〜乙女はマリア様に恋してる〜
マリア様がみてると乙女はお姉さまに恋してるの合同作品です
〜プロローグ〜
マリア様の庭に集う乙女達が今日も天使みたいな無垢の笑顔で
背の高い門をくぐりぬけていく
けがれを知らないしんしに包むのは深い色の制服
スカートのプリーツはみださないように
白いセーラーカラーはひるがさないように
ゆっくり歩くのがここでのたしなみ
私立リリアン聖應女学院ここは乙女の園
そんなリリアンに少し変わった風習がある
その一つにスールシステムがある
スールはフランス語で姉妹のことで
姉が妹を導くごとく
先輩が後輩をしどうする事による特別ならわしがある
そんなリリアンには上級生が気に入った下級生にロザリオを渡して
姉妹になるならわしがある
それからもう一つはエルダーシスター制度だ
エルダーとは英語で年長者と意味でここでは手本となる最上級生に贈られる称号で
毎年6月末に全生徒の投票で選ばれる。通常は「エルダー」と略される。
学院内では上級生をお姉さまと呼ぶのが習わしだが
エルダーは同級生も含めて単に「お姉さま」と呼ばれる。
生徒会長のような公式の役職ではないが、学院に長年継承される伝統であり、
その影響力は大きく、時に生徒会長を凌ぐ発言力を持つ。
エルダーとなるには75パーセント以上の得票が必要であるが
選挙では特に候補者も立てずに行われるので
通常一度の投票結果でエルダーが決定することは無い。
エルダー選挙では譲与という制度が存在し、得票者同士で票を譲り合って
最終的に75パーセント以上の票を得た者がエルダーとなることが慣習である。
それでも決まらない場合は空席となるが、このようなケースはほとんどない
そしてそんな私立リリアン聖應女学院に一人の転校生が転校してくるにより
新しい風がふきぬけてくる
〜つづく〜