「毎度どうも、蔦子さんに笙子ちゃん。どうかしたかしら?蔦子さん」
「いや、なんでもないわよ」
「何度もいってるけど、無闇に記事にしたりはいないわよ。蔦子さんくらいには信じてほしいんだけど。それとも妹の笙子ちゃんに聞こうかしら」
「いえ、私まだ妹じゃ」
「あら、大変ね。いつでも日出実が話をきくわよ」
「そこまでいうなら。白薔薇姉妹の写真なのよ。ほら、みんなカメラ目線でしょ」
「ふむふむ、なるほど」
「いろいろ策も講じてみたのよ。超望遠とか数人がかりで同時とかね」
「私が乃梨子さんに話しかけて隙を作ろうともしてみたんです」
「某雷鳥なみのプロテクトね…」
「もう、誰か自然な写真をとれる人がいたら教えを請いたい気分だわ、是非」
「…例えば、こんな写真?」
「って、何でこんなあっさり。どうやったのよ、一体」
「いや、自然な笑顔ってお願いしただけだけど」
「…やらせかよ」
「だって、かわら版用に撮っただけだし」