速度に関わりある装填手の上手い下手は今の時点ではよく分からない。

「?! 桂さん後進!!」
『了解!!』

 ペリスコープから2両を見ていた祐巳の指示に応えると同時に、桂はバックにギアを叩き込んでアクセルをいっぱいに踏み込む。 履帯が地面を盛大に削り後進がかかると、祐巳が思っていたよりも早く2号車が主砲を発射した、後進した事により砲塔付近に直撃しそうだった砲弾は反れ地面に着弾した。




 S・一年生3号車Cチーム


「なるほど、ここに繋がってるわけか…」

 今通り抜けてきた遊歩道の軌跡を書き込んで、乃梨子は改めて地図を見る。
 比較的フラットな対岸3チームのエリアと違い、 C、Eチームのエリアは起伏に富んでいて大小の遊歩道が複雑に入り組んでいる。
 乃梨子がまず指示して始めたのは、地図照合しつつの詳しい地形調査だった。
 現在位置に辿り着くまでも、途中で細くなって通れなかったり、大きな岩を回りこんでいる場所、隠れるのに良さそうな窪地など、地図に載っていないような場所を見つけていた。

「あれ? ここってEチームのスタート地点の後ろ側?」
『乃梨子さん、これって意味あるんですの?』
「後々…Eチームに勝てれば役に立つこともあるんじゃないかな?」

 開始から暫らく経っているので、鬱蒼と茂っている森の中で時々砲声とエンジンの唸りが遠くに聞こえるが、当然近辺にEチームの乗る5号車の姿は無い。

「笙子さん、10時の方向へエンジン音抑え目に前進。 百さんは右方向、日出実さんと瞳子は前方を警戒して。 さっき聞こえたエンジン音からするとそんなに遠くはないはずだから注意して」
『やり過ごしたの?』
「エンジン音が聞こえただけよ。 感で撃ったって意味無いでしょ」
『撃破するチャンスだったんじゃない』
「姿が見えたわけじゃないから。 気がついていないなら、みすみすこっちの存在を教えてやる事はないでしょ」
『気づいてない振り位はできるんじゃない?』
『相手は三年生ですのよ? その位するんじゃありませんか?』
「可能性は否定しないけど、この場合気付かずやり過ごすメリットって無い様に思ったんだけど? 三年生だけど経験も無ければ最近まで興味も無かったって人達じゃない、山百合会なんか強制参加だし、あ〜…私達も似たようなもんか……まあ、戦車道を始めたのだって私達と同時、年功序列で勝つってわけじゃないでしょ?」

 40mほどで右へゆるくカーブしている、イン側に車体を寄せてさらに速度を落として木々を盾に慎重に前進する。
 見通しのいいほぼ直線の遊歩道だが、手前に2mその先に1mほどの起伏がありその先は地図を見るとS字状にカーブしていて橋の手前の広場に繋がっている。 5号車は……。

『あれ……ずいぶん遅くない?』
「停車。 瞳子、砲身が木立から出ないように右へ回して」
『了解…あれは…後ろ見ていると思いますか?』

 照準器ではなく砲手用のペリスコープで、瞳子は低速で進んでいく5号車を確認がてら見て呟く。
 コマンダーズ・キューポラには車長が外周を見るために七つのペリスコープが設えられている、それを使って後ろを見ている場合、外から分かるわけはない。

『ちょっと待って』

 乃梨子が言う前に、百は装填手席上のハッチを開けて身を乗り出す。 一旦車内に戻っていた乃梨子はキューポラからまた身を乗り出して、いささか大き目と思われる双眼鏡を目に当てて5号車を見る。
 この場の起伏を越え終えてS字カーブに差し掛かっている5号車だったが、笙子が指摘したようにかなりスピードを抑えて走行している。

「もし見てたらこっち向くと思うけど…、希望的観測かな?」
『撃っちゃいます?』
『そうね……なんかあれなら撃破できそう?』
「ねえ乃梨子さん、何であんなに砲塔を左右に振ってるのかしら?」
「………今日受講変更持って来た二人、どっちかが砲手なんじゃないかな? 慣れるためにいろいろやってるんじゃない?」
「ってことは〜…やっぱりチャンスなんじゃない?」
「……瞳子、ここから5号車狙える?」
『……無理ですわね、もう少し前に出ていただけないと』
『前進する?』
「攻撃するのはいいけど、反撃されるのはイヤよね。 待機で」
『乃梨子さんって案外臆病ですわよね。 礼拝堂であんな大声出したのに』
「うるさいわね、慎重なだけよ。 瞳子が一発で撃破できるって言うなら攻撃してもいいんだけど?」
『慎重ねぇ〜…、そんなんで勝てるの?』
「勝ちに導くのが車長の勤めだって教本に書いてあったわよ。 そうね…百さんちょっと見てて。 笙子さん砲塔の方に来て」

 プラットホームから降りて、車長席から身を乗り出して砲手席の瞳子と、操縦席から這うように戦闘室に入って来た笙子に地図を示す。

「現在位置がここよ、で、今5号車がこの辺り、もうすぐここのS字カーブに入って一旦見えなくなるけど……このまま進んで広場に出ると仮定すると…ここ、この付近の道でもう一度攻撃のチャンスはあるわ」
「左右の木立の際ギリギリまで狙っても……10mくらいですわね…」
「次弾は難しいと思うけど、反撃も難しいと思ったわけ。 2〜3mも前進すれば砲塔は回せるでしょ?」
「……ねえ、大きい起伏の手前まで前進して砲だけ出すようにしたらいいんじゃない?」
「……いいわね、そうしよう。 瞳子は照準器を見ながら見やすい位置に誘導して。 笙子さんもお願いね。 百さん、5号車はどう?」
『S字で見えなくなる前に砲塔を360度回転させたようだけど、進行方向に変化無し』
「了解、戻って。 笙子さん、さっきと同じくエンジン音は極力抑えて前進。 瞳子、誘導お願いね」
『『了解』ですわ』

 隠れていた木立からゆっくりと前進して、瞳子の誘導で射撃位置に移動した。 装填開始を乃梨子が指示しようとした。

「?! 百さん、装填急いで! 瞳子!」
『? りょ、了解!』
『……375mですわ!』

 こちらを油断させるためにか時間を置いて、先ほどとは違ってすばやくS字から飛び出してきた5号車が急停車、砲塔を動かしてこちらに照準を合わせている。

『閉鎖確認、装填完了!』
『撃てっ!』

 轟音と衝撃波を撒き散らして、75mmQF砲が両車ほぼ同時に発射された。




 S・公園管理棟監視塔


 タブレットに、各車に取り付けられている判定機からの信号が届いてきた。 双眼鏡で改めて確認してからインカムの送話スイッチをONにした菊代は、その表示を読み上げる。

「Eチーム5号車、行動不能!」




 〜〜 旧日本海軍、加賀型空母の全通甲板最終設計を元に造られたリリアン学園艦の、次の寄港地は母港の横浜港である。 〜〜




                       〜〜〜CONTENTS - 2 了 〜〜


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