体育祭の昼休み、祥子は、祐巳のご両親との初対面が、すごくほのぼのと終わり、安心と嬉しさでいっぱいだった。 その後、祐巳と一緒に温室に入り、二人でお弁当を食べた。
陽気のせいでけっこう暑かったが、人気がないというメリットは捨てがたい。しかも二人っきり。
午前の競技のことを思いだし、とても楽しそうに話す祐巳、祥子の学ラン姿がものすごく凛々しかったと話す祐巳、とても可愛かった。お弁当を食べた後、雑談の中で、「よかったわね、祐巳、」と祥子は頬を撫でてあげると、祐巳は頬を赤らめ、「えへへ」っと祥子の腕に絡みつき、上目遣いに、「嬉しいです、お姉さま」っと、言ってくれる。可愛いにもほどが在る!!!
ああ、なんて可愛いのかしら、もうたまらないわ!! (頭をなでなで、頬をなでなで) 世界で一番あなたを愛していてよ、祐巳。どうして欲しいの、ねえ、祐巳? 祐巳さん? 祐巳ちゃんったら?
『プツン!!』 マリア様・・・すみません、私にはもう無理です・・・
祥子の中で何かが切れた。なんというか、そう!理性の糸が切れた!!
「ねえ?祐巳 ! 」
「はい、何でしょう?」
「祐巳、私、食後のデザートが欲しくなったわ。」
「は?デ、デザートですか?・・・すみません、あいにく今日は用意してないのですが・・・」
「そう?私は用意していたのだけれど、ねえ、祐巳?頂いても、いいかしら?」
「へ? は、はい、それは構いませんけど って・・むぐ!?」
祥子はいきなり祐巳の唇を奪った!!「お、おねえさま、な、何を!ん、んむ!!」
「あら?私はデザートを頂いてもいい? って聞いたわ、そして、あなたは、構いませんといった、何処に問題があるのかしら?」
「へ 、へ 、でも・・・そ、そんな・・・い、いきなり・・・キ、キスッ、って」もう、顔から全身も真っ赤。
「お馬鹿ね」未だ、わけの判らなく混乱している祐巳に、祥子はもう一度キスを落とし、その後耳元でつぶやいた。
世界であなたが一番甘いデザートよ って