【1433】 リリアンにも腐女子三薔薇降臨  (クゥ〜 2006-05-02 00:42:09)


【五歳】第五弾。すでに書いていて暴走状態。きっと後日見直して、後悔しまくるのがみえているのに。話、題名のように腐ってます。
  初めて読まれる方は下のほうに四つほど古いのがありますので、そちらから読んでください。                                                     
                                 『クゥ〜』


 薔薇の館に祐巳ちゃんを連れてきた祥子は困っていた。
 横にいる志摩子に視線を向けるが、志摩子は祐巳ちゃんにお茶を入れている。しかも、どこからもってきたのかお汁粉だ。
 祐巳ちゃんは「わ〜い」と喜んでいるが、祥子としては注意すべきか困っているところだ。そして、何よりも薔薇さま方。とくに祥子の姉である蓉子さまに報告したい。
 「本当にもう、あの方々は何を考えているのでしょうか?」
 まさか、今日も来ないつもりではと不安になる。
 「お姉さま方、今日もいらっしゃらないようですね」
 「本当、困ったわ」
 「それではここにいても仕方がないので祐巳ちゃんと帰りますね」と、志摩子は祐巳ちゃんの手を取り部屋を出て行こうとする。
 「ちょっと待ちなさい志摩子!!」
 「はい?」
 「祐巳ちゃんは置いていきなさい!!」
 「置いていきなさいって、祐巳ちゃんは物ではないのですから」
 「……そうね。悪かったわ。それでは改めて、祐巳は私が面倒を見るから大丈夫よ。一人でお帰りなさい」
 「嫌です」
 「……」
 睨み合う祥子と志摩子。祐巳はその横でおいしそうにお汁粉を飲んでいる。
 そこに現れたのは黄薔薇の蕾こと支倉令とその妹である島津由乃であった。
 「なっ、なにしているの?!二人とも」
 令がビスケット扉を開いてみれば笑いながら火花を散らす祥子と志摩子。令でなくても驚く光景だが、それ以上に二人の横で口の周りをお汁粉で汚す小さな女の子の方に令の視線は向けられる。
 「わぁ〜可愛い!!この子って今話題の祐巳ちゃんだよね」
 令はハンカチを取り出し、祐巳の口元を拭く。
 「ありがとう!!おねえちゃん!!」
 「どういたしまして、可愛いお客さま。私は令、そして」
 「由乃よ」
 「ありがとう!!れいおねえちゃん!!よしのおねえちゃん!!」
 れいおねえちゃんれいおねえちゃんれいおねえちゃん。
 よしのおねえちゃんよしのおねえちゃんよしのおねえちゃん。
 「祐巳ちゃ〜ん!!」
 令は喜びのあまり、祐巳ちゃんにそのまま抱きつこうとしたが、それは達成されることはなかった。水平に伸びた二つの脚が令の上半身を直撃!!
 そのままビスケット扉の向こうに消え、ゴロゴロガッタンゴットンゲッタバーン!!と衝撃音が響いた。
 「あら、志摩子。なかなかやるわね」
 「祥子さまこそ」
 笑いあう二人。だが、それを見ていた祐巳の表情が曇り、涙が溜まっていく。
 「「あっぁぁぁぁ」」
 慌てる祥子と志摩子。だが、二人を差し置いて由乃ちゃんがゆっくりと祐巳ちゃんを抱きしめる。
 「大丈夫よ。怖かったわね……お二人とも祐巳ちゃんの前で何をなさるのですか!!」
 「あぁ、ごめんなさい。祐巳」
 「祐巳ちゃん、ごめんなさい……でも、由乃さん。令さまを助けに行かなくてよろしいのですか?」
 「そうね、由乃ちゃん。祐巳は私が預かるから、令のところに」
 「いえ、私が」
 「大丈夫です。アレなら自力で戻ってきますから、祐巳ちゃんは私が預かります」
 今度は三すくみの状態で火花が散る。
 ……こう着状態かな?
 そう三人は動けなかった。だが、今有利なのは祐巳を抱きしめた由乃ちゃん。なら、いかに早く由乃ちゃんから祐巳を取り返すかだが。
 三人とも打つ手がないまま時間が過ぎていく。しかし、それは突然やってきた。
 「あっははははは!!!!!」
 「おっほほほほおほほ!!!!」
 「ふふふふふふふふ!!!!」
 バッン!!いきなり煙が上がる。
 「ルルラン、リリアン、ピカランルルルルル、ウサ・ギガンティア!!」
 「パラリン、コリリン、ケテパテハー、凸・フェティダ!!」
 「シャララリーン、コトコト、リリリアアン、タヌ・キネンシス!!」
 「「「われら、三薔薇魔女っ子隊!!」」」
 その中から現れたのは、書くに書けないお姿のコスプレをした聖さま、江利子さま、蓉子さまの三人の薔薇さまたちだった。
 あまりの出来事に薔薇館は時が止まる。


 「ねぇ、ちょっと黄薔薇さま?これで本当によかったの?」
 ポーズを決めたまま動かない蓉子さまは隣の江利子さまに呟く。
 「そうだよ、やっぱり魔女っ子よりも戦隊モノのほうが印象がよかったって」
 やっぱりポーズを決めたままの聖さまだが、こちらは乗り気。
 「う〜ん。おかしいなぁ?この格好なら、祐巳ちゃんが飛んでくると思ったのになぁ」
 的が外れ少し残念そうな江利子さま。
 そんなお三方を、祥子も志摩子も由乃ちゃんも固まって見ていた。ただ一人、祐巳ちゃんだけは脅えていた。


 「なっ、なんだ?こいつら?!やばい!!やばすぎる!!かかわるな!!こいつらにかかわってはいけない!!」
 祐巳は本能の叫びにしたがって逃げたかったが、体が動かない。
 「逃げろ逃げろにげろ!!」
 祐巳の本能だけがあせっていた。

 薔薇の館の時間はまだ動かない。



 どこかで見た三薔薇戦隊のネタを使いました。って、怒られそうですが、この内容、でもね。いいわけを聞いてください!!つい勢いではった伏線のためにこうなったわけでして、だって!!薔薇さまだし!!いいかなって……ごめんなさい。でも、許してね。薔薇さま好きですから。
                      『クゥ〜』


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