「いいかげんになさい!(CV:伊藤美紀)」
「お姉さまは本当に迫力がありますね」
「そうかしら。でも、昔は全然そんなことなかったのよ」
「そうなんですか?」
「子供の頃からお嬢様として育てられてきたから、なかなか自分をだせなかったのよ」(江利子「そうだったかしら」)
「お姉さまに誘われて山百合会に入ってからも、一人浮いている気がしてたわ」(蓉子「そうだったかしら」)
「そんなある日、街で同い年くらいの女の子をみかけたのよ。年上の男性と二人でいたけど、いきなり大声で叱りつけて平手打ちしたの」
「それでも、男性はうれしそうで。女の子の方も5分後にはにこにこしてたわね。それを見てて思ったのよ。お互いの心が通い合っていれば、ぶつかりあっても大丈夫なんだって」
「いいお話です。お姉さま」
「それから、ああいうダメそうな大人は叱らなきゃだめなんだって」
「…」
「そのときは、自分に結び付けて考えたわけじゃなかったのだけど。翌日、薔薇の館に来たら」
「いたのよ、ダメ人間が(ちら)」
「ああ、なるほど(ちら)」(蓉子&江利子『なるほど(ちら)』)
「お姉さまがご自分をだせるよう、わたしもがんばります」
『『がんばらなくても、そのままで十分よ』』