私は賢者蓉子。賢者の最高峰、三賢者(通称Magi)のうちの一人、赤の賢者(マギ・キネンシス)である。
私達は今、黄の賢者(マギ・フェティダ)こと、江利子の提案により、キリストの生誕祭に向かう旅路の真っ最中である。
「し、死ぬかと思ったわ!」
「な、何をいきなり言ってるのよ、江利子?」
「何を言ってるの、じゃないわよ!私達、あと少しで出れなくなるところだったのよ?」
「やめなさい、そんな誰も分からない内輪ネタ。前回のネタよりヒドイわよ。それに此処じゃなくても他に書いてくれる人達が大勢いるじゃない。」
「そうね、貴方や聖は他でも取り上げてくれるところがあるでしょうね。でもね、私の出番が確保されてるのは此処しかないのよ!?」
「じゃあ、リストに『太陽拳』とか『デコンドー』とか入れればいいじゃない。そうしたら、貴方の出番が増えるわ。」
「……蓉子、なかなか言ってくれりじゃない。」
「貴方の凸のほうが色々語ってくれるわ。」
「………この、隠れレズ」
「………なによ、デコリーナ」
「………。」「………。」
しばしお待ちを
「それにしても、今回は地が少ないわね。」
「道中の会話ということだから、今回は会話ネタでいくらしいわよ。」
「それより、蓉子。」「何?」
「キリスト役って誰だと思う?私的には祐巳ちゃんが本命なんだけど。」
「何を言ってるのよ。祐巳ちゃんは私の弟子の祥子の小姓でしょ。キリストな分けがないじゃない。」
「……蓉子って、夢がないわよね。もう少し話に付き合ってあげようとか思わないわけ?」
「悪かったわね、不親切な現実主義で。」
「そういえば、蓉子。」「今度は何よ。」
「聖って何処にいるの?」
「今、私が背負っているわ。」
「この怠惰スーツ、聖が入っていたのね。」
「ええ。聖ったら、出発して二時間も経たないうちに、疲れたって言って、このスーツを着込んで寝てしまったのよ。」
「私、思うんだけど、蓉子がそうやって聖を甘やかすから我が儘が酷くなっていくんじゃないかしら?」
「分かってるわよ。でも放っておく分けにはいかないでしょ。」
「それより、蓉子、貴方そのスーツの効果知っているの?」
「知ってるわよ。あらゆる衝撃から快眠を守るんでしょ?」
「それだけじゃないわ。私が改造して、接触している対象物の透視もできるようになってるわ。」
「…ということは、」
「今の聖には蓉子が丸裸に見える」
「聖っーー!!」