【153】 紅薔薇のつぼみデートをする  (OZ 2005-07-04 02:59:52)


今日は、祐巳さまと楽しいデート、ルンルン♪   とまあ、本当はこうなればよかったのですが・・・ちょっと微妙。
 なぜか、なぜかって、昨日こんなことがありましたの。


 「瞳子ちゃん、急なんだけど、明日の日曜日、用事とかある?」いきなり度アップで言って来るものですから反射的に、
 「あ、ありません、けど、」
 「よかったー 明日、町に新しいリボンを買いに行きたかったの、良かったら付き合って?ね?ね?」
 矢継ぎ早に仰るものですから、何の考えもなく「は、はい!!」と答えてしまった。
 祐巳さまはとても嬉しそうに「じゃ!明日の午前10時K駅でね、待ってるからね。」そのまま走り去ってしまった。
  ポカーンとしている私に、乃梨子さんが「良かったね、瞳子、あしたはデートだ、楽しんできなよ。」    へ?
 
 その夜私は、乃梨子さんの言葉を反芻しつつ、色々考えた。
 乃梨子さんはデートといった、でも、祐巳さまはただ単に買い物に付き合って欲しいと言っただけ。
 混乱しつつ、眠りについた。とまあ、こんな感じで日曜日の朝、及び、冒頭のコメントなっていたのでした。

 朝食を終え、9時30分位にK駅に着いた、ちょっと早かったかな、と、思いつつ回りを見回す。う~ん見えませんわね。
その時、とても耳慣れた声がかすかに聞こえた。  やめてください! っと

その声の先を見ると、駅の太い柱を囲むように立っている背の高い男性3人、その脇に見えるのは、見覚えのあるツインテールの片方。
 不安を感じた私は、急いでその集団に近づいた。
 不安は的中した、いわゆるナンパ男の3人に祐巳さまは囲まれ、(免疫が無いのだろう)逃げ出すこともできず、ただ身を固めていただけ。
 
男A「ね・ね!良いじゃん!遊びにいこうよ〜」
男B「おれ、マジで君みたいな子、好み」
男C「バーカ、この子には俺みたいなイケメンが良いに決まってるだろう、だよね〜」祐巳さまの頬に男Cが手を掛けようとした。
頬に手を掛けようとする男、おびえる祐巳さま。そのとき、

プチン!!

私の中で何かかが弾けた。いってみれば「怒髪、天をつく」状態。



「て・て・てめえら!汚い手で 私の祐巳さまに触るんじゃね〜〜!! ごら〜〜〜!!!」
私はバックで男3人を張り倒しながら祐巳さまの手を取って走り出した。

「と、瞳子ちゃん!!」
「何も言わないで!このまま前を向いて走ってください!」

 ハア、ハア、かなり走った。

「と、瞳子ちゃん、もう、たぶん大丈夫だよ、ハア、ハア、」
 気がつくと、近くの公園にまで来ていた、しかも手を握ったまま。
 おっちょこちょいで、百面相な祐巳さま、私のほうが1年年下なのになぜか守ってあげたくなる祐巳さま。
彼女は本当に純真だから、純粋だから、たぶん、あんな私に減滅しただろう、私は自分で自分に不甲斐なさを感じて帰ろうとした、でも、できなかった。なぜなら、手を掴まれていたため動けなかったからだ

「ゆ、祐巳さま、なんなんですの!」
「助けてくれてありがとう、でも、ごめん、今更になって、腰が抜けちゃった、エヘ。」ペロっと舌を出す祐巳さま。

「『エヘ。』じゃないですよ、まったく。」(かわいい、かわいすぎます、祐巳さま!!)







すみません、続かせていただきます。


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