放課後、乃梨子に言いくるめられて、薔薇の館に来た瞳子。
「あらら。まだ、どなたも来ていませんのね。仕方ありませんわ。掃除でもして待っていますか」
最近、流行りの曲を口ずさみながら、さっそく掃除の準備をしはじめる。
ふと、乃梨子のカップが片付け忘れてられているのを見つけて、お節介な親友が頭に浮かんできた。すると、歌もこう変わってしまう。
♪二条って〜 名字の半分は〜
ヨウ! ヨウ! ヨウ〜♪
どうせヨウなら ごきげんなヨウがい い〜♪
Yo〜〜〜♪
「…瞳子、あんた楽しそうだね……。」
振り向くとそこには乃梨子さんが。
「ののの、乃梨子さん!!?」
「ごきげんよう、乃梨子ちゃんに瞳子ちゃ……ん?」
祐巳が薔薇の館に入ると、そこには、不機嫌そうな乃梨子と
「ごきげんよう……祐巳さま」
背中に「中居」と書かれた紙を貼った瞳子がいたという。