【1173】 迷探偵由乃私を溶かすこいつは  (凡才 2006-02-24 03:04:39)


最近、私の親友の祐巳さんの様子がおかしい。
なんというか・・・大フィーバー?入れ食い?状態なのだ。
何が大フィーバーなのかは1週間前にさかのぼる

「ねえねえ、由乃さん。今日のお昼にミルクホールでジュース買ったら、当たったんだ!」

そう・・・これがちょうど1週間前。

「ねえねえ、由乃さん。今日も当たっちゃったよ。」

これが6日前・・・

「由乃さん、今日も(ry」

5日前

「由乃さん、今日(ry」

4日前

「由乃さん、今(ry」

3日前

「由乃さん、(ry」

2日前

「由乃さ(ry」

昨日

「由乃(ry」

そして、今日・・・おそらく今日も来るのだろう・・・
その前に、私には3つほど疑問があった。

1個目は、さすがに毎日これだけ当たるのはおかしい。

2個目は、当たっているはずなのに、何もおまけがついていないこと

そして、3個目は、・・・いや・・・これが全てなのかもしれない。

うちの学校の自動販売機には当たり外れの機能がついていないことだ。
それなのに祐巳さんは毎日毎日当たったと言ってくる。

「今日こそ確認しなきゃ。」
「何を確認するの?」

いつの間にか私の目の前に祐巳さんがいた。

「えっ!?あっ・・・いや・・・こっちのこと」
「そう?」

祐巳さんは、何の疑いもせずに話し始めた。

「由(ry」

とうとう、名前すら呼ばれなくなったが、今の私はそんなこと気にしない。
だから本題を切り出す

「ねえ、祐巳さん。ジュース買いに行かない?」
「あっ!由乃さんもおみくじしにいくの?」
「ええ。そうね。」

おみくじ以前に、当たり外れのない自動販売機でどうやって祐巳さんが毎日当たっているのかが気になった。

「今日は100mlも当たったんだ〜♪」

祐巳さんはご機嫌で私をミルクホールに先導してくれる。

そして、とうとうミルクホールの自動販売機の前に着いた。
やはりどうみても何の変哲もないただの自動販売機だ。

「私、イチゴ牛乳にするね。」

祐巳さん曰く、

『イチゴ牛乳買ったときは外れたことないんだ』
とのこと

ごとん。という音とともにイチゴ牛乳が落ちてきた。

「わ〜♪また当たったよ!イチゴ牛乳はやっぱりすごいよ!」

どうやらまた当たったらしい。
しかし、どこにもそれらしきものはなかった。
普通ならルーレットみたいなものがピコピコ言っているはずなのに・・・

「ねえ・・・祐巳さん?本当に当たったの?」
「うん。」

そういいながら祐巳さんはジュースのある部分を指した。
そこにはこう書かれていた




『栄養成分表示100ml当たり』と


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