【526】 あほ毛ギャラクシーのるか反るか  (水 2005-09-11 22:22:18)


 ひゅるるる〜〜。

「随分遅かったじゃね〜かですわ……」
「これで何回目だったかしら、瞳子ちゃん。貴女も懲りないわね」
「ふん、ですわ。今日こそは瞳子が勝つ!なのです! 勝って祥子お姉さまを地べたに這い蹲らせてやるぜ!なのですわよ! それで……」
「それで、何? 晴れて祐巳に告白する、のかしら?」
「はぅぅっ!? ち、ち、ち〜がい〜ますぅ〜〜! ゆ、祐巳さまは関係ないの事ですのよ? イヤですわ、祥子お姉さまは何を勘違いされて」
「そう?」
「ええそうです、そうなのです。瞳子はただ単に、降りかかる火の粉を払っているなのです。強いやつに会いに行くなのです」
「どっちなのかしら……」
「と、とにかくです……覚悟しやがれですわ。祥子お姉さま……」
「ふう、仕様のない子ね……」
「……」

 じりじりじり……。

「参ります! 松平流螺旋体術『旋震波』!」

 みょみょみょ……。

「あうっ、音波攻撃……。き、効くわね……その、ドリルウェーブ?」
「ドリル言うな!ですわ! これは由緒ある――」
「聞かなくてよ? 此方からも行くわ、紅薔薇源流技『ローズ・ショット』!」

 ひょん、ぺち。ひょん、ぺち。

「きゃああっ、ですわ……。さ、流石は『紅薔薇さま』ですわね……相変わらずの威力ですわ、その、あほ毛アタック……」
「あほ毛言うな!だわ! これは、そう『エレガント・ウィップ・ヘア』とでも呼んで頂戴」
「……鞭毛なのですか? 微生物並みなのですわね」
「……殺すわよ?」
「それは無理なのですわ。さあ、松平流螺旋瞳術『螺幻眼』、お受けくださいませっ」

 ふよ〜ん、ふよ〜ん……。

「ああっ、こ、これは催眠術? ドリルをじっと見つめていると、体の自由が……」
「ふふふ、動けませんでしょう? 祥子お姉さま、お覚悟! 松平流奥義『百歩螺神旋』! とう!!」

 うりゅりゅりゅりゅん。げしっ、げしっ。

「いたい、いたいっ! 痛いわ、このロングレンジからの如意ドリル攻撃……。なんて事……ドリルが伸縮自在だなんて」
「続けてまいりますわっ。それっ!」

 うりゅりゅりゅりゅん。げしっ、げしっ。

「くっ。こ、このままでは……。ああ、祐巳……」
「くすくすくす。祥子お姉さまに挑みます事、十六回。今日こそ瞳子が勝ちまして祐巳さまを……」
 うっとり。
「はっ? い、いえ、そうではありません。敗れ去られる祥子お姉さまの代わりなのですから仕方がないのですわよね、ええ、そうなのですわ。瞳子はしょうがなく祐巳さまとご一緒になるのです。祐巳さまと、ずっとずうっとご一緒に…………」
 きらり!
「ふっ、瞳子ちゃん隙有りよっ! お食らいなさい、紅薔薇究極技!『ローズ・ギャラクシー』!!」

 ぴか〜ん。ずごごごご……どか〜ん!

「きゃああああぁっ! あうぅ、です……。う、宇宙が……見えましたわ……。またしても、瞳子の負けですのね……。がくっ」

 ばたり。

「はあっ、はあっ……。危ない所だったわね……瞳子ちゃんがこんなに力を付けて来てるなんて……」
「……ああ〜……気絶してますわ〜……」
「ふふっ、残念だったわね、瞳子ちゃん。まだ祐巳は渡さなくってよ」


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