【835】 結婚式須加星さんと愛のツープラトン  (六月 2005-11-11 01:04:45)


*No.797の続き・・・かもしれません。

佐藤聖さまの結婚式から一月後、私福沢祐巳はまた結婚式にお呼れしていた。
ステンドグラスの窓も綺麗な教会で、隣には少し顔色の悪い聖さまと栞さまが座っている。
江利子さまは子供の世話があると言われ、令さまは剣道の試合が抜けられないと欠席だ。
いや、志摩子さん、乃梨子ちゃん、由乃さん、瞳子、蓉子さまやお姉さままでもが欠席している。

と、厳かな賛美歌が流れ、扉が開き新婦が入場して来た。
凛々しいタキシード姿の新郎が待つ祭壇へと、純白のウェディングドレスを纏った新婦が介添え人に手を引かれバージンロードを歩いてくる。
それを見ている後ろの席の当代の山百合会の薔薇さまたちが涙を流してる。がたがたと肩を震わせて。
新婦の顔を見たらしい保科先生の肩を鹿取先生が抱いてあげている。

神父様の宣誓と新郎新婦の誓いの言葉、指輪の交換が終わり契りのキスが終わると、最前列の数名が担架で運び出されて行った。
そう、これは感動的な結婚式・・・のはずだ。

そして喜びに満面の笑みを浮かべた新婦が新郎に付き添われて私達へと振り向いた。
あ、聖さまと栞さまが祈りを捧げるように椅子の陰に隠れた。
後ろの当代の薔薇さまの誰かが、うーんと一声あげると気絶したようだ。

ドレスはすごく美しいんです。美しいのですが・・・。
長年の夢が実って、隣の新郎春日せい子さまも嬉しそうなのはよろしいのですが・・・。
やっぱり、肩を出し、胸元まで露出した純白のウェディングドレスは無理があったのではないでしょうか?
満面の笑みで皺くちゃなシスター上村佐織さま・・・・・・。


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