【984】 魔女っ娘蔦子さん夢はピンク色  (六月 2005-12-21 14:10:14)


一体さま、アイデア拝借させていただきましたm(_._)m
リロードなしでタイトル一発決め(略)協賛その3(?)


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かしゃ!
「ふむ、突然木が真っ二つか、おもしろい怪現象ね。そう思わない?笙子ちゃん」
「不思議ですね。でもリリアンかわら版向けではないのではないですか?蔦子さま」
位置を変えながら2、3度シャッターを切る。
「いや、私はかわら版のためだけに写真撮ってる訳じゃ無いから。
 基本は人物だけど、面白そうなものは食指が動く訳よ」
「そういうものなのですか・・・」
樹齢300年の隠れた名所が大変なことになっているというのに、緊張感足りないわね笙子ちゃんてば。
「しかし、誰がこんな事したのかしらね?」
「これは魔法の力やな、周りに残り香がぷんぷんしとるわ」
「いや、魔法の力ってそんなものあるわけないでしょ」
「まぁ、あんさんが信じられんのも分かるが、現実は受け止めてもらわんとなー」
「んなアホなー」
もう、妙なボケかます娘ね。
「あの・・・蔦子さま?どなたとお話になって居るのですか?」
「へ?笙子ちゃんじゃなかったの?んじゃ誰?」
「わいや、あんさんの手の中におる」
確かに、その声は私の手の中から聞こえている。
「手の中?・・・・・・うわぁ!カメラが喋った?!」
「わいはこのカメラに呼ばれて引き寄せられたカメラの精霊や。あんさんが大事に大事にしとったさかい、恩返しがしたいゆうてな。ええお子やと思わんか?」
「いきなりそんなこと言われてもなぁ・・・」

カメラの精霊?そんな物が実在するの?私のカメラが喋ってるのは事実なんだけど。
とりあえず、落ち着いて話し合おうと近くの公園のベンチに腰掛けてみる。
「それでや、あれはおそらくは魔法の国の急進派の仕業やな。
 こっちの世界とあっちの世界が近いうちに・・・ってもいつになるかわからんのやが・・・繋がる言うてな、こっちの世界に魔法を認めさせる『魔女っ娘計画』を進めとるんや。
 それに対して、わしら穏健派は同じ認めさせるにも時間をかけて慣らして行く『精霊計画』やっとるんや」
「精霊計画?」
「そや、人間が使う物に取憑いて、ゆっくりと人間生活に溶け込む言う方法や」
それはまた地道な計画ね。ま、目の前にいきなり魔女っ娘とやらが登場するより違和感は無いだろうけど。
「ま、あんさんが望むんやったら、魔女っ娘にしてやらんことも無いが・・・。
 『パチッとカシャとパパラッチ☆』と呪文唱えたら、魔法少女まじかる蔦子に変身できるで」
「いやぁ、さすがにこの齢で魔法少女も無いんじゃない?変身しなきゃ魔法が使えないなら仕方ないけど」
「変身なんてな気分だけや、そないなことせんと魔法は使える、親切設計ちゅうやつやな」
「で、どんな魔法が使えるの?」
「聞いて驚け、あんさんが願ってわいで撮影したことが全部現実になる言う魔法やで」

ほほう、それは面白いじゃない。
「それって、例えば祐巳さんと瞳子ちゃんが姉妹になってるとか、祐巳さんと可南子ちゃんが姉妹になってるとか、私が願ったように運命も変わるって事?」
「そうや」
「あんたが言ってた魔女っ娘にお尻からガスを噴射させて空を飛ばすとかも?」
「額に肉と書いてある超人かいな。あんさんが望むならでけるで」
「世界征服もできるって事?」
「あんさんにそんだけの魔法力があれば、不可能やないで」
「魔法力?それって気力とか体力みたいなものなの?」
「いや、どっちかというと想像力やな。どんだけリアルにその出来事を想像できるかにかかっとる」
「ふむ・・・妄想の具現化みたいなものか・・・。ちょっと試してみるか」
にやりと不敵な笑みを浮かべると笙子ちゃんを見つめシャッターを切った。
「ニーソ&メイド服の笙子ちゃんが視たい!」カシャ!

「えーー?!つ、蔦子さま?」
ぽんっ!ひらひらひら・・・。
「おー、笙子ちゃんのメイド服姿の写真だ」
「ひどいです、蔦子さま。私はそんな服着ないですよ」
怒って立ち上がる笙子ちゃん。と、ちょうど通りかかったお姉さんにぶつかってしまった。
ばしゃっ・・・ぽたぽた。お盆の上に載ったコーヒーが零れて、笙子ちゃんの服がコーヒーまみれだ。
「わっ、あなた大丈夫?!早く着替えないと染みになっちゃう!」
そう言われて連れ込まれたのは、近くのメイドカフェだった。どうやらこのメイドカフェでは出前もやってるらしく、お姉さんはその途中だったらしい。
「服が乾くまでその制服で我慢してね。んー、似合ってるからそのままうちでバイトしない?」
「い、いえ結構です・・・」
着替えさせられた制服それは、胸を強調するエプロン、フリフリのミニスカート、白のニーソックス、ちらりと覗く絶対領域が眩しいメイドさんだ。
「なるほど、『撮影したことが現実になる』ってこう言うことだったのね・・・・・・笙子ちゃん萌え!」
「うぅぅ、蔦子さま恥ずかしいです」
いやいや、似合ってるわ。もともと綺麗な娘だからどんな衣裳でも似合うのね。
「ふふふふ、今度は何がいいかな。ナース?すっちぃ?チャイナ?はだエプ?いっそ何も無しというのも(*゚∀゚)=3ハァハァ」

「蔦子さまが撮りたいとおっしゃるのならどんな格好でもします・・・その代わり、えいっ!」
妄想に耽っている間に笙子ちゃんにカメラを取り上げられてしまった。
「カメラさん、私のお姉さまになってる蔦子さまをお願い!」
そういってシャッターを切ろうとするのだが、何度やってもレリーズボタンが押せない。
「すまんのー嬢ちゃん、持ち主以外は魔法は使えへんのや」
「そんなぁ・・・」
うるうると目に涙を浮かべている笙子ちゃんを見てると、胸のドキドキが激しくなってくる。
あー、もう。やっぱりこの娘を独り占めしたい!
私は笙子ちゃんからカメラを奪い返すと、
「カメラよ私のロザリオを受け取ってほほ笑む笙子を写して」カシャ!
ぽんっ!ひらひらひら・・・、と出てきた写真は本当に魔法のような笑顔の笙子だった。
「服、乾いたらロザリオ買いに行こうか?好きなの選んで良いわよ」
ぎゅっと抱き締めた笙子が腕の中で「はい、お姉さま」と囁くのが聞こえた・・・。

「どや見たか、わいは愛のキューピッドやで」
「「いま、いい所なんだから引っ込んでなさい!」」


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