【3840】 玄米茶繋いだ手手を繋いでいる間を  (桜庭 優 2015-01-04 13:31:45)


【短編祭り参加作品】

〜瞳子とお姉様と写真〜
瞳子のお姉様は、強引な所がある。今回もそれを実感した。
それはお姉様のお願いから始まる。
「ねえ、瞳子、実は家からカメラを持ってきたんだ。だから瞳子、私とツーショットの写真を撮ろうよ。」
「嫌です、って言ってもお姉様は、聞いてくれないのですよね…」
「瞳子、解ってるじゃない」
「は〜〜〜…解りました、お姉様と一緒に写真を撮りますわ。」
「ありがとう、瞳子!」
お姉様は、瞳子に抱き着いてきた
「わっ、もうお姉様、いきなり抱き着かないでください!」
「え〜〜〜、良いじゃない。抱き着く事は、瞳子との大切なコミニケーションなんだからさ。」
「お姉様、熱いから離れてください!」
「もう瞳子は連れないな〜〜、でもそんな瞳子も私は、好きだよ」
「うっ…」
瞳子は、顔を赤らめて横を向いた。
「瞳子、横を向いてどうしたの?」
お姉様は、不思議そうに瞳子の顔を覗き込んできた。
「い、いえ、なんでもありませんわ!」
「本当に?」
「本当ですわ。と、とにかく早く写真を撮ってください。」
「うん、そうだね、それじゃあ、早く写真を撮ろう。」
お姉様は、カメラを机の上に置いた。
「それじゃあ、タイマーは三十秒にセットするね。」
「はい、それで大丈夫ですわ。」
お姉様は、カメラのタイマーをセットすると、瞳子の横に、座った。
「それじゃあ、瞳子、はい、チーズ」
「はい、チーズ…」
お姉様は、カメラのシャッターがおりる瞬間に、瞳子の頬にキスをしてきた
「お、お姉様、今、瞳子の頬にキスを!?」
「えへへ〜〜〜、瞳子の横顔が可愛らしくてついキスしちゃったよ。」
「ついで、キスをしないでください。お姉様、それセクハラですわよ!」
「これはセクハラではないよ。だって愛があるもん。」
「それは屁理屈ですわ。とにかくこの写真は消してください!」
「どうしても消さないと駄目?」
「当たり前です。大体、他の人が、この写真を見たら、瞳子とお姉様が、付き合っていると思いますわよ。」
「そうか…そうだよね。」
「ほっ、やっと解ってくれたのですね…」
「うん、それじゃあ、私と瞳子で恋人同士になろうよ。」
「な、なんでそうなるんですか!?」
「あれ、瞳子は、私と恋人になるのは嫌なの?」
「い、嫌ではないないですが…でも瞳子達は、女の子同士ですわよ。瞳子と付き合ったら、お姉様まで変な目で見られますわよ。瞳子は、それだけは我慢できませんわ…」
「私は、瞳子と付き合えるのなら変な目で見られても、かまわないよ。」
「お姉様…解りました、お姉様と恋人になりますわ。」
「本当に!?」
「ええ、本当ですわ、でもその代わりにさっき撮った写真を消してください。」
「なんで?だって瞳子と恋人同士だから写真を消さなくても良いじゃない。」
「とにかく消してください。いくらでも瞳子とキスをしてもいいですから、写真だけは消してください。だって他の人に見られたらそれでこそ一貫の終わりですもの…」
「仕方がないな、ならこの写真は消すね、その代わりに約束は守ってよ。」
「えっ、約束ってどういう事ですか?」
「瞳子といくらでもキスをしていいて事だよ。忘れたとは言わせないよ。」
「うっ…、は、はい、もちろん忘れていませんわ。」
「約束だよ、瞳子、嘘ついたら酷いからね。」
お姉様は、さっきの写真を消してくれた
「それじゃあ、瞳子、約束は、守ってもらうからね。」
お姉様は、瞳子に近づいてきた
「お、お姉様、少し待って下さい。」
「駄目〜〜、待たないよ、瞳子。」
お姉様は瞳子の口にキスをしてきた。お姉様とのキスは一回で終わるはずはなく、お姉様とのキスは、外が暗くなるまで何回もキスをされた。
お姉様と過ごしていると特別でないただの一日はないと思う。
お姉様は、無茶苦茶だけれども、不思議と悪い気がしなかった。
瞳子は、お姉様色に染められているからかもしれない。
お姉様、お姉様色に染めた責任は、取ってくださいね。
〜終わり〜


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