【14】 素晴らしい闇の事件簿  (うみ 2005-06-10 21:39:32)


白薔薇のつぼみこと二条乃梨子に伸びる、黄薔薇のつぼみの魔(?)の手。
志摩子という存在をうまく利用した、『タレうさ耳』の途方も無ないまでの破壊力を目の当たりにしたことで、抵抗むなしく力尽きたかに見えた乃梨子。
『白薔薇のつぼみ志摩子に萌え死に事件』と銘打たれたそれだったが、しかし闘いはいまだ終わってはいなかった。
それは、瞳子がネコ耳を装着したことを発端として……。

「に……にゃん♪」
「――――」

(あの様子だと――完膚なきまでに堕ちたね、祐巳さん)
(そうですね。瞳子のアレは、普段とのギャップもあいまって相当破壊力が高いですから)
(それも、『祐巳さんにとっては』って但し書きがつきそうなほどに)
暗躍する二人と、見つめ合う二人。好対照な二組は、更なる混迷をも垣間見せる。

そう、それはさらに次の日に。

戦火は未だ収まる気配を見せぬまま、いつかの予感通りその魔の手は祐巳にまで伸びようとしていた。
奮闘(?)むなしく、その術中に落ちた祐巳の取った行動とは。


「えっと……(首を傾げつつ)……ぽ、ぽこ……?」
「―――――はうっ!」

(これは……あまりにも危険だわ。まさか首を傾げるだけでなく、ほんの少しの上目遣いという高等技術まで織り込んでくるとは――さすがは祐巳さんね)
(というか、見るからに瞳子が壊れちゃってますが……)
(いいのよ、あっちはいつものことでしょ)
(……それもそうですね)


こうして、薔薇の館の夕闇は今宵もその色合いを深めていくのだった。


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