【1464】 知られたくないラブやん  (六月 2006-05-11 23:21:44)


クロスオーバーです。
おそらく、がちゃS史上最低クラスに下品ではないかと・・・。
読み飛ばすのが精神衛生によろしいかもしれません。
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ハイ!!わたし、愛の天使ラブやん!!ひとくちでゆうとキューピッドってヤツねん(はーと)
愛に飢えた子羊たちをラブまみれにするのがわたしのお仕事!!これでも有能(だったの)よ?
ヤヤ!?なにやら強烈な片思い電波が!額のラブセンサーがビンビンよ!
発信地は-----日本、東京ね。
よーっし、ここは一発、華麗に登場して「愛の天使ラブやん、見〜〜〜〜参っ!!」

「いやーーーーーっ!!また?またなの?」
全裸で天蓋付きベッドの上に正座した髪の長い女が、ドデカイ液晶テレビでどこぞの風呂場の盗撮らしき画面を観ながら鼻息荒くしてるデスよ。
「な、なんデスかアナタは?ノックくらいしなたい!!」
「そっちこそ服くらい着なさいよ!なんで全裸で正座しながら盗撮ビデオ観てるのよ!?」
二人でギャーギャー言い合っていると「こんっこんっ」とドアがノックされた。
「祥子さん、何を騒いでいるの?」
祥子と呼ばれた髪の長い女はベッドの脇に置いてあったネグリジェをすぽっと被ると。
「お母様!聞いてください、あの変な女が突然・・・」
指さされたわたしはヒラヒラと手を振ってみせる。が、お母様とやらは部屋の中を訝しげに見渡すだけだ。
「・・・誰も居ませんわよ」
「いえ、お母様の目の前に居るじゃないデスか!」
お母様は祥子の肩に手を置くと、着物の袖で眦を押さえながら。
「祥子さん・・・疲れているのね。大丈夫よ、貴方の成績なら優先入試くらい簡単よ。無理なさらないでお休みなさい」
「いえ、あの・・・」
「貴方は自慢の娘。さーこと融の愛の行為の結晶ですもの」
「行為言うなや」
お母様はほろほろと涙を零しつつドアを閉めて出て行った。

「わかったかしら?わたしは他人には見えないのよ」
「・・・ということは本当に?」
「そう、わたしは愛の天使!あなたの強烈な片思いパワーがわたしを呼び寄せたのよ!あなたの愛を成就させるために!!」
羽を広げびしっ!と天空を指差す。
「天使さまが・・・わ・・・私の・・・愛を成就?」
「いえーっす!!私のこなした仕事は(カズフサを除きほぼ)100%の恋愛成就!そのわたしが来たからにはあなたの思い必ず実らせてみせる!!」
「私が18年生きてきた中で唯一見つけた真実の愛、その愛が実ると言うのね!?もう、隠し録りモニター観ながらハァハァ言ってなくてもイイのね!?」
おいおい、盗撮魔かよ。
「うん・・・犯罪行為曝さなくていいから、私に任せてね」

「で、その片思いの相手ってどんな男?イケメン?」
この私から見ても祥子は美人だと思う。どんな男だって簡単にオトせるんじゃないかってくらい。
「男なんて汚らわしい」
「へ?」
ちょいまてや。
「愛しのあの娘!リリアン女学院高等部2年松組福沢祐巳4月生まれ紅薔薇のつぼみマイプリティキュートプティスール!!」
祥子が本棚から取り出した数十冊のアルバムを開くと、出て来るわ出て来るわ。幼い雰囲気の両おさげの可愛らしい少女の写真が・・・何百枚あるんだ?
「・・・えっと・・・ロリでレズ?」
「失礼ね、同性愛と言いなさい。百合くらいは許してあげるわ」
「・・・えーっと」
かなりヤバイ?こいつ。
「あぁ、祐巳!こっそりと福沢家のバスルーム、トイレ、祐巳の寝室に仕掛けたカメラで撮り溜めたDVDが2000枚。某有名造形師に作らせた人肌シリコン製等身大祐巳フィギュアに、写真部謹製等身大抱き枕&シーツ。祐巳のお宅にお呼ばれした時に内緒で借りてきた祐巳のぱんちぃを被ってハァハァしなくてもイイのね!!」
「ああああああああああああ・・・ロリでレズで盗撮魔で下着ドロの金に飽かせた犯罪者だわ」
「ホントに失礼ね。私はひとよりほんのちょっとお金持ちなだけよ」
「普通はそこまでできる財力ねえよ!!」

「で、100%恋愛成就できると言った天使さまはどのような方法で私の思いを実らせてくれるのかしら?」
痛いところを突いてくるわねこの犯罪者。
「まぁいいわ、では犯罪者がその後輩とラブラブになろう作戦行くわよ」
「ちょーっと待ちなさい!後輩なんて他人行儀な。祐巳と私は姉妹なのよ。『妹とラブラブ大作戦』になさい」
姉妹?えーっと・・・。
「・・・近親相姦?」
「違います!リリアンでは個人的に深ーーい関係にある、ごくごく親しい上級生と下級生が姉妹の契りを交わすのよ!」
「・・・そんだけ親しいのに片思い?」
「し、仕方ないじゃないの!?姉は妹を教え導くもの、猥らな欲望・・・など・・・うわぁぁぁぁん!」
肝心なところはヘタレかい!?
「あーもう、変なところで真面目なんだから。まーイイわ、とりあえず決め台詞考えましょう。彼女を思い浮かべてここ一番の台詞を!」
「祐巳、その書類間違っていてよ」
「・・・・・・えっと、なにそれ?」
をい、どこの世界で愛を囁く時に、事務仕事の間違いなんぞ指摘するんですかい?
「あの娘が一生懸命に格闘した書類に間違いを見つけた時!指摘されて喜びの表情から一転して、髪の毛までも項垂れて涙目のあの表情をみると背筋にゾクゾクと走るものが・・・あぁん」
じーざす・・・終わってるわ。犯罪者にサディストの変態項目追加。
「・・・・・・そ、それじゃ勝負服よ。ビシッと決める時の服を出して!」
「ふむ、これね」
と、取り出したのは深い緑色にアイボリーのカラーが付いたセーラー服。
「・・・えっと、なんで制服?つーか、それじゃ彼女も同じ服じゃないのよ!」
「お、同じ服・・・」
ん?こいつが着てる制服が変だ。裾が短いのは最近の風潮に乗ってるのかと思ったら、袖丈も妙に短い。
「ちょっと待って、あんたその制服妙に小さくない?まさか!?祐巳さんの制服??」
「チ、チガウデスヨ」
下着泥棒だけじゃなくて制服泥棒もかよ、こいつ。
「わたし帰る・・・」
「ちょっと待ちなさいよ!私の愛を叶えるんじゃなかったの?恋愛成就100%というのは真っ赤なウソなの?貴方の仕事は何なの!?」
「うぅぅぅ、犯罪者からそこまで言われるとさすがに落ち込むわ。やってやろうじゃないの!電波受信っ!」
ラブやんはカップルを作り上げる最適な方法をどこからか受信することができるのだ!!
「卒業間近な祥子は祐巳さんを・・・そう、自宅に誘う!卒業前に思い出が欲しいの!と。厳しいお姉様が最後の最後に見せる儚げな姿!それこそが祐巳さんの母性本能に訴える最良の方法なのよ!!」
「なるほど!それは素敵な方法ね。そして祐巳と私は最後の一線を越えて結ばれるのね!」
「いや、それは飛ばし過ぎだから。とにかく、学校へ行きましょう!ここがあなたの度胸の見せ所よ!」
「うおっしゃーーー!!」

学校に着いて祐巳さんを探していると、そこには先客が居た。
「なんでミノっちが居るのよ!?」
「なんすか先輩!わたしだって天使の仕事してるだけッスよ!あの祐巳ちゃんに片思いの子の恋を成就させるっす!ほら、決め台詞イッパツかますッス!」
「祐巳さまは最低です」
こいつもダメ人間かよ!?


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