「な…なんでなの〜〜〜」
そういいながら、私はマリア様の像の前でへたり込んでしまった。
…笑うなら笑って! その方がよっぽどすっきりするから!
「もう5回目なんだけど…」
私は福沢祐巳・何のとりえもないただのリリアン生徒だった。
あの時、マリア様の前で声をかけられるまでは。
「お待ちなさい」
と。
その日紅薔薇の蕾だった小笠原祥子さまと運命的に出会い、紅薔薇の蕾の妹になった。
その後は紆余曲折あって………紅薔薇と呼ばれる様になり、同じく薔薇さまと呼ばれる様になった由乃さんと志摩子さんに支えられながら、山百合会を支えあった。
卒様式の前日…お姉さまが薔薇の館に来てくださり『立派な薔薇さまになったわね』と言われて…とても嬉しかった。その一言で、私は満足だった。
そして卒業式当日の朝………交通事故に巻き込まれた。
信号待ちをしている私に向かってきたのは、トラックだった。
私は逃げようとしたけど…足が動いてくれなかった。次の瞬間・視界いっぱいに青い空が見えた。
その時私は…二度とお姉さまに会えないかもしれない…その事で頭の中がいっぱいだった。
直後、世界は闇に包まれていた。
そして…気がついた時、そこはマリア様の像の前だった。
そして声をかけられた。
「お待ちなさい」
と。
びっくりした…けれど、無性に嬉しかった。
まさかと思った…けれど、これが夢であって欲しくないと思った。
そして振り返ったそこには………お姉さまがいた。
それが2度目の小笠原祥子さまとの出会いだった。
その後は、混乱しながらも、でも、2度目の薔薇の館の住人となった。
『あれ? 祐巳ちゃんってここに来た事あったっけ?』
なんて、白薔薇さま(聖さまのこと)に言われたりしたけど、流石に2度目ですから・なんていえるわけもなく…お茶を濁した。
その後もお姉さまに手取り足取り教えられ…薔薇さまと呼ばれる頃には、1回目よりはずいぶんましになった・と自分では思う。
そして運命の日・卒業式当日の朝。
例の場所で待ち構えていたのは…前回と同じ状況だった。しかも今度が大型トラックが横転して向かってきた。
私は必死に逃げたけれど…逃げられなかった。そしてまた・視界いっぱいに青い空が見えた。
その時私は…マリア様、これは嫌がらせですか?…その事で頭の中がいっぱいだった。
直後、世界は闇に包まれていた。
そして…気がついた時、そこはマリア様の像の前だった。
そして声をかけられた。
「お待ちなさい」
と。
悲しくなった…けれど、逃げられなかった。
冗談じゃないと思った…けれど、これが夢であって欲しいと思った。
そして振り返ったそこには………お姉さまがいました。
それが3度目の小笠原祥子さまとの出会いだった。
その後は、半ばやけになりながら、3度目の薔薇の館の住人となった。
『祐巳ちゃんってもの覚えが良いわね。まるで薔薇さまとしての経験があるみたい』
なんて、紅薔薇さま(蓉子さまのこと)に言われたりしたけど、流石に3度目ですから・なんていえるわけもなく…お茶を濁しまくった。
その後もお姉さまを教えたり教えられたり…薔薇さまと呼ばれる頃には、すでに貫禄と言うものがついて歴代の薔薇さまに名を連ねられるほどになっていた。
そしてそして運命の日・卒業式当日の朝。今度こそ逃げたい!
今回はお姉さまに頼んで、車を出してもらう事にした。お姉さまは快く了解してくださった。
………甘かった………
車の中なら大丈夫だろうと思っていたけど、車同士の事故の方が多いんだったっけ…こんどはトレーラーが衝突してきた。
後部座席だったので逃げることもできず…気付いたら車外に投げ出されていた。そしてまた・視界いっぱいに青い空が見えた。
その時私は…マリア様、あなたに慈悲は無いのですか!…その事で頭の中がいっぱいだった。
直後、世界は闇に包まれていた。
そして…気がついた時、そこはマリア様の像の前だった。頭を抱えた。
そして声をかけられた。
「お待ちなさい」
と。
逃げだしたくなりましたよ…けれど、リリアン生徒としてのプライドが許さなかった。
夢なら覚めてと思った…けれど、これが現実だった。頬をつねったら痛かった。
そして振り返ったそこには………お姉さまがいちゃいました。
それが4度目の小笠原祥子さまとの出会いだった。
その後は、完璧にやけになりながら、4度目の薔薇の館の住人となった。
『蓉子より祐巳ちゃんの方が、紅薔薇さまとしての貫禄があるんだけど…気のせい?』
なんて、黄薔薇さま(江利子さまのこと)に言われたりしたけど、4度目なんだよ〜!・なんていえるわけもなく…無言で仕事をした。
その後もお姉さまを教えたり教えたり…1年の最後には蓉子様に「薔薇さまにならない?」と言われて…お姉さまも何故か賛同して、志摩子さんと2人で2年・3年と薔薇さまをすることになった。
…前代未聞だったらしい…お姉さまが在校する薔薇さま…
そして来たくはなかった運命の日・卒業式当日の朝。それまでにどう登校すれば良いかをシミュレーションした。
結果、自転車で大型の車が通れない所を走って登校する。万が一でも自転車ならかなりの速さで逃げられる。
………マリア様は見逃してくれなかった………
一瞬、辺りが暗くなった…と思って上を見上げたら、そこには落下してくる飛行機があった。
まるで私を狙って来るみたいで、どちらへも逃げることができず…気付いたら空を飛んでいた。そしてまた・視界いっぱいに青い空が見えた。
その時私は…二度とマリア様にお祈りしない!!!…その事で頭の中がいっぱいだった。
直後、世界は闇に包まれていた。
そして声をかけられた。
「お待ちなさい」
と。
………勘弁してください………
初めての投稿がこんなんで良かったのでしょうか…
題名を見て思いついたネタから1時間ほどでできたお話なので、半分以上の文章がコピー&ペーストです。
ついでに言えば、昔、祥子さまを交通事故に巻き込んだお話がネタの基礎です。
…誤字脱字なんて気にしてません…一発ネタとして笑っていただければ幸いです。
もちろん続くことなんてありません。
もし場違いでしたら、削除してくださいませ。m(_ _)m>管理人様